新潟大学大学院医歯学総合研究科
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“虐待被害児童は虫歯多い” ほとんどに虫歯 半数が未治療 新潟大調査
虐待を受けて新潟県内の施設に一時的に保護された子どもの歯を調べたところ、ほとんどの子どもに虫歯があったうえ、半数近くが、一度も治療を受けていないことが新潟大学の調査でわかりました。
新潟大学は、育児放棄などによって歯磨きの習慣が不十分だったり、経済的な事情で治療を受けられていなかったりした可能性があるとしています。
新潟大学大学院医歯学総合研究科の研究グループは、去年までの3年間、親から虐待を受けたとして県内の児童相談所に一時的に保護された小中学生166人を対象に歯科健診を行い全国の同年代の平均と比較しました。
その結果、保護された子どもの81%が虫歯になったことがあり、同年代の全国平均の54%を大幅に上回りました。
さらに、このうち、適切に治療されていたのは4%だけで、一度も治療を受けていないものが41%と同年代の平均の7%の6倍近くにのぼっていました。
新潟大学によりますと背景には育児放棄などによって歯磨きの習慣が不十分なことや、経済的な事情から治療を受けられていない可能性があるとしています。
調査を行った新潟大学大学院の葭原明弘教授は「虐待の兆候を知るきっかけとして、実態を児童相談所などに広く啓発するなどしていきたい」としています。
〔◆平成28(2016)年11月2日 NHKニュース〕