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2023年無職の旅

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2023年無職の旅

~交通費0円で行く2泊3日鬼怒川温泉旅行~
〔会報『ひきこもり周辺だより』2024年1月号〕
2ヶ月ぶりにこんにちは。この言葉が届く頃にはすでに新年を迎えていることと思いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は年の瀬に二度目のコロナに罹ってしまい、これを書いている今も若干後遺症に苦しんでおります。このたび晴れて(?)念願の無職になり時間が取りやすくなったので旅行をしました。
10月に買ったばかりのロードバイクで片道124kmのサイクリングです。時間はある、体力もある、でも金はない、となればこの手に限ります。以下写真やメモを見て当時の心境を思い出しながら旅行記を綴ってみようと思います。

〔1日目〕
午前8時出発。本日は晴天なり。暖かくて行楽日和なこともあり、川沿いを走っているとロードバイク乗りの同業者が多い。私の愛車はロードバイクと言ってもトップスピードはそれほど出ないグラベルロードというタイプなので、流石にガチ装備のロードバイクには抜かれていく。まあこちらは先が長いので道を譲りつつゆっくり行きましょう。
途中で古河市にある雀神社を散策。ここは名前に反して猫が多いことで有名で、実際5匹の猫がお昼寝をしているのが見られて満足。
ただ、この子達はもともと捨て猫らしく、それを思うと単純に可愛いなあというだけでは居られなくなる。一生面倒を見るだけの準備と覚悟がないなら眺めるだけで満足していればいいのに。私のようにね。
昼食にコンビニでおにぎりと唐揚げと水を買う。支払いは貰い物のクオカードで済ませて金を温存する。腹も膨れたので元気に再出発と思ったのも束の間、「うまい!メンチカツ」「こだわりコロッケ」の看板を見てしまう。「おじいちゃん、さっき揚げ物食べたばかりでしょう」という心の声は無視して欲望に従う。肉屋の揚げたてのコロッケが美味しくないわけもなく、大満足。
そろそろ日光例幣使街道の杉並木に入ろうかというタイミングで急に空気が変わったのを実感する。体感気温がぐっと下がり、山の匂いがする。この瞬間を感じ取ることは自動車や電車では味わえない自転車旅行の醍醐味かもしれない。オートバイならもっと楽に味わえるだろうって?それはそう。
で、問題なのがこの杉並木。 まだ日没前なのに背の高い杉に囲まれていて暗い、道の凹凸が激しい、狭い、の三拍子揃っていてとても走りづらい。おまけに交通量も多い。
体力を消耗してきたところで後続の自動車が自分のすぐ脇をすり抜けるように走っていく状況は怖いので大きく迂回することにする。そろそろ休憩が必要だろうという頃合いで日光市内の幸楽苑で夕食。ラーメン大盛りと餃子が800円で食べられる幸せを噛みしめる。
このご時世で低価格を維持する企業努力には頭が下がる。店を出ると辺りが異様に真っ暗になっていてビビる。街道沿いは店が多いので明るいが、そのすぐ後ろはもう山なので背景は黒一色だった。

18時50分、今回宿泊するホテルニューおおるりに到着。このホテルがなかなかの曲者。お前がニューだったのはいつの話だよと言いたくなるオンボロホテルっぷりに圧倒される。そもそも新しいものにニューと名付けるのは昭和のセンスよね。
2日目は鬼怒川温泉の廃墟めぐりをしようと思っていたのに館内を探索しただけでなんだか満足してしまった感がある。それもそのはず、このホテルは一時閉館していたものが2022年に復活したもの。普通は再開時にきれいにリノベーションするものだと思うが、ここは素材の味そのまますぎる。さながら泊まれる廃墟といったところか。
部屋の家電もなかなかのロートル揃いでテンションが上がる。冷蔵庫は今は亡き三洋電機製、固定電話は昭和62年製造! 家電の博物館か? ただしエアコンは流石に最新式だった。そろそろ疲労が限界に近づいてきたので温泉に入ってさっさと寝る。一晩中いつでも露天風呂に入れるのは嬉しい。これだけでもこのホテルには価値がある。

〔2日目〕
ホテルの朝食バイキングはなぜこうもワクワクするのか。素泊まりなら一泊5000円を切ることはできたが、朝食バイキングだけは譲れない。ただ料理の内容はしょぼい。その辺のビジネスホテルの朝食バイキングのほうがいくらかマシだろう。まあ値段相応なので文句はないが。と思っていたら米だけは地元の栃木米を使っていて美味い。結果そこそこ満足できた。米の美味いは七難隠すと言ったり言わなかったりするからな!
食後は張り切って上流のダムを見に行こうと思っていたが、あまりにも登りがきつすぎて断念。無理して行けないこともないが、帰りのために余力を残しておきたい。
今日は自転車はやめて徒歩で温泉街を見て回るだけにする。ちなみにサイクリングと徒歩では使う筋肉が違うので普通に歩く分には問題ない。なお階段の上り下りだけはとんでもなく辛い模様。温泉街の吊り橋を抜け、その辛い階段を上がって縁結びの鐘に到着。「故障のため鐘を鳴らすことができません」と書いてあるが、鐘の下に石が吊るしてあって一応鳴らせるようにはなっている。せっかくだし鳴らしてみるか。「チーン……」。あ、これ縁結びの音色じゃない。お葬式だ。
昼食は「キヌガワペンション バンブー」という所の1階食事処で食べることにした。ここも安く泊まることができるので宿泊先候補だったが、温泉がないので今回は見送った所だ。
入ってみると観光地の平日月曜なのに店内は満員だった。この時点で勝利を確信。豚ロース照り焼き定食を食べたが思った通り安くて美味くて最高の店だ。しかもキャンペーン中だったのでpaypayで支払うと20%ポイント還元でさらに熱い。カレーライスなんてサラダとフルーツが付いて実質480円で食べられる! 鬼怒川温泉での食事の最適解を見つけてしまったようだな。
午後は廃墟めぐりをして過ごす。荒れ果てた廃墟を眺めながら全盛期の姿に思いを馳せるのもなかなか乙なものよ。ホテル以外にも何のために建てられたのか分からない宿舎や大きな煙突のある工場のようなものもあって見ていて飽きない。
廃墟群は温泉と並んで鬼怒川温泉の名物と言っても良いくらいだと思うが、流石に「ぜひ自慢の廃墟群をご覧にお越しください」と大っぴらに宣伝するわけにはいかないだろうな。
ここで一度ホテルに戻って予約していた屋上貸切露天風呂に入る。全裸で温泉街を見下ろしながら仁王立ちするこの解放感は最高! と行きたい所だが人目が気になっていまいち浸りきれない。とはいえ追加料金なしでこれが味わえるのはありがたい。
夕食は再び昼と同じ店へ。もうここを知ってしまったら他では食えない。が、到着すると無常にもclosedの看板が。雨も降ってきて泣きっ面に蜂とはまさにこのこと。いまさら他の店で食べる気にもなれないし、そもそも開いている店が少なすぎるのでさっさと回れ右して持参したカロリーメイトとカップ麺でしのぐ。もう露天風呂に入り直してさっさと寝よう。
風呂場へ行くとアジア系の外国人の父親と男の子の兄弟の先客がいた。兄弟は大声で騒いでいたが、もう服を着て出ていく所のようだし、子どもが旅先ではしゃぎ回るのは当たり前なので私は寛大な心でスルーのつもりだった。
ところが彼らはいつまでも出ていかないばかりか父親まで一緒になって騒ぎ続けた。せっかくの旅先で嫌な思いはしてほしくないしなあ、でも今まさに自分が嫌な思いしているんだよなあ、と逡巡の末「すみません、もう少し静かにしてもらえます? ごめんなさいね」と注意する。民度の低い客は安宿の名物みたいなものだし、これで大人しくなってくれるだけまだマシだと思うことにする。

〔3日目〕
朝食バイキングの内容は昨日とまったく同じ。よって感想も同じ。ところが食後に異変が起きた。エレベーターに乗ろうとした瞬間、悪臭が鼻をつく。床には茶色の汚れ。こんな所にそんなものがあるわけがない、という思考を強烈な匂いが否定する。さすがに放置できないのでフロントに伝えて掃除をお願いした。
当然「まことに申し訳ございません」と平身低頭に謝られるが、従業員が悪いわけではない。悪いのは……と昨夜の親子の姿が頭にちらつく。思い込みで決めつけるまではしないけれども、まあ可能性としてはあるだろうなと思うくらいは許してほしい。
チェックアウトを済ませ、外に出ると昨夜からさっきまで降っていた雨がやんでいる。最大の賭けに勝利したことで内心ガッツポーズ。なんとこの男、実は3日目が降水確率90%なのを認識した上で自転車旅行をしていたのである。そうなればあとは消化試合、往路では後半ずっと上り坂だったので復路はもうスイスイ進めて楽なものよ。
帰りの道中で例幣使街道の杉並木に差し掛かった際、信号待ちをしながら後ろを見ると大型トラック2台と路線バスが連なっていることに気づく。
この先の道の狭さを考えると大型車では追い越しにくいだろうし、こちらからしても無理に追い越されるのは怖い。ここは先を譲ったほうがお互いのためになると考え、自転車を降りて先を譲るとジェスチャーで伝える。
その時のトラック運転手の喜びようは見ていてこちらも嬉しくなるくらいだった。やはりこういうときは譲り合いの心が一番だ。ロードバイク乗りというと自己中心的な輩のせいで悪い印象を持っている人も多いと思うので少しでもイメージが良くなってくれればいいなと思う。
昼食はまたカロリーメイトとコンビニで買ったお菓子で済ませる。こう考えるとハイカロリーなものばかり食べている気もするが、長時間のサイクリングはとにかくカロリーを消費するのでこれだけ食べても差し引きマイナスになっているはず。まだまだ余力が残っているので寄り道して渡良瀬遊水地を一周する。思っていた通り水鳥の楽園という感じで気分がなごむ。ゆっくりした時間をすごすにはうってつけの場所ではあるが、あまり長居して帰るのが億劫になっても困るので適当に切り上げる。日帰りで来るのにちょうど良い距離なのでここは改めて訪れたい。そうこうしながらも往路より2時間近く早く無事帰宅。

こうして体力を使い切った結果、免疫力が落ちてコロナに罹ってしまいましたとさ、というオチがつきます。まあそれは置いておくとして。1日で100km走ると言うと皆驚きますが実際やってみれば走れてしまうものです。誰かと一緒だとこうはいかないでしょうが、私も一人なら自分のペースで力を出し切れるのです。普通は誰かと一緒でないと寂しいとか言うのかもしれませんが、一人のほうが力を発揮できる人間もいるということです。
私のような人間は百年前なら黙々と木を切り倒して道を拓き、荒れた土地を耕して社会に貢献していたことでしょう。またあるいは百年後なら個人化がより進んだ社会になり働きやすい環境になっているのかもしれません。ですが何をするにもコミュ力とやらが要求される現代日本においてはただ生きづらいだけですね。まあそこは嘆いても仕方ないです。

2024年は富士山に登るか北海道に行きたいです。欲を言えばロードバイクで日本一周したいのですが、さすがにお金がかかるのとお前はそれどころじゃないだろうと色々な方面からツッコミをもらいそうなところが悩みどころです。  

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