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スクールソーシャルワーカー

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==スクールソーシャルワーカー==
 
==スクールソーシャルワーカー==
'''専門家の力、学校で生かすには''' <br>
+
参考<br>
学校には教職員の他に、[[スクールカウンセラー]](SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)と呼ばれる専門職が働いています。<br>
+
文科省 2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果<br>
子どもたちのさまざまな悩みや困難な状況をいち早く見つけ、支援につなげるために、その重要性はますます高まっています。<br>
+
しかし、校内で力を発揮できるような体制は整っているのでしょうか。<br>
+
'''不登校、いじめ、虐待…高まるニーズ'''<br>
+
不登校やいじめ、虐待や貧困など、困難を抱えている子どもたちに対して、心理面や環境面からサポートをするのが、SCやSSWです。<br>
+
SCは心理の専門家で、子どもや保護者からの相談に応じたり、教職員への助言をしたりします。<br>
+
臨床心理士や公認心理師などの資格を持つ人が務めます。<br>
+
SSWは、子どもたちの置かれている環境に働きかけて,状況を改善する役割を担います。<br>
+
学校と関係機関や制度をつなぐソーシャルワークが主な仕事で、社会福祉士や精神保健福祉士の有資格者、または過去に教育や福祉の分野で活動実績がある人がSSWを務めています。<br>
+
SCやSSWのニーズは、高まる一方です。<br>
+
先日発表された文部科学省の調べでは、いじめの認知件数は小中高校合わせて54万件を超え、不登校の子どもは小中学校で16万4,528人と、いずれも前年を上回っています。<br>
+
また、自殺した小中高校生は332人と、1988年度以降最多となりました。<br>
+
都道府県や政令市教育委員会が所管する教育相談機関に寄せられた相談件数も25万5,404件と、昨年度の19万9,293件を大きく上回っている状況です。<br>
+
'''「チーム学校」で動ける体制を'''<br>
+
国では、自治体に補助金を出してSCやSSWの配置を推進しています。<br>
+
拠点校を中心に同じ学区内の学校を担当する形や、教育委員会に配置して域内の学校を巡回する形などがありますが、SCが常駐している公立小中高校は合わせて全体の0.4%に過ぎず、年間1日~34日の活動日数の学校が56.5%、年間35日~69日の活動日数の学校が24.4%、配置実績がない年間0日の学校も14.5%ありました。<br>
+
SSWについては、常駐0.6%、年間1日~41日の活動日数の学校48.2%、配置実績がない学校39.9%と、遅れが目立ちます。<br>
+
不登校の子どもの支援を推進するため、2017年に「教育機会確保法」が施行されましたが、その施行状況を検討する会議では、SCとSSWの配置を推進し、さまざまな課題の未然防止・早期発見、迅速・的確な対応に向けた相談体制を充実させ、多様で適切な教育機会の場を確保することが重要だと指摘されています。<br>
+
SCやSSWは、人数を増やすことも大切ですが、限られた派遣や巡回の日数の中で、専門職としての力が十分に発揮できるように、学校が「チーム」として機能しているかも問われます。<br>
+
今の学校にはSCやSSWの他に、特別支援教育の支援員や、学習支援のためのスタッフ、外国語活動や総合的な学習の時間のサポートに入るボランティアなど、さまざまな人材が集まっています。<br>
+
また、現在、議論が進んでいる夜間中学の教育活動の充実やフリースクールなど、学校外の学びの場と連携するためにも、SCやSSWの重要性が指摘されているところです。<br>
+
中央教育審議会の初等中等教育分科会の中には、「今後は、専門家をつなぎ一元化するシステムや、校内スタッフをつなぐスクール・マネジャーが学校に必要。<br>
+
そうでないと専門性が生かせない」と危機感を示す委員もいます。<br>
+
先生には話せないことを相談できるSCやSSWの「第三者性」を尊重しつつ、子ども一人ひとりの状況に応じた支援をするためにも、風通しのよい学校づくりが求められます。<br>
+
※ 文科省 2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果<br>
+
 
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/10/1422020.htm<br>
 
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/10/1422020.htm<br>
※ 文科省 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の施行状況に関する議論のとりまとめ<br>
+
文科省 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の施行状況に関する議論のとりまとめ<br>
 
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1418510.htm<br>
 
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1418510.htm<br>
プロフィール 長尾康子<br>
 
東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。<br>
 
大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。<br>
 
教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。<br>
 
〔2019年12/5(木) ベネッセ教育情報サイト(筆者:長尾康子)〕 <br>
 
  
'''<スクールソーシャルワーカー>専門家「単年度任用の是非、行政主導で再考を」'''<br>
+
'''令和6年度施政方針・当初予算の概要'''(2)<br>  
元スクールソーシャルワーカー(SSW)の男性(52)は河北新報社の取材に「現場を無視した事情での任用打ち切りで、宮城県教委の姿勢は子どもを置き去りにしている」と憤る。<br>
+
(3)学校教育の充実<br>
男性は2017年度、県立高4校を担当。ある学校の教員から「次年度の打ち合わせをしたい」と要望され、今年3月14、15日に家庭問題に悩む複数の生徒の支援策を協議し、自治体の臨床心理士や民生委員とも情報を交換した。<br>
+
・拡充! 中学生が英語検定を受検する際の検定料の助成金額を拡充することで、英語教育の充実を図ります。<br>
だが、同22日、県教委から事前説明もないまま突然、郵送で打ち切りを伝えられた。<br>
+
・支援が必要な児童生徒を対象に介助員の増員と心理判定員を設置します。<br>
関西地方でSSWを務める30代男性は取材に「問題の背景を把握し、解決策を見つけるには時間が要る。他機関との連携状況など引き継ぎ事項は複雑、膨大で、不要な担当変更は子どもに必要な支援を滞らせる」と話す。<br>
+
・不登校児童生徒およびその家族を対象に、市独自にスクールソーシャルワーカーを増員します。<br>
宮城県は17年度の児童生徒問題行動・不登校調査で、不登校割合が全国ワースト1位、いじめ認知件数は同3位。<br>
+
・生徒数の減少やニーズの多様化に伴い運営が困難になっている部活動について、地域クラブへの移行を進め、集団活動の中で豊かな人間性や社会性を育成する環境の確保に努めます。<br>
今年8月には県立高1年の男子生徒が自殺し、子どもへの支援強化が急務となっている。<br>
+
〔広報ひたちおおた 令和6年4月号〕茨城県常陸太田市<br>
仙台白百合女子大の氏家靖浩教授(教育福祉学)は「子どもの支援は時間軸で区切れない。単年度任用が適切かどうかを含め、雇用の在り方を行政主導で考えるべきだ」と指摘する。<br>
+
〔2018年11/15(木) 河北新報〕 <br>
+
  
'''スクールソーシャルワーカー 重責ずしり出番急増'''<br>
+
'''「人が集い、ともに支えあい、絆をはぐくむまち」を実現するために'''<br>
貧困や発達障害、いじめ、虐待など子どもを巡る問題の顕在化に伴って、佐賀県内でも出番が増えているスクールソーシャルワーカー(SSW)。<br>
+
令和5年度に北区が力を入れて取り組む特色ある事業をご紹介します<br>
学校に不信感を抱く保護者と信頼関係を築き、問題解決に結びつけるケースも見られるなど力を発揮しているが、休日や時間外にも相談者や関係機関から連絡を受けるなど、非常勤職ながら重責を担っている現状がある。<br>
+
◆安全で安心できるまちづくり<br>
「不登校の問題でもいろんな背景がある。貧困、発達障害、虐待が複雑に絡み合っているケースが少なくない」。<br>
+
防災マニュアルの策定や防災訓練の実施を通じて、マンション内のコミュニティの形成を支援する。<br>
県東部地区を担当するSSWの女性(45)は仕事の難しさを話す。<br>
+
・マンションコミュニティづくりの支援事業費…434万円<br>
'''◎面談「夜が多い」'''<br>
+
◆地域福祉と子育て支援<br>
特に近年増えていると感じるのは貧困の問題。「修学旅行の負担金が払えない」「校納金や給食費が払えない」といった訴えを端緒に、子どもの困窮状況が明るみに出る。<br>
+
地域福祉コーディネーター・コミュニティソーシャルワーカーを配置し、関係機関と連携して支援する。<br>
「学校側の聞き取りだけだと、単に保護者が働いてない現象面に目を向けがちになる。SSWが入って聞き取ると、心の病だったり発達障害など働けない背景や要因まで明らかにできることが多い」という。<br>
+
不登校やひきこもり等の課題を抱える家庭に対し、スクールソーシャルワーカー等を活用し各支援機関と連携して支援する。<br>
こうした場合、就労や生活支援だけでなく、精神面のケアなど医療、福祉面のサポート態勢づくりにも駆け回ることになる。<br>
+
・住民主体の福祉コミュニティづくりの支援事業費…3,298万円<br>
いじめ問題では、保護者が学校側に不信感を募らせているケースが多い。<br>
+
・子育て支援事業事業費…5,735万円<br>
丁寧に対応して信頼関係づくりに心を砕く。<br>
+
〔わがまち北区 令和5年4月号〕<br>
保護者との面談は「夜が多い」という。<br>
+
〔◆平成30(2018)年2月3日 佐賀新聞 朝刊〕 <br>
+
  
土日や休日に連絡を受けるときもある。<br>
+
'''大正区役所の「スクールソーシャルワーカー」をご存知ですか?‐1'''<br>  
「『ひとり親世帯の保護者が急きょ入院し、子どもの世話ができる親族がいない。どうすればいいか』と学校から呼び出されたこともある」と女性。<br>
+
課題を抱える子どもや家庭に対して、学校や地域・関係機関と連携のうえ、専門的知識を持って福祉的な助言や支援などを行うスクールソーシャルワーカー(SSW)。<br>
過去に支援した家庭で虐待が起き、児童相談所から一時保護の可否に関する相談もあったという。<br>
+
大正区役所保健福祉課(こども・教育)では、他区に先駆けて平成29年度よりSSWを大正区独自で採用しています。<br>
'''◎パソコン支給なし'''<br>
+
大正区の「こどもサポートネット事業」では、こどもサポートネットSSW1名とこどもサポート推進員2名を配置し、課題を抱える子どもや家庭の状況を把握のうえ、適切な支援策につなぐなど、子どもや家庭への支援を行っています。<br>
SSWは家庭の問題を把握し、的確な対策に結びつけるために細やかに聞き取り、関係機関と対応を検討する「ケース会議」を主導する役割を担う。<br>
+
今回は大正区役所のSSWを代表して、このチームを総括する小出惠美子さんにお話しを伺いました。<br>
「支援に必要な情報」の共有が重要だが、県教育委員会からパソコンの提供がないため、個人用での情報管理を余儀なくされているケースが少なくないという。<br>
+
SSW向けにパソコンを配備している市教委もあるが「教育委員会事務局から持ち出して使うことができず、家庭や関係機関、学校を行き来する今の働き方では使いにくい」との声もある。<br>
+
あるSSWは「情報漏れがないよう細心の注意を払っているが、セキュリティー対策も含めて環境整備をしてほしい」と話す。<br>
+
複数の市町を担当する別のSSWの女性(50)は1日の移動距離が70~80キロ、多い時には200キロに及ぶ。<br>
+
各市町での年間の勤務時間は決まっており、移動時間の長さが各市町での仕事に影響を及ぼすことになる。<br>
+
ある町では週4時間程度の割り当てしかなく、「相談対応や関係機関との協議のスケジュール調整が大変」と明かす。<br>
+
その上で「時間がかかるケースもあるので、それを踏まえた担当市町決めや配置時間の設定が必要」と指摘する。<br>
+
「さらに人員を増やそうと考えるなら、働きやすい環境づくりをしないと確保は難しい」。どのSSWも労働環境改善の必要性を訴えている。<br>
+
〔(梶原幸司)〕
+
  
[[Category:いじめのニュース|すくーるそーしゃるわーかー]]
+
'''困難な状況でも諦めない。寄り添い続けることで、不登校などの課題解決につなげていく。'''<br>
[[Category:発達障害のニュース|すくーるそーしゃるわーかー]]
+
スクールソーシャルワーカー<br>
[[Category:発達障害の支援団体・1|すくーるそーしゃるわーかー]]
+
小出惠美子さん(社会福祉士・精神保健福祉士)<br>
[[Category:ベネッセ教育情報サイト|すくーるそーしゃるわーかー]]
+
令和元年度から大正区独自のSSWとして、高齢者の虐待防止など福祉分野での長年の経験を活かし、子どもたちが抱えるさまざまな課題の解決に取り組んでいる。<br>
[[Category:河北新報|すくーるそーしゃるわーかー]]
+
 
[[Category:佐賀新聞|すくーるそーしゃるわーかー]]
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質問:SSWの役割について、教えてください。<br>
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いじめや暴力行為、問題行動、不登校など子どもの問題について、学校や関係機関と連携して対応する際に、福祉の専門家として関わっているのがSSWです。<br>
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学校の教育現場を基盤に、子ども本人はもちろん、学校や家庭にも働きかけ、問題を解決できるよう調整するという援助を行っています。<br>
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質問:支援はどのように行うのでしょうか?<br>
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こどもサポートネット事業を通じて気づきのあった子どもや家庭に対し、福祉的な課題解決が必要かどうかを検討したうえで、適切な支援につなげていきます。<br>
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SSWは子どもが発しているサインからその背景も含め、課題分析を行い、学校に助言をしたり、支援の方向性を見立てる役割を担っています。<br>
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具体的には、家庭訪問や面接、関係機関につなぐなどの直接的な支援と、体制作りや他機関を仲介するなどの間接的な支援の2本柱で行っています。<br>
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質問:これまでSSWが関わった中で、どのような事例がありましたか?<br>
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不登校で学校に行かない子どもに対し、保護者の方が疲れてしまったご家庭がありました。
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保護者は学校に休む連絡を入れるのも、また学校から出欠確認の電話があるのも辛いという状態でした。<br>
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でも学校は子どもの様子や勉強の進捗が分からず心配されていました。<br>
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そこで、学校とは立場の違うSSWが中立の立場で保護者の気持ちや子どもの様子を伺うと、学校で友達とうまくいってなかったり、家庭でも着替えにすごく時間がかかったり、他のきょうだいよりも育児が大変だったというお話が出てきました。<br>
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そこで、発達の特性があるのではないかと検査につなげたところ、発達障がいが分かったという事例がありました。<br>
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質問:このケースでは発達の特性で、学校に行きづらくなっていたんですね。<br>
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SSWから学校にそのことをフィードバックして、配慮や声かけを増やすなどの対応をしてもらえるようにしました。<br>
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保護者の辛さやがんばりも学校に伝えることで、保護者と学校の関係性も改善しています。<br>
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現在、子どもは勉強への意欲も芽生え、保護者もプレッシャーから解放され、改善の兆しが見えてきました。<br>
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質問:不登校の理由は、どのようなものが多いのでしょうか?<br>
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やはり学力に関することが多いです。<br>
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発達に特性のある子どもなどは、小1では椅子に座って授業を受けるのが苦手だったり、小4ではまわりの子どもに合わせることができなかったりと学校にいることが不安になり、行き渋りや不登校へとつながり、勉強についていけなくなるケースがあります。<br>
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それと、最近はヤングケアラーの問題ですね。<br>
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親やきょうだいの面倒を見るために、学校を休まざるを得ない子どもがいます。<br>
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家庭環境や生活の乱れなど背景は複雑に絡み合っています。<br>
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ほかには、コロナ禍で長く休んだ結果、特に理由はないけど登校できないというケースも増えているようです。<br>
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質問:不登校にもいろいろなケースがあるんですね…。<br>
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SSWの役割の中で、小出さんが最も大切にされていることは何でしょうか?<br>
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信頼関係を築くことですね。支援の受け入れが難しいケースもありますが、そんな中でもお困りごとはないか心を寄せて、諦めないこと。<br>
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子どもの心の成長を共に応援していく、安心・安全な暮らしができるよう子どもを守る、受け入れていただけるまでじっくりと向き合いながらお話する姿勢を大切にしています。<br>
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質問:多くの子どもや家庭に関わるなかで、今後必要な支援について、どのように考えておられますか?<br>
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子どもたちに学校や家庭以外の居場所を増やしてあげたいと思います。<br>
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子どもたちが自己肯定感を育んだり、保護者への気づきを促したりできる場を社会資源として充実させることが、不登校解決に必要な要素だと感じます。<br>
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今行っている支援は手続きなどが必要ですが、気軽に「ちょっと話きいて」と相談できる場があれば、子どもたちも保護者にとっても安心できるのではないでしょうか。<br>
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子ども食堂や宿題カフェなどを見ても、子どもたちも楽しそうにしていますし、そういう場に参加することで心の成長が促され、事態が好転していくというケースもあります。<br>
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質問:身近にそういう場があって関わる人が増えると、子どもたちの変化にも気づきやすそうですね。<br>
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深刻化する前にキャッチできれば、それが一番だと思います。<br>
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子どもたちは話を聞いてほしいし、認められたいし、愛されたいと思っています。<br>
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話せる相手をすごく求めているので、地域のなかにそういう場所を確保してあげることができたらいいなと思っています。<br>
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学校の見守りとともに地域での温かい目や協力が不可欠だと感じます。<br>
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問合せ:こども・教育3階34番【電話】4394-9980<br>
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〔こんにちは大正 令和4年2月号〕<br>

2024年4月17日 (水) 15:46時点における最新版

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スクールソーシャルワーカー

参考
文科省 2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/10/1422020.htm
文科省 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の施行状況に関する議論のとりまとめ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1418510.htm

令和6年度施政方針・当初予算の概要(2)
(3)学校教育の充実
・拡充! 中学生が英語検定を受検する際の検定料の助成金額を拡充することで、英語教育の充実を図ります。
・支援が必要な児童生徒を対象に介助員の増員と心理判定員を設置します。
・不登校児童生徒およびその家族を対象に、市独自にスクールソーシャルワーカーを増員します。
・生徒数の減少やニーズの多様化に伴い運営が困難になっている部活動について、地域クラブへの移行を進め、集団活動の中で豊かな人間性や社会性を育成する環境の確保に努めます。
〔広報ひたちおおた 令和6年4月号〕茨城県常陸太田市

「人が集い、ともに支えあい、絆をはぐくむまち」を実現するために
令和5年度に北区が力を入れて取り組む特色ある事業をご紹介します
◆安全で安心できるまちづくり
防災マニュアルの策定や防災訓練の実施を通じて、マンション内のコミュニティの形成を支援する。
・マンションコミュニティづくりの支援事業費…434万円
◆地域福祉と子育て支援
地域福祉コーディネーター・コミュニティソーシャルワーカーを配置し、関係機関と連携して支援する。
不登校やひきこもり等の課題を抱える家庭に対し、スクールソーシャルワーカー等を活用し各支援機関と連携して支援する。
・住民主体の福祉コミュニティづくりの支援事業費…3,298万円
・子育て支援事業事業費…5,735万円
〔わがまち北区 令和5年4月号〕

大正区役所の「スクールソーシャルワーカー」をご存知ですか?‐1
課題を抱える子どもや家庭に対して、学校や地域・関係機関と連携のうえ、専門的知識を持って福祉的な助言や支援などを行うスクールソーシャルワーカー(SSW)。
大正区役所保健福祉課(こども・教育)では、他区に先駆けて平成29年度よりSSWを大正区独自で採用しています。
大正区の「こどもサポートネット事業」では、こどもサポートネットSSW1名とこどもサポート推進員2名を配置し、課題を抱える子どもや家庭の状況を把握のうえ、適切な支援策につなぐなど、子どもや家庭への支援を行っています。
今回は大正区役所のSSWを代表して、このチームを総括する小出惠美子さんにお話しを伺いました。

困難な状況でも諦めない。寄り添い続けることで、不登校などの課題解決につなげていく。
スクールソーシャルワーカー
小出惠美子さん(社会福祉士・精神保健福祉士)
令和元年度から大正区独自のSSWとして、高齢者の虐待防止など福祉分野での長年の経験を活かし、子どもたちが抱えるさまざまな課題の解決に取り組んでいる。

質問:SSWの役割について、教えてください。
いじめや暴力行為、問題行動、不登校など子どもの問題について、学校や関係機関と連携して対応する際に、福祉の専門家として関わっているのがSSWです。
学校の教育現場を基盤に、子ども本人はもちろん、学校や家庭にも働きかけ、問題を解決できるよう調整するという援助を行っています。

質問:支援はどのように行うのでしょうか?
こどもサポートネット事業を通じて気づきのあった子どもや家庭に対し、福祉的な課題解決が必要かどうかを検討したうえで、適切な支援につなげていきます。
SSWは子どもが発しているサインからその背景も含め、課題分析を行い、学校に助言をしたり、支援の方向性を見立てる役割を担っています。
具体的には、家庭訪問や面接、関係機関につなぐなどの直接的な支援と、体制作りや他機関を仲介するなどの間接的な支援の2本柱で行っています。

質問:これまでSSWが関わった中で、どのような事例がありましたか?
不登校で学校に行かない子どもに対し、保護者の方が疲れてしまったご家庭がありました。 保護者は学校に休む連絡を入れるのも、また学校から出欠確認の電話があるのも辛いという状態でした。
でも学校は子どもの様子や勉強の進捗が分からず心配されていました。
そこで、学校とは立場の違うSSWが中立の立場で保護者の気持ちや子どもの様子を伺うと、学校で友達とうまくいってなかったり、家庭でも着替えにすごく時間がかかったり、他のきょうだいよりも育児が大変だったというお話が出てきました。
そこで、発達の特性があるのではないかと検査につなげたところ、発達障がいが分かったという事例がありました。

質問:このケースでは発達の特性で、学校に行きづらくなっていたんですね。
SSWから学校にそのことをフィードバックして、配慮や声かけを増やすなどの対応をしてもらえるようにしました。
保護者の辛さやがんばりも学校に伝えることで、保護者と学校の関係性も改善しています。
現在、子どもは勉強への意欲も芽生え、保護者もプレッシャーから解放され、改善の兆しが見えてきました。

質問:不登校の理由は、どのようなものが多いのでしょうか?
やはり学力に関することが多いです。
発達に特性のある子どもなどは、小1では椅子に座って授業を受けるのが苦手だったり、小4ではまわりの子どもに合わせることができなかったりと学校にいることが不安になり、行き渋りや不登校へとつながり、勉強についていけなくなるケースがあります。
それと、最近はヤングケアラーの問題ですね。
親やきょうだいの面倒を見るために、学校を休まざるを得ない子どもがいます。
家庭環境や生活の乱れなど背景は複雑に絡み合っています。
ほかには、コロナ禍で長く休んだ結果、特に理由はないけど登校できないというケースも増えているようです。

質問:不登校にもいろいろなケースがあるんですね…。
SSWの役割の中で、小出さんが最も大切にされていることは何でしょうか?
信頼関係を築くことですね。支援の受け入れが難しいケースもありますが、そんな中でもお困りごとはないか心を寄せて、諦めないこと。
子どもの心の成長を共に応援していく、安心・安全な暮らしができるよう子どもを守る、受け入れていただけるまでじっくりと向き合いながらお話する姿勢を大切にしています。

質問:多くの子どもや家庭に関わるなかで、今後必要な支援について、どのように考えておられますか?
子どもたちに学校や家庭以外の居場所を増やしてあげたいと思います。
子どもたちが自己肯定感を育んだり、保護者への気づきを促したりできる場を社会資源として充実させることが、不登校解決に必要な要素だと感じます。
今行っている支援は手続きなどが必要ですが、気軽に「ちょっと話きいて」と相談できる場があれば、子どもたちも保護者にとっても安心できるのではないでしょうか。
子ども食堂や宿題カフェなどを見ても、子どもたちも楽しそうにしていますし、そういう場に参加することで心の成長が促され、事態が好転していくというケースもあります。

質問:身近にそういう場があって関わる人が増えると、子どもたちの変化にも気づきやすそうですね。
深刻化する前にキャッチできれば、それが一番だと思います。
子どもたちは話を聞いてほしいし、認められたいし、愛されたいと思っています。
話せる相手をすごく求めているので、地域のなかにそういう場所を確保してあげることができたらいいなと思っています。
学校の見守りとともに地域での温かい目や協力が不可欠だと感じます。

問合せ:こども・教育3階34番【電話】4394-9980
〔こんにちは大正 令和4年2月号〕

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