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プログラミング教育

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==プログラミング教育==
 
==プログラミング教育==
===[[:カテゴリ:周辺ニュース|周辺ニュース]]===
 
ページ名 [[プログラミング教育]] 茨城県鹿嶋市 (小学校のニュース、コンピューター)<br>
 
'''茨城県鹿嶋市、公立小学校で「マインクラフト」を活用したプログラミングの授業を実施'''<br>
 
2020年4月から本格実施となった小学校のプログラミング教育。<br>
 
現場では、各自治体や学校が選んだプログラミング教材やツールを使って取り組みが進められている。<br>
 
そうしたなか、人気ゲーム「Minecraft(マインクラフト)」をプログラミング教材に採用したのが茨城県鹿嶋市だ。<br>
 
同市は、株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シー(以下、鹿島アントラーズFC)と、全国の小中高生が通う塾や学校を対象にしたプログラミング事業を展開するキラメックス株式会社(以下、キラメックス)の協力を受け、市内のモデル校5校に対して、マインクラフトを活用したプログラミング授業を開始した。<br>
 
公立小学校の授業の枠で、マインクラフトが活用されることは非常に珍しく、その公開授業が2020年10月26日に鹿嶋市立三笠小学校で実施されたので紹介しょう。<br>
 
■マインクラフトのコマンド入力でプログラミングの初歩を経験<br>
 
今回、鹿嶋市が実施したプログラミング授業は、同市と鹿島アントラーズFCの地方創生に関する包括連携協定の枠組みで実現したものだ。<br>
 
鹿島アントラーズFCは街づくりの一環として地元のIT人材育成に取り組んでおり、同社と協力関係にあるキラメックスがマインクラフトの学習環境を提供し、エンジニアの講師派遣など授業のサポートを担う。<br>
 
鹿嶋市では市内12校あるうち、初年度はモデル校の5校で取り組みを進める予定だ。<br>
 
小学校のプログラミング教材として、同市がマインクラフトを選んだ理由は、子どもたちがプログラミングに対してむずかしいイメージを持たず、楽しく学べることだという。<br>
 
さらに同市教育委員会の神宮司 剛氏は「マインクラフトのコマンド入力はプログラミングの初歩として良い」と話す。<br>
 
鹿嶋市では、小学校低学年・中学年でScratchなどのビジュアルプログラミング言語を学習しており、高学年の子どもたちには、中学・高校のプログラミング学習を見据えて、テキストによるプログラミングの経験を与えたいようだ。<br>
 
神宮司氏は「一文字の入力ミスがあるとプログラムが実行しないなどの経験も含めて、コンピューターの操作に慣れながら楽しく学んでほしい」と述べた。<br>
 
■タイピングも、英語も、マインクラフトだから楽しく、根気強く取り組める<br>
 
マインクラフトを活用したプログラミング学習は、鹿嶋市立三笠小学校の5年生4クラス、総合的な学習の時間に実施された。<br>
 
このプログラムは全20回の授業で構成され、子どもたちは、キーボードの基本的な操作やコマンド入力を駆使しながら、マインクラフトでプログラミングの基本を学び、最終的に鹿嶋市や鹿島アントラーズにちなんだ平面作品や立体作品づくりに挑戦する。<br>
 
授業では最初、プログラミングを始める前に、マインクラフトの中に自分のワールドを作るところからスタートした。<br>
 
これは、学校共用のiPadにインストールされた「マインクラフト」を他のクラスの子どもと併用しているからで、ワールド名で各自のデータを判別する。<br>
 
子どもたちは、自分の好きな名前をワールド名に設定し、さらに講師の説明を聞きながら、マインクラフトのセッティングを進めていった。<br>
 
クラスには当然、マインクラフトをやったことがない子どももいるが、セッティング部分では目立ったトラブルもなく、全員がスムーズにやり終えた。<br>
 
皆の集中力が高いのか、子どもたちが講師の説明を熱心に聞く姿に、この授業を楽しみにしていた様子が伺える。<br>
 
続いては、マインクラフトの基本操作を学ぶ時間へ。<br>
 
ワールド内の移動の仕方、ジャンプや空を飛ぶ操作など、マインクラフトは広いワールド内に平面や立体の作品を作るため、こうした基本操作の習得は必須である。<br>
 
子どもたちの多くは普段、Nintendo Switchのマインクラフトに親しんでいるようで、iPadの操作には戸惑っている場面もあったが、すぐに慣れ、空を飛ぶときは、子どもたちから歓声もあがった。<br>
 
その後は、すぐにコマンド入力に挑戦。まずはワールド内の天気を変えるお題からスタート。<br>
 
雨を降らせたい場合は、チャット画面に「/(スラッシュ)weather rain」とコマンドを入力すれば、ワールド内の天気が瞬時に雨に変わる。<br>
 
同様に「clear(晴れ)」「thunder(雷雨)」と入力すれば、指示した通りの天気になる。
 
子どもたちは配付されたテキストを見ながら、一文字ずつコマンドを入力していくが、「/(スラッシュ)」の入力方法や、スペルの入力ミスで苦労する場面もあった。<br>
 
また、何か間違っている時はエラーが表示されるが、何が違うのか、子どもたちが根気よく原因を探していたのが印象的だ。<br>
 
次はブロックの置き方を練習した後、「summon(召喚)」のコマンドを使って、好きな動物を呼び出すお題に挑戦した。<br>
 
マインクラフトには、「cow(牛)」や「pig(豚)」、「fox(キツネ)」「bee(ハチ)」など、さまざまな動物が生息しており、子どもたちは動物の英語名を調べたり、聞いたりしながら、「/summon」のコマンドでワールドに好きな動物を呼び出した。<br>
 
その後、ブロックで動物の小屋を作り、その中にも動物を呼び出して増やしていく。<br>
 
続いては、中級レベルに移行し、先ほど作った小屋の中にいる動物たちをジャンプさせるコマンドに挑戦した。<br>
 
実際に入力するコマンドは「/effect @e jump_boost 10 100」と、さっきよりも少し長め。<br>
 
「@(アットマーク)」や「_(アンダーバー)」の入力方法にも苦労していたが、子どもたち同士で教え合ってクリアする場面が、あちこちで見られた。<br>
 
最後は、自由制作の時間へ。子どもたちはさまざまなブロックを使って、各自で家や好きな建造物を作成し、どんなものを作ったのか、皆の前で簡単に発表し合った。<br>
 
自由制作は短時間であったが、子どもたちの「こだわり」が感じられる作品が多く、改めて、マインクラフトの面白さを感じた場面であった。<br>
 
■子どもたちのアイデアを具体的に表現できるマインクラフト<br>
 
授業終了後、数名の子どもたちに話を聞くことができた。<br>
 
普段はNintendo Switchのマインクラフトで遊んでいるという大原 綾真さんは、「動物を出すのが楽しかった。<br>
 
キーボードは使ったことがあったけど、操作がむずかしかった」と率直な感想を話してくれた。<br>
 
慣れないキーボード操作には苦労したようだが、授業の内容は簡単に感じたという。<br>
 
また普段はiPadのマインクラフトで遊んでいると話す大川 璃子さんと田中 雄万さんは、「学校でマインクラフトをやると聞いてびっくりした」と語った。<br>
 
大川さんはマインクラフトのプログラミングについて「コマンド入力は、文字の打ち間違いが多くて諦めそうになったけど頑張れた。<br>
 
プログラミングはむずかしいと思っていたけど、やってみたら楽しかった」とポジティブな感想を聞かせてくれた。<br>
 
田中さんも「プロの人は、(コードを)長く書けるのですごいと思う」と変わった視点の意見も。<br>
 
2人とも「マインクラフトは自由に作れるのが楽しい」と語っており、わくわくして授業に取り組んだ様子が伝わってきた。<br>
 
5年生を受け持つ上田裕介 教諭は、マインクラフトを活用したプログラミングの授業について、「子どもたちの反応が良く、楽しく取り組めた」と語った。<br>
 
本日は初めての授業であったため、様子見のところもあったようだが、今後は1学期に学んだ環境問題に絡めながら、理科や社会とも横断して、環境にやさしいスタジアムをマインクラフトで作る学習を検討しているようだ。<br>
 
「自分のアイデアをスライドにまとめるのもいいが、マインクラフトであれば立体で表現できる面白さがある。具体物を見られる点が良い」と同教諭は語る。<br>
 
またコマンド入力については、子どもたちは操作を覚えるのも早いが、キーボード入力に慣れていない子にとって、最初はハードルが高いかもしれないと同教諭。<br>
 
「学校でもキーボードの練習をしているが、目的意識を持たせにくい。<br>
 
マインクラフトであれば、入力したプログラムがどうなるか明確であり、子どもたちもモチベーションを持って取り組めるだろう」と語ってくれた。<br>
 
一方で、マインクラフトは保護者から見れば、まだまだゲームの域を超えておらず、学校で使うことに対して抵抗感を持つ者もいるだろう。<br>
 
それについて同教諭は「数年前からプログラミング研修で、マインクラフトの名前は聞いていた。特にゲーム性が強いとも思わなかった」と語る。<br>
 
また鹿嶋市教委の神宮司氏も「クリエイティブモードであれば、今回のコマンド入力のように学習でも活かせると考えている」と語る。<br>
 
市内の別の小学校では、マインクラフトの授業をきっかけに不登校の子どもが学校に登校した例もあり、子どもたちを感化する材料になっているようだ。<br>
 
筆者は過去に、マインクラフトを活用したプログラミングの授業を何度も取材しているが、どこの学校に行っても共通しているのは、子どもたちが本当に楽しく、夢中になって取り組んでいることだ。<br>
 
今回の三笠小学校も授業が始まる前から「早く始めてほしい!」と子どもたちが話していて、わくわく感が伝わってきた。<br>
 
毎日通う学校に、楽しみにしている授業があることは、リアルな学びの価値を高める。<br>
 
これからも市内の全校でこうした学びが実現できるよう、取り組みを進めてほしい。<br>
 
Watch Headline,神谷加代<br>
 
〔2020年11/24(火) Impress Watch〕 <br>
 
 
 
<HTMLet>meisan_arainoriko_01</HTMLet>
 
<HTMLet>meisan_arainoriko_01</HTMLet>
'''プログラミング教育に大切なのは、地域と大人がまずは変わることだ''' <br>  
+
<htmlet>00ama_kaji_cleaner003</htmlet>
Watch HeadlineこどもとIT<br>
+
<htmlet>00ama_kaji_broom003</htmlet>
2020年度から小学校で必須化されるプログラミング教育。<br>
+
現場は混乱しているのではないか、不安に感じているのではないか、そんな気持ちを持ちながら、鹿児島県教育委員会が主催する『平成30年度 かごしま「教育の情報化」フォーラム』に参加した。<br>
+
参加者の大多数は小学校の先生で、残りは中学校、高校の教職員が主。<br>
+
フォーラムは、2名の講演と9つのワークショップ、座談会に加えて、企業展示が25社、見本誌展示が2社と充実していた。<br>
+
開会前から多くの参加者が企業展示を回り、企業担当者に熱心に質問する様子も見受けられ、当フォーラムへの期待と熱意は想像以上だった。<br>
+
外国の事例紹介を交えた挨拶で始まり、講演はプログラミング教育必修化に関する解説、科学の面白さを伝える体験談があり、予備知識や経験がなくても理解が深められる構成だ。<br>
+
ワークショップはパソコンやロボットなどを用い、プログラミングを体験したり、模擬授業を受けたりと趣向が凝らされており、どの会場も熱気に満ちている。<br>
+
そして最後の締めは「Society 5.0で、授業はどう変わる?」と題した座談会。<br>
+
具体的な事例を挙げて未来を語り、課題について議論をした。<br>
+
多くの機器に囲まれ生活をしている現代。<br>
+
ITとは無縁だと思っていても、家電製品やICカードなどを利用する生活は、コンピュータによって支えられている。<br>
+
この身の回りの機器がどのような仕組みで動くのかを知り、実際に動かすにはどのような指示を与えたらよいのか、論理的に考える力を身に付けることが重要だ。<br>
+
その学びのひとつが、プログラミング教育。プログラミング的思考を学び、コンピュータの良さを知って主体的に活用する態度を育み、教科の学びを深める。<br>その結果、子どもたちは「生き抜く力」を身に付け、ICTやAIを活用して新たな課題解決ができる人間に育つことが期待されている。<br>
+
本記事では、講演の内容を参加者である先生方の様子も交えながら紹介する。<br>
+
筆者は記者として、そして同じ地域に住む保護者として今回のフォーラムに参加し、プログラミング教育必修化で子どもたちの教育がさらに充実したものになることを確信した。<br>
+
ぜひ子どもを持つ保護者の皆さんに読んでもらいたい。<br>
+
'''■プログラミングは専門家ではなく、先生が教えるのが望ましい'''<br>
+
最初の講演は「ゼロから分かるプログラミング教育」と題して、特定非営利活動法人 みんなのコード代表の利根川裕太氏が登壇。<br>
+
冒頭、同氏が会場にプログラミングの必修化について賛成かどうか質問したところ、「大賛成 2020年では遅いくらいだ」と「やや賛成 必要感はわかる」が多数だった。<br>
+
多くの先生方が、プログラミング教育を行うことで、子どもたちの成長を促すと感じているのだろう。<br>
+
一方で、プログラミング教育があと1年ほどでスタートすることに関しては、「少し不安」や「まずい」という声が多く、戸惑いもある様子だった。<br>
+
同氏のもとには、先生方から「プログラミングのようなものは、本当は企業の方にやってほしい」という声が届くのだそう。<br>
+
実は、筆者も外部講師にお願いするのも一案だと思ったのだが、同氏の考えは違った。<br>
+
同氏が小学校で研究授業を行った際、普段は発言しない子どもがプログラミングの授業では輝いていたそう。<br>
+
担任の先生なら、当然、この点にすぐに気付き、大事にしたい機会になるはずだ。<br>
+
しかし、外部講師だと、こういったことに気付けない。<br>
+
だから同氏は「プログラミングの特に最初の部分は、担任の先生に教えてもらいたい」と訴えた。<br>
+
同氏の講演では、プログラミング教育の事例も多数紹介されており、発想が面白いと思ったものがあったので一つ紹介しよう。<br>
+
第16回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門で優秀賞に輝いた「勝手に入るゴミ箱」という作品がある。<br>
+
ゴミ箱に向かってゴミを投げると、センサーが感知してゴミの落下位置をパソコンが計算する。<br>
+
そしてその情報を無線でゴミ箱に伝え、ゴミ箱が移動し、ゴミが入る仕組みだ。<br>
+
今の生活の中でどんな機能があると便利か考え、落下位置を計算するプログラムを組み、ゴミ箱が移動できるよう組み立てる。<br>
+
この過程に非常に多くの学びがあることは想像に難くない。<br>
+
子どもたちが、どんなものを作りたいと考えるのだろうか、そんなことを考えるだけでワクワクしてくるのは筆者だけではないだろう。<br>
+
'''■先生方の表情に感じたプログラミング教育の可能性'''<br>
+
講演が終わると、参加者は9つのワークショップの中から前半、後半で好きなものを選び、学んだ。<br>
+
例えば、日本マイクロソフト株式会社の「【C分類】教科外活動や特別支援教育で取り組む micro:bitとマイクラのプログラミング教育」は、実際にプログラムを作成するワークショップだ。<br>
+
micro:bit(マイクロビット)と呼ばれる、手のひらサイズの基盤上に、加速度センサーや明るさセンサー、磁気センサーなどを搭載したマイクロコンピューターを使用する。<br>
+
micro:bitとパソコンを接続し、micro:bitのサイトにアクセスすると、プログラムの作成ができる。<br>
+
日本語で「基本」「入力」「音楽」といった項目が並んでいるので、その中から必要なものを選択し、パズルのように組み合わせていく。<br>
+
初めてでも直感的に操作でき、プログラミングの本質を理解するのにピッタリだ。2,000円程度で購入できるとあって、教育現場での利用が増えることが期待されている。<br>
+
先生方を中心とした参加者は、講師の説明を聞きながらmicro:bitのプログラムを作っていった。<br>
+
恐る恐る操作する先生方は緊張しているように見えたが、思い通りに動いた瞬間は、大きく表情を崩さないまでも、笑みがこぼれる。<br>
+
「あっ、動いた」という安堵感と達成感なのだろう。<br>
+
筆者は、この達成感を子どもたちにも味わってもらいたいと強く思う。<br>
+
イキイキと目を輝かす子どもたちの姿を見たい。<br>
+
この日に見た先生方なら、きっと子どもたちの気持ちに寄り添い、良い方向に導いてくれると確信している。<br>
+
ほかにも会場にはそれぞれにパソコンやロボットなどが準備され、手を動かしながら理解が深められるよう工夫が凝らされている。<br>
+
デモ展示やプログラミング関連書籍の見本誌コーナーも用意され、開始前から多くの参加者が企業担当者に質問をしたり、パネルやパンフレットを読んだりと、終始会場は熱気に包まれていた。<br>
+
'''■座談会:Society 5.0で、授業はどう変わる?''' <br>
+
「Society 5.0で、授業はどう変わる?」をテーマに行われた座談会。<br>
+
鹿児島大学教育学部 准教授の山本朋弘氏をコーディネータとし、薩摩川内市立川内中央中学校 校長の辻 慎一郎氏、先生方へ研修を行う立場から県総合教育センター情報教育研修課 課長の木原敏行氏、プログラミング教育の普及にかかわるIT企業の専門家として日本マイクロソフト株式会社の原田英典氏、地方創生にかかわりIT企業の経営者である鹿児島県長島町地方創生統括監の土井 隆氏の4名をパネラーに迎え行なわれた。<br>
+
'''□未来の教育は、地域と学校との連携がカギを握る'''<br>
+
ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服されるといわれるSociety 5.0の社会。<br>
+
「学校はどうなるか?」という問いに対して、学校教育にかかわる<br>
+
辻氏からは「学校はより人間くさい部分が協調されるだろう。今まで以上に学校の存在意義が高まる。学校は教えるところから、学ぶところへ変わる」、<br>
+
木原氏からは「人間がよりイキイキした学校になってほしい。子どもたちがICTを有効に活用してイキイキ活動しているのが楽しみ」といった趣旨の話が語られた。<br>
+
「今までよりもたくさんの方法で、たくさんの種類のことを学べるようになると思う」と語るのは原田氏。<br>
+
社会での学びが、学校に繋がる学習になるのだという。<br>
+
子どもたちは、学校の外でも習い事などの魅力的な活動をしている。<br>
+
そういったものが学校での学びと繋がり、同じことを教えるにしても、子ども同士で学び合い、新たな価値を生み出せる。<br>
+
また、日本語が分からないなど、集団教育が難しく、個別学習が必要な際に、「子どもの外での活動などを参考に、テクノロジーがその子どもに合った教材を提案してくれる仕組みもできてくるのでは」と述べた。<br>
+
例えば漢字の学習だと、人によって不得意な漢字が違う。<br>
+
その人のデータに基づき、どの漢字をどれだけ学習したらいいか提案できるようになるかもしれない。<br>
+
テクノロジーが先生を手伝い、先生はより子どもの学びそのものをサポートし、教育の質を高めていけるようになる。<br>
+
原田氏の発言を受け、伝統的な授業形式から学習者中心の授業へ変わるとき、先生の大事な仕事は「授業作りをどうイメージできるかだ」と木原氏は語った。<br>
+
土井氏は「地域の教育は今後チャンスがあり、教育の現場がもっと地域に開かれていく」と述べる。<br>
+
鹿児島県長島町は、地域に開かれる教育拠点として学校法人角川ドワンゴ学園の教育コンテンツと提携した「長島大陸Nセンター」を開設。<br>
+
高校のない町で高校生のアクティブラーニングを実施するプログラムを開催している。<br>
+
地域と学校が良い関係を築くためには、一方通行の関係ではなく、相談できる関係を作ることが必要だ。子どもが地域とかかわると大人が変わる。<br>
+
子どもたちが現場に行くと、自分たちの仕事を伝えようと大人が目を輝かせる姿が見られる。<br>
+
子どもたちは、課題を解決しようと取り組んでいる現場を知ると、プログラミング教育のモチベーションになる。<br>
+
その背中を先生が押してあげることが大事なのだ。<br>
+
一方、地域で何か行おうとしても、なかなか参加してもらえない、保護者の理解が必要など、どうやったら地域と学校を繋げられるのかという課題もある。<br>
+
これに対して、原田氏からは「先生が子どもと良い関係ができ、科学に対して興味関心を引き出す付き合いができると、校外のプログラムにも参加してくれる。そういうことを提供できるのは学校しかない。先生の活動と地域の活動、企業との協力が組み合わさると、子どもの可能性を広げていくことに繋がる」という話があった。<br>
+
'''□ICTの活用により充実する個別学習'''<br>
+
座談会の最後に、コーディネーターの鹿児島大学教育学部准教授の山本朋弘氏は、先生が赤ペンを持ってドリルを解く子どもたちの机を回る個別学習の例を紹介した。<br>
+
1クラスの人数を考えれば、先生が回りきれないのも当然だが、ずっと手を挙げ続けている子がいるようでは「個に応じた学習」とは言えない。<br>
+
本来であれば、先生は子どもたちがどこを間違え、どういうふうに間違えているのかを把握しないといけないのだ。<br>
+
これが個別学習支援システムを使うと、先生はタブレットを見ることで、どの子どもが遅れているのか把握でき、その子のもとへ行きピンポイントで教えることが可能になる。<br>
+
このシステムにより「非常に個別指導がやりやすくなった」と現場の先生は話す。<br>
+
学校には、特別な支援が必要な子どももいる。<br>
+
筆者が知っているだけでも、ノートを書くことが難しい子ども、漢字を枠の中に書くことが難しい子ども、お金の計算が難しい子ども、不登校の子どもなど、実にさまざまだ。<br>
+
そんな子どもたちも含めて、自分に合った学習方法を選べる環境が整えば、子どもたちの生きにくさが解消され、長所が生かせるようになるかもしれない。<br>
+
特別な支援が必要な子どもを持つ親のひとりとしても、そうなることを期待したい。<br>
+
子どもたち、先生方がプログラミング教育という新しいことに挑戦しようとしている。<br>
+
苦手な先生もいるだろう、失敗もあるだろう。<br>
+
しばらくは試行錯誤が続くかもしれない。<br>
+
その状況を保護者として、一歩引いた目で見るのではなく、地域に住む大人として、自分ができることから支え、協力していく必要があると感じた。<br>
+
子どもだけでなく、大人がまずは変わることが大切だ。<br>
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〔2019年2/15(金)Watch Headline,奥地美涼 Impress Watch〕 <br>
+
 
+
'''ドローンとARのSTEMワークショップと「Qubena(キュビナ)」で未来の授業にトライ!【夏休み特別編】'''<br>
+
Watch HeadlineこどもとIT文部科学省により、2020年以降に施行される新学習指導要領において小学校でのプログラミング教育必修化が決定しました。<br>
+
この連載では、元小学校教員でITジャーナリストの高橋暁子氏が、プログラミングに詳しくない保護者でも家庭で子どもにトライさせられるかどうかを確認しながら、実際にご自身のお子さん(算数好きの小学3年生・男児)と使ってみた際の反応や学習効果を交えながら、様々な教材を紹介していきます。<br>
+
今年の夏休みも多くの子ども向けイベントが開催されていたが、自由研究や工作といった昔ながらのテーマに加え、プログラミングや最先端テクノロジーに触れるイベントも増えていたのが印象的だった。<br>
+
そこで今回は夏休み特別編として、8月14日~16日に東京国際フォーラムで行われたイベント「丸の内キッズジャンボリー2018」に参加し、ドローンやARを使った「参加型STEMワークショップ」とAIタブレット教材「Qubena(キュビナ)」を、算数好きの小学3年生の息子(8歳8ヶ月)と体験してみることにした。<br>
+
“ドローン”と“AR”に“AIタブレット教材”という単語だけ見ると、教材を売るために最先端ワードで興味を引いているだけなのでは……と疑ってしまうだろう。<br>しかし、これらの教育サービスを提供する株式会社COMPASSのCEOである神野元基氏にその意味を聞くと、現実の教育が直面している課題を解決し、次世代の教育を受けさせたい、という強い想いがあった。<br>
+
'''■機械が効率的にできるティーチングと、先生にしかできないコーチング'''<br>
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8月23日より同社が開始した「STEM教育コース」は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4分野を横断的に学ぶコース。前提として、Qubenaを使った基礎学習コース(算数・数学)を同時に受講することとなる。<br>
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STEM教育コースには、マインクラフトやスクラッチを使う「マインクラフト・プログラミングコース」、ドローン・AR(拡張現実)・IoTデバイス・3Dプリント・VR(仮想現実)が体験できる「最先端ワークショップコース」が用意されている。今回は、この最先端ワークショップコースの一部が体験できた。<br>
+
神野氏には、「ティーチングとコーチングを分けよう」という考えがベースにある。<br>
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「子どものモチベーションを上げる言葉かけをしたり、集中力が切れた時に気づいて声かけをしたりするのは、先生しかできない。これはコーチングにあたり、先生の役割」。<br>
+
一方、「知識を伝えることは機械でできる」という。Qubenaで個別にアダプティブ対応すれば、効率的だ。<br>
+
こちらはティーチングにあたり、それぞれが役割分担すればいいという考え方だ。<br>
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特に算数・数学は一度つまずくとそこから先がわからなくなってしまうという特徴があり、Qubenaはそこをカバーしていく。<br>
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学習スピードは人によって異なる。Qubenaは⼩学校算数1年生から⾼校数学ⅠAⅡBまで対応しており、⼩学校6年⽣の⼦が中学3年の最後まで学習を進められた例もあるそうだ。<br>
+
また、不登校の中学生が、⾼校⽣の数学までできるようになった例もあるという。<br>
+
そのような⼦ども達にとっては、可能性が広がることにもつながるというわけだ。<br>
+
根底には「子ども達の未来を生き抜く力を育てたい。自分で何かを作り出したり、発想するための⼒を⾝につけてほしい。<br>
+
そのために最先端技術に触れてもらいたい」という考えがある。<br>
+
「でも、子どもたちは忙しすぎるので、Qubenaでそのような新しいことができる時間を作りたい。<br>
+
そして、算数・数学の学習で身についた基礎学力で、社会の課題を解決していってほしいし、算数・数学が役に立ったことを実感してほしい」と神野氏は語る。<br>
+
つまり、AIタブレット教材による個別最適化されたティーチングで算数・数学の基礎学力を効率よく高め、それによってできた“空き時間”でドローンやAR/VRといった最先端技術の教育を受けて欲しい、ということなのだ。<br>
+
'''■ドローン・AR体験に盛り上がる'''<br>
+
今回の丸の内キッズジャンボリーで体験できる「参加型STEMワークショップ」は、全部で1時間。<br>
+
小学校低学年を対象としたワークショップで、前半30分でドローン、後半30分でARが体験できるというものだ。<br>
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はじめに専用の緑色の手帳をもらい、それを使いながら2つのワークショップを進めていく。<br>
+
最初はドローンを目的の場所まで飛ばすことになった。<br>
+
早めに着いて会場を通りかかった時に見かけて、「面白そう!」と食いついていたので、やっとできることになって張り切る息子。<br>
+
参加者たちがドローンをコントロールし、光る障害物を飛び越えさせている姿は、息子でなくてもやってみたいと思わせるものがある。<br>
+
ゴーグルをつけて操縦士スタイルとなり、テンションが上がる息子。<br>
+
ハードルのような形の障害物を3つ超えて、最後の少し高くなった障害物の先にある月まで飛ばすという、「ドローンで宇宙旅行をしよう」という課題だ。<br>
+
本来はプログラミングをして飛ばすが、当日は低学年用にゲームのリモコンのようなコントローラーを操作して飛ばすようになっていた。<br>
+
息子はがんばって操作するものの、ゲームに慣れていないのでうまくいかず、何度も失敗していた。<br>
+
普段からゲームをしている子は、簡単に飛び越せていたようだ。<br>
+
最後の最後で、かなりいいところまで飛ぶことができて喜んでいた。<br>
+
後半では、「魔法の部屋のナゾを探そう!」というARが体験できる課題に取り組んだ。<br>
+
タブレットを使い部屋のあちこちを探すと、特定の場所でキャラクターたちが登場してヒントを教えてくれる仕組みだ。<br>
+
教えてもらったヒントを手帳に書き込んでいくと、合言葉が見つかるようになっている。<br>
+
「あ、いた!」と盛り上がる参加者の子どもたち。<br>
+
一人が声を上げると、他の子どもたちも集まってきて自分のタブレットをのぞく。<br>
+
息子もその場所に来たが、しきりにタブレットの角度を変えたり隣の子をのぞいたりしている。<br>
+
ある角度で「いた!」と声をあげ、タブレットに耳をつけるようにしてキャラクターの言葉を聞く息子。手帳を出してメモを始めた。<br>
+
後で聞いたところ、「(タブレットが)まっすぐじゃないと見えないんだよ。他の子が『ここにいる』って言っても『どこ?』ってなってわからないんだ」という。「あとね、変なこと言ったり、役に立たないこと言う動物がいたよ。もっと役に立つこと言えばいいのに」と、その動物の真似をしてくれた。<br>
+
合言葉が分かったら最後のゲートを通る。合言葉が正解だったら、ゲートの灯りが赤から青に変わり、最後の部屋に通されるという仕組みだ。<br>
+
2つのワークショップを体験後、子どもたちは最後の部屋で「未来ではドローンやARがどんなことに使われるか」というアイデアを記入する。<br>
+
壁面には、先に参加した子どもたちの様々なアイデアがあふれていた。<br>
+
息子は少し考えて、「ARで動物園や水族館を動物でいっぱいにする」と書いていた。<br>
+
「難しかったけど、どっちも面白かった!」と、その日の体験は強く印象に残ったようだ。<br>
+
'''■効率よく算数学習ができる「Qubena」'''<br>
+
STEMワークショップを体験した後、Qubenaも息子に使わせてみた。<br>
+
iPadにアプリをダウンロードしたらログインし、「ラーニング」、「スタート」をタップ。<br>
+
小学生か中学生かを選び、該当する学年を選ぶだけで学習がはじめられる。<br>
+
学習したい内容を選んで問題が表示されたら、解答欄に手書きで書き込んで答えていく仕組みだ。<br>
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画面もシンプルで操作もわかりやすいので、子どもだけでも進められるだろう。<br>
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イベント時に体験コーナーで体験していた息子。<br>
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「この間使った算数アプリが使えるんだけど、やってみる?」と見せた途端、「やってみる」と息子。算数好きなので食いつきが良い。<br>
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ところが、手書きで回答するので思ったように読み込んでくれず、数字を書いても「あ、“9”なのに“a”だって。違うのに」などと少々苦労していた。<br>
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「これで消せるよ」と消しゴムマークを押して消せるようにすると、書き直してうまくできていた。<br>
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「問題どう、わかる?」と息子に聞くと「簡単」と応え、一人で問題を進めていた。<br>
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ところが途中で「あ」と声が上がった。「どうしたの?」「わかった。『この子は間違えたからこれならできるかな』って違う問題が出たんだ」「変わったのがわかったの?」「うん。前、説明も聞いたし」「間違えたの?」「うっかりミスした」。<br>
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途中で何らかの問題でうまく進めないことがあり、仕方なく飛ばして次へ進めさせたが、間違い判定されたようで、本人は「間違えたと思われたー」と残念そうに言っていた。<br>
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間違えると間違えた部分の「復習」問題が表示され、すべてクリアすると「ステップアップ」問題が表示されるようだ。<br>
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これがAIで自動的に行われるため、その子に合った問題が表示されて効率よく学べる仕組みになっている。<br>
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「かけ算」の単元を30分弱で終わらせ、「ちょうど終わったから終わりにする」と終了させた息子。<br>
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「どうだった?紙に書くのとこういうのとどっちがいい?」「こっちの方が面白いかな。ただ書くよりコンピュータの方が楽しい。あとね、紙だとうっかりミスしてもすぐにわからないけど、これはすぐにできたかわかるのがいい」。<br>
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翌日は、「時こくと時間」の単元をやってみた。<br>
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初めの方は見ればわかるようなサービス問題になっており、「簡単すぎる!」と息子。<br>
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しかし文章題が出てきたあたりから「難しくなった…」と言い、初めてメモ欄を使って計算を開始。<br>
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「メモ」を引っ張り出すと計算などが書き込めるのだ。<br>
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「秒」などの漢字やひらがなをなかなか読み取ってもらえず、苦労しているようだが、「面倒くさくなってきた……」と言いながら40分ほどかかってすべてクリアした。<br>
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全体に基本から応用まですべてカバーされており、その分野で出題される問題のパターンはおさえているようだ。<br>
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学習範囲の復習が効率的にできることを感じた。<br>
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子どもたちのドローンやARなどの先端技術への食いつきはとても強い。算数を効率的に学び、学んだ先にこのような技術が用意されていることで、子どもたちのやる気が上がることは間違いなさそうだ。<br>
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'''■未来教育のゲートウェイを作りたい'''<br>
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同社では、「発明品を作ろう」というワークショップもやっている。<br>
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たとえばIoTテーマで、団扇に振動センサーをつけ、振動を感じたら暑いということだから扇風機を動かす、振動が止まったら扇風機を止める、というプログラムを小学校4年の子が作ったという。<br>
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「この発明も、体が動かない人などの役に立つかもしれない。ソリューション教育であり、何かを解決するきっかけになるのでは」と神野氏は語る。<br>
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泥棒よけに、箱が開いたら写真を撮るプログラムを書いた子もいる。<br>
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ペンに振動センサーをつけて、止まるとママにLINEが送られる代わりに、一定時間経つと好きな音楽が流れるというプログラムを書いた子もいるという。<br>
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ドローンを使い、「上から花火を見よう、中からも見てみよう」という課題をしたこともある。<br>
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ドローンを飛ばせ花火を上げられるという条件を満たす場所でなければならないため、移動するのに時間がかかったという。<br>
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撮影して帰ってから、映像をVRで見るというわけだ。<br>
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神野氏は「技術が身近になるのはとてもいいこと。テクノロジーを理解して、引き出しを増やしておくことは大切。テクノロジーは楽しいから、子どもは積極的に学ぶ。未来教育のゲートウェイを作りたい」という。<br>
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「人によってどこに興味関心を持つかが違う。従来は課題を与えられて受け身で決まったものを完成させるだけだったが、能動的に発想して作ったものを褒められる体験は素晴らしいと考えている」。<br>
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「最先端ワークショップコース」では、半年間かけて月に1回テーマを変えて、月に2回2時間で、ドローン、3Dプリンタ、AR、VR、IoTを学んでいくそうだ。<br>そのための基礎学力を身につけるQubenaは4コマまで無料体験ができる。<br>
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興味を持った方は、まず授業見学を申し込んでみてはいかがだろうか。<br>
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※学習効果や学習時間は個人差があります<br>
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〔2018年9/11(火) Impress Watch. Watch Headline,高橋暁子〕 <br>
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'''プログラミング教育導入 2020年 文理の垣根越え必修化'''<br>  
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'''プログラミング教育導入 2020年 文理の垣根越え必修化''' ☆<br>  
 
プログラミングについて語る島川教授<br>
 
プログラミングについて語る島川教授<br>
 
2020年度から、小学校の授業でプログラミングが必修化される。<br>
 
2020年度から、小学校の授業でプログラミングが必修化される。<br>
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30年前は100万円ほどしたコンピューターも、最近ではかなり低価格になり、ITとの距離は近くなってきている。<br>
 
30年前は100万円ほどしたコンピューターも、最近ではかなり低価格になり、ITとの距離は近くなってきている。<br>
 
そんななかITに柔軟に対応できる人材を育成するプログラミング教育が導入されるのは必然的だろう。<br>
 
そんななかITに柔軟に対応できる人材を育成するプログラミング教育が導入されるのは必然的だろう。<br>
〔2018年6月28日 町田版掲載号〕 <br>
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〔2018年6月28日 タウンニュース町田版掲載号〕 <br>
  
 
'''学校のプログラミング教育応援プロジェクト、業界団体により発足'''<br>
 
'''学校のプログラミング教育応援プロジェクト、業界団体により発足'''<br>
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そこで発足されたのがWDLCの「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。<br>
 
そこで発足されたのがWDLCの「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。<br>
 
このプロジェクトは「Microsoft MakeCode」と「micro:bit」を活用したプロジェクトとなっている。<br>
 
このプロジェクトは「Microsoft MakeCode」と「micro:bit」を活用したプロジェクトとなっている。<br>
Microsoft MakeCodeはオープンソースのプログラミング学習環境であり、初心者でも気軽に始められるうえ、JavaScriptによるプログラミングへも切り替え可能。初等教育から高等教育までの各プログラミング教育に対応する。<br>
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Microsoft MakeCodeはオープンソースのプログラミング学習環境であり、初心者でも気軽に始められるうえ、JavaScriptによるプログラミングへも切り替え可能。<br>
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初等教育から高等教育までの各プログラミング教育に対応する。<br>
 
micro:bitはイギリスのBBCが開発した教育用マイコンボードだ。<br>
 
micro:bitはイギリスのBBCが開発した教育用マイコンボードだ。<br>
 
光や温度などに反応するセンサー類とLEDを内蔵しており、MakeCodeとの組み合わせにより小学生向けプログラミング教材となる。<br>
 
光や温度などに反応するセンサー類とLEDを内蔵しており、MakeCodeとの組み合わせにより小学生向けプログラミング教材となる。<br>
 
すでに1日、千葉大学教育学部附属小学校4年生の理科「電気のはたらき」授業にて、その2つを活かしたWDLC初のプログラミング教育授業が実施された。<br>
 
すでに1日、千葉大学教育学部附属小学校4年生の理科「電気のはたらき」授業にて、その2つを活かしたWDLC初のプログラミング教育授業が実施された。<br>
 
これを実際の教育現場でさらに活用してもらうのが「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。<br>
 
これを実際の教育現場でさらに活用してもらうのが「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。<br>
具体的にはプログラミング教育を迅速に取り入れたい小学校100校に対しmicro:bitを各20個、合計2,000個を無償で提供。WDLCが開発した授業案やサンプルコードを参考にしつつ、各小学校で独自の授業を行ってもらう。<br>
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具体的にはプログラミング教育を迅速に取り入れたい小学校100校に対しmicro:bitを各20個、合計2,000個を無償で提供。<br>
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WDLCが開発した授業案やサンプルコードを参考にしつつ、各小学校で独自の授業を行ってもらう。<br>
 
その授業の様子はWDLCへ実施報告書という形で提出してもらい、実践したプログラムコードと共に新たな授業案としてWDLC特設サイト上に公開する。<br>
 
その授業の様子はWDLCへ実施報告書という形で提出してもらい、実践したプログラムコードと共に新たな授業案としてWDLC特設サイト上に公開する。<br>
 
そして提供された授業案は他の学校のケーススタディ、授業キットとして活用される、という仕組みだ。<br>
 
そして提供された授業案は他の学校のケーススタディ、授業キットとして活用される、という仕組みだ。<br>
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2023年1月27日 (金) 14:06時点における最新版

プログラミング教育

プログラミング教育導入 2020年 文理の垣根越え必修化 ☆
プログラミングについて語る島川教授
2020年度から、小学校の授業でプログラミングが必修化される。
プログラミングとは、コンピューターに、自分が求める動作を指示・命令すること。
今回、サレジオ工業高等専門学校(小島知博学校長)の情報工学科長を務める島川陽一教授に、プログラミング教育の効果や今後について聞いた。
島川教授は2020年からの必修化の経緯について「IT政策に先進的なアメリカや、インド、中国などの状況を鑑みて、日本もITに柔軟に対応できる人材を育てていくために導入されたのだろう」と話している。
読み書きそろばんならぬ「読み書きプログラミング」。
今後の日本人の基礎教養をこのように表現した。
やがて日本でも、アマゾンやグーグルなどのような社会を動かすIT産業が産業界の中心になると予測する島川教授は、「文系/理系問わず幅広い人にプログラミングの知識が必要になる時が来る」と述べる。
そのため産業界の方からの要請も強い。ITに精通した人材が求められる時代だ。
教育現場では
プログラミングを学習するのは「早ければ早いほどいいと思う」と島川教授。
プログラミングに早くから触れていると「問題解決のセンスが違う」とのこと。
小さい子は「ゲーム機感覚」で遊ぶように学習を進め、すでにアメリカではこのような学習スタイルを推奨する風潮だという。
「日本では、なにかと受動的に『教えられる』スタイルの学習が多いが、プログラミングは自分が主体的、自発的になってやっていくもの」。
「重要なのは、コードを(いわば受験勉強のように)学習する縦の糸と、自由に発想し思い描くヴィジョンを実現しようとする横の糸の両方だ」と島川教授は話す。
30年前は100万円ほどしたコンピューターも、最近ではかなり低価格になり、ITとの距離は近くなってきている。
そんななかITに柔軟に対応できる人材を育成するプログラミング教育が導入されるのは必然的だろう。
〔2018年6月28日 タウンニュース町田版掲載号〕

学校のプログラミング教育応援プロジェクト、業界団体により発足
日本マイクロソフトやインテル、富士通などが参画する業界団体「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)」は13日、学校のプログラミング教育を応援するプロジェクトを開始すると発表。
今後小中高の各学校で必修化もしくは拡充されるプログラミング教育において、教員と生徒双方をサポートする試みだ。
日本では本格的なICT教育導入に向けた動きが加速している。
文部科学省発表の新学習指導要領によると2020年度には小学校でプログラミング教育が必修化、2021年度には中学校でプログラミング教育拡充、そして2022年度には高等学校でプログラミング教育が必修化されるという。
つまりパソコンを活用した情報教育がさらに強化されるわけだが、生徒の家庭における教育の変化に対する認知はまだ十分ではない。
また教育の現場においても指導方法などは未だ明確になっておらず、本格的な検証はこれからという段階だ。
そこで発足されたのがWDLCの「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。
このプロジェクトは「Microsoft MakeCode」と「micro:bit」を活用したプロジェクトとなっている。
Microsoft MakeCodeはオープンソースのプログラミング学習環境であり、初心者でも気軽に始められるうえ、JavaScriptによるプログラミングへも切り替え可能。
初等教育から高等教育までの各プログラミング教育に対応する。
micro:bitはイギリスのBBCが開発した教育用マイコンボードだ。
光や温度などに反応するセンサー類とLEDを内蔵しており、MakeCodeとの組み合わせにより小学生向けプログラミング教材となる。
すでに1日、千葉大学教育学部附属小学校4年生の理科「電気のはたらき」授業にて、その2つを活かしたWDLC初のプログラミング教育授業が実施された。
これを実際の教育現場でさらに活用してもらうのが「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。
具体的にはプログラミング教育を迅速に取り入れたい小学校100校に対しmicro:bitを各20個、合計2,000個を無償で提供。
WDLCが開発した授業案やサンプルコードを参考にしつつ、各小学校で独自の授業を行ってもらう。
その授業の様子はWDLCへ実施報告書という形で提出してもらい、実践したプログラムコードと共に新たな授業案としてWDLC特設サイト上に公開する。
そして提供された授業案は他の学校のケーススタディ、授業キットとして活用される、という仕組みだ。
MakeCode×micro:bit 100プロジェクトは20日から公式サイトで募集を始める予定。
  〔2018年6月14日 財経新聞(小椋恒示)〕

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化に 文部省が検討
コンピュータに親しみ、プログラミングの思考を身につけ、これからの情報化社会に対応できる人材を育成することが目的とされている。
2020年から小学校でのプログラミング教育を必修化するために文部科学省で準備が進められている。
17年2月には、小学校の学習指導要領案にプログラミングが盛り込まれた。
しかし、ジャストシステムの意識調査によると、この必修化の動きについて6割の親が知らなかったという。
どのような目的で教育現場にプログラミングが導入されるのだろうか。
「IoT」や「人工知能」など、いわゆる「第4時産業革命」と呼ばれる産業の変革において、社会の変化に対応する人材を育成するということが、プログラミングが導入される背景だ。
生活の中で自動販売機やロボット掃除機など、さまざまなものに内蔵されたコンピュータのプログラムによる恩恵を受けているが、まず子供たちがコンピュータを「魔法の箱」ではなく、人間の叡智が生み出したものであると理解させる。
そして、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、時代を超えて必要となる資質・能力を、発達の段階に即して身に付けさせることが重要だとしている。
コーディングといった具体的なスキルを教えるのではなく、コンピュータに親しんで、「プログラミング的思考」を養うことが目的だとされている。
実は、現在でも授業にプログラミングを導入している小学校は存在している。
文科省のホームページには1年生の生活科の授業の中でiPadを使い簡単なプログラミングの体験をさせたり、4年生の図画工作科の授業でプログラミングによって動く工作物を作らせたりという実例が紹介されている。
このような授業を通して、コンピュータに慣れ親しませたり、コンピュータへの指示の仕方を学んだりする。
人工知能が普及する中で、単純労働はコンピュータに置き換わると言われている。
一方で、「システムを作りだす」「コンピュータに指示を出す」というスキルがますます必要とされるだろう。
早期にコンピュータに親しみ、プログラミングの思考を身につけるという教育は、確かにこれからの時代に社会で活躍する人材になるためには必要な条件と言える。
日本のITの発展のためにも、プログラミングには期待したい。
  〔Economic News(編集担当:久保田雄城) 2017年05月22日〕

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