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富浦学園

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2022年12月31日 (土) 09:55時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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富浦学園

種類・内容 県立の児童養護施設
所在地 千葉県南房総市
連絡先

里親委託低調 施設頼み 支援体制の構築 急務 担い手孤立のケースも…=千葉
◇深層 追跡
県内の里親委託率が伸び悩んでいる。
受け皿が不十分なことが背景にあり、委託率は国が掲げる将来目標の半分以下。
施設に頼らざるを得ないのが現状だ。
子供の発育のためには乳児院や児童養護施設などでの集団生活ではなく、家庭的な環境で育てるのが望ましいとされるが、里親との関係悪化で虐待を受けるケースもあり、さらなる悲劇を招かないための体制づくりが求められている。
□悩み相談できず
「僕が決まりを守らなかったからここに来た」
里親から暴力を振るわれた男児は小学校低学年の頃、県内の児童養護施設に引き取られた際、職員にこう話した。
「君は悪くない。決して殴られていい存在じゃない」。
職員の言葉に男児は涙をこぼしたという。
男児は生後間もなく、実親に捨てられて乳児院に入った。
県内の中年夫婦に里子として預けられたのは2歳の時。
事前に一緒に外出するなど関係は築けていたはずだったが、男児は要求が通らないと激しく反発し、時に暴れた。
誰かに相談したら、里親失格だと思われるのでは--。
夫婦は悩みを打ち明けられずに孤立し、精神的に追い込まれた。
決まり事を破った男児をきつく叱り、手を上げた。
体のあちこちにアザができた。
夫婦を「パパ」「ママ」と慕っていた男児はいつしか、「おじさん」「おばさん」と呼ぶようになっていた。
そして、再び施設で暮らすことになった。
□「家庭養育を優先」
2016年に改正された児童福祉法には、親が子供を養育できない場合、里親などによる家庭養育を優先すると明記された。
先進国では里親が主流で、県内の施設や里親支援機関の関係者も「理想は里親」と口をそろえる。
だが、里親委託は容易ではない。
里親の担い手が十分ではなく、「赤ちゃんから育てたい」など里親の希望に沿う子供ばかりではないからだ。
特に育児放棄など虐待された子供は、里親との関係を築きづらいという。
県立の児童養護施設「富浦学園」(南房総市)には、3歳から高校生までの約75人が入所。
施設内やアパートで暮らし、6~8人の1グループを5~6人の職員が受け持つ。
1対1での関係作りは困難だが、専門知識や豊富な経験を持つ保育士や児童指導員が複数いるのが強みだ。
「障害があったり虐待を受けたりした子供も多い。
施設がなくなれば社会から見捨てられる子供が出てくる」と担当者は説明する。
国の方針とは裏腹に施設がなければ成り立たないのが現実で、県も1972年に建てられた唯一の県立乳児院を維持してきた。
老朽化した施設の廃止方針を延期し、民間の乳児院2か所の開設を待って今年3月にようやく閉鎖した。
□「環境整備がカギ」
里親委託率を上げるための手立てはあるのだろうか。
「普段から寄り添ってくれる人がいることが大切」と訴えるのは、県内の50代の里親夫婦。
里子の男児が食事の際に遊んでしまうことに悩んだが、預かる前から連絡を取り合っていた里親支援機関の助言に救われた。
「きちんと食べられたら、『ごほうびシール』をあげてごらん」
実行してみると、男児は見違えるように落ち着いて食事をするようになり、幼稚園でも友達に頼られる存在に成長した。
男児はその後、親族の元に戻ったが、夫婦は「家族がどういうものか、わかってくれたと思う」と話す。
県が指定する里親支援機関は県内に約20団体あり、戸別訪問したり里親同士をつなぐ場を提供したりしている。
明治学院大の松原康雄学長(児童福祉論)は「里親を増やすには民間支援を充実させ、里親が気軽に相談できる環境を整えることがカギだ」とした上で、こう警鐘を鳴らす。
「里親が孤立して関係が破綻すれば、子供は『2度捨てられた』という深い傷を負う」
◇委託率24% 国目標に遠く
経済的事情や虐待などで実親と暮らせなくなった子供は、必要に応じて児童相談所に一時保護される。
その後、児童養護施設への入所や里親委託などの援助方針が決まる。
県内には児童養護施設が20か所、乳幼児を預かる乳児院は7か所ある。
県や千葉市によると、県内で里親や施設による社会的養護を受けている子供は、2016年度末で1229人。
里親経験者らが5~6人の子供を養育する「ファミリーホーム」を含む里親委託率は約24%だ。
全国平均の約18%を上回るものの、近年は20%前後で推移しており、国の有識者検討会が17年に掲げた「未就学児の委託率75%以上、就学後の子供は50%以上」の将来目標との隔たりは大きい。
一方、県内の里親の登録数は536組だが、実際に預かっているのは190組にとどまっている。
〔◆平成30(2018)年5月26日 読売新聞 東京朝刊(服部有希子、石川奈津美)〕

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