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夏休み明けの危機

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夏休み明けの危機

始まるときは長い休みと思っていたのにあっという間に終わってしまった感がある夏休み。
今年は特にオリンピックもあり、新型コロナの急拡大の影響での外出自粛の呼びかけもありと、子どもたちやそのご家庭にとっては去年にも増して落ち着かない不安定な夏休みだったのではないでしょうか。

そして、長い休みの後の新学期が始まるこの時期、子どもたちにとっては大きな変化の時を迎えていることでしょう。
2015年のこの時期にでた鎌倉市の図書館の「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」とのツイートが13時間で4万回以上のリツイートがあったと話題になりました。

2015年の自殺対策白書によると、1972年から2013年の42年間の18歳以下の自殺者を日付別にまとめたところ9月1日が131人で最多でした。
その他、長期休暇の終わった直後の自殺が目立っています。
現在は多くの学校が前倒しで8月後半から2学期が始まるところが多いので8月末の時期にばらけているようです。
そして、年々この年代の子どもたちの自殺が増えているという現実があります。
昨年の小中高生の自殺者は499人で過去最高を記録しました。
8月の小中高生の自殺者は65人でコロナ前の前年に比べても倍増しています。

この数の中に「一人一人の死ぬほど苦しい」があったのです。

経済的・社会的に多くのご家庭が疲弊していて、その中で弱い立場の子どもたちがストレスにさらされています。
特に現在は感染が子どもたちの中にも広がりを見せ不安感がなおのこと増しているようです。
また、特に学校が安全安心な場でないと感じている子どもたちが増えているということかもしれません。
子どもたちのサインをぜひ見逃さないでほしいものです。
なんとなく落ち込んでいる。元気がない。口数が少なくなった。・・・・
何か「あれ?」と感じることがあったらそれとなく言葉をかけてあげてください。
自殺予防の専門家らは周囲の大人たちに「TALKの原則」による対応を呼びかけています。
TELL 言葉に出して心配していることを伝える。 ASK   「死にたい」という気持ちについて率直に尋ねる。
LISTEN  絶望的な気持ちを傾聴する。
KEEP SAFE 安全を確保する
◎文科省「教師が知っておきたい 子どもの自殺予防」から

先ずは、もし「死にたい」の言葉が出たら「死にたいくらい辛いけど少しでも和らぐんだったら生きたい。知ってほしい」という彼らからのSOSのサインだとキャッチしてあげてほしいです。
そういった言葉で話してくれたことに感謝の気持ちを伝えて、否定したり口をはさんだりしないで「そんなに追い詰められているんだね」と共感して、何か別の方向がないか一緒に考えられるような話し合いの機会が持てたらいいですね。

このことはこと子どもに限ったことではなく、追い詰められた気持ちの人たちにもあてはまることかもしれません。



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