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Center:2005年7月ーNPO化する目的と関係者への呼びかけ

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(ページの作成: {{グーグル(広告)}} ==NPO化する目的と関係者への呼びかけ== 〔2005年7月4日〕 <br> 設立10年の機会に、不登校情報センターをNPO(...)
 
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==NPO化する目的と関係者への呼びかけ==
 
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〔2005年7月4日〕 <br>
 
〔2005年7月4日〕 <br>
設立10年の機会に、不登校情報センターをNPO(特定非営利活動法人)にすることになりました。10年の取り組みを通して、当事者である不登校・引きこもり経験者の未来をひらくために必要ないくつかの原則を私なりに把握できたように思います。<br>
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設立10年の機会に、不登校情報センターをNPO(特定非営利活動法人)にすることになりました。<br>
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10年の取り組みを通して、当事者である不登校・引きこもり経験者の未来をひらくために必要ないくつかの原則を私なりに把握できたように思います。<br>
 
当事者の未来の目標は自活的に生活できる基盤を作ることが中心でなくてはなりません。<br>
 
当事者の未来の目標は自活的に生活できる基盤を作ることが中心でなくてはなりません。<br>
ある支援対応機関は、当事者・家族から指導料等の名目で支払いを受け、数年の研修などを経て社会に旅立つ取り組みをしています(あえて指導料支払・学校型とよびます)。別の支援対応機関は、就労の機会をつくっていますが、当事者はその仕事の割には著しく低収入で自活できず社会保障の支援を受けています(こちらは低収入・社会保障型とよびます)。それぞれ積極的意味があり、当事者の状態によっては避けられない、適切な条件であると認めなくてはなりません。<br>
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ある支援対応機関は、当事者・家族から指導料等の名目で支払いを受け、数年の研修などを経て社会に旅立つ取り組みをしています(あえて指導料支払・学校型とよびます)。<br>
私が望むのは第三の道です。就労の機会があり、当事者の労働生産性を考慮した収入が得られ、自活できる条件をつくる方式です。第三の道は生産性対応・自活指向型です。<br>
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別の支援対応機関は、就労の機会をつくっていますが、当事者はその仕事の割には著しく低収入で自活できず社会保障の支援を受けています(こちらは低収入・社会保障型とよびます)。<br>
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それぞれ積極的意味があり、当事者の状態によっては避けられない、適切な条件であると認めなくてはなりません。<br>
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私が望むのは第三の道です。<br>
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就労の機会があり、当事者の労働生産性を考慮した収入が得られ、自活できる条件をつくる方式です。<br>
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第三の道は生産性対応・自活指向型です。<br>
 
これは当事者の「不登校情報センターを働ける場にしてほしい」願いと、仕事量に見合う収入を得たい気持ちを実現することです。当事者の収入につながる取り組みは、2年半前から「あゆみ仕事企画」で初歩的な実験を重ねてきました。<br>
 
これは当事者の「不登校情報センターを働ける場にしてほしい」願いと、仕事量に見合う収入を得たい気持ちを実現することです。当事者の収入につながる取り組みは、2年半前から「あゆみ仕事企画」で初歩的な実験を重ねてきました。<br>
 
NPO法人設立の機会に、この試みをより目的意識的に追求したいものです。<br>
 
NPO法人設立の機会に、この試みをより目的意識的に追求したいものです。<br>
その枠組みは、NPO法人設立の時点から設ける必要があります。NPO法人の枠組みを、当事者の「生産性対応、自活指向型」にするには、次の条件が必要だと確信します。<br>
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その枠組みは、NPO法人設立の時点から設ける必要があります。<br>
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NPO法人の枠組みを、当事者の「生産性対応、自活指向型」にするには、次の条件が必要だと確信します。<br>
  
 
1、当事者がNPO法人の会員であり、意思決定・執行機関の一角を占めること(当事者が共有するNPO法人である)。<br>  
 
1、当事者がNPO法人の会員であり、意思決定・執行機関の一角を占めること(当事者が共有するNPO法人である)。<br>  
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3、収益事業におけるサポート役の受取割合が小さいこと(生産性に見合う分配)。<br>
 
3、収益事業におけるサポート役の受取割合が小さいこと(生産性に見合う分配)。<br>
  
この3つの条件に関して異論、反論は十分に想定できます。ただこの方式はまだ試されていません。思いつく人も少なく、まともに実施されてきませんでした。少なくともあゆみ仕事企画の2年半はこの精神で取り組んできました。それを本格的に実施し、自分で仕事をした分に見合う収入が得られ、貧しくとも最低限の自活的な生活ができる条件づくりを目指したいと思います。<br>
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この3つの条件に関して異論、反論は十分に想定できます。<br>
その結果、この目標と方法に現実性がないのであれば、NPO法 人不登校情報センターは「指導料支払・学校型」か「低収入・社会保障型」に向かうしかありません。そのときは当事者と共に残念感を味わい、共に泣き、共に 絶望しようと思っています。しかしその前にやることはあり、絶望のときはきていません。<br>
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ただこの方式はまだ試されていません。<br>
不登校・引きこもりを経験した 当事者のみなさん、思いきってNPO法人不登校情報センターに加わってください。家族のみなさん、ぜひ会員になってください(親の会と「親グループからの 仕事起こし」に参加)、そしてこの型の取り組みに関心をもつ人、事業者からの支援(仕事の提供、資金・資材・備品の提供…)をお願いしま す。<br>
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思いつく人も少なく、まともに実施されてきませんでした。<br>
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少なくともあゆみ仕事企画の2年半はこの精神で取り組んできました。<br>
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それを本格的に実施し、自分で仕事をした分に見合う収入が得られ、貧しくとも最低限の自活的な生活ができる条件づくりを目指したいと思います。<br>
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その結果、この目標と方法に現実性がないのであれば、NPO法人不登校情報センターは「指導料支払・学校型」か「低収入・社会保障型」に向かうしかありません。<br>
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そのときは当事者と共に残念感を味わい、共に泣き、共に 絶望しようと思っています。<br>
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しかしその前にやることはあり、絶望のときはきていません。<br>
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不登校・引きこもりを経験した当事者のみなさん、思いきってNPO法人不登校情報センターに加わってください。<br>
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家族のみなさん、ぜひ会員になってください(親の会と「親グループからの 仕事起こし」に参加)、そしてこの型の取り組みに関心をもつ人、事業者からの支援(仕事の提供、資金・資材・備品の提供…)をお願いしま す。<br>
 
   
 
   
 
[[Category:不登校情報センター・五十田猛・論文とエッセイ|2005年07月]]
 
[[Category:不登校情報センター・五十田猛・論文とエッセイ|2005年07月]]

2011年5月19日 (木) 05:31時点における版

NPO化する目的と関係者への呼びかけ

〔2005年7月4日〕
設立10年の機会に、不登校情報センターをNPO(特定非営利活動法人)にすることになりました。
10年の取り組みを通して、当事者である不登校・引きこもり経験者の未来をひらくために必要ないくつかの原則を私なりに把握できたように思います。
当事者の未来の目標は自活的に生活できる基盤を作ることが中心でなくてはなりません。
ある支援対応機関は、当事者・家族から指導料等の名目で支払いを受け、数年の研修などを経て社会に旅立つ取り組みをしています(あえて指導料支払・学校型とよびます)。
別の支援対応機関は、就労の機会をつくっていますが、当事者はその仕事の割には著しく低収入で自活できず社会保障の支援を受けています(こちらは低収入・社会保障型とよびます)。
それぞれ積極的意味があり、当事者の状態によっては避けられない、適切な条件であると認めなくてはなりません。
私が望むのは第三の道です。
就労の機会があり、当事者の労働生産性を考慮した収入が得られ、自活できる条件をつくる方式です。
第三の道は生産性対応・自活指向型です。
これは当事者の「不登校情報センターを働ける場にしてほしい」願いと、仕事量に見合う収入を得たい気持ちを実現することです。当事者の収入につながる取り組みは、2年半前から「あゆみ仕事企画」で初歩的な実験を重ねてきました。
NPO法人設立の機会に、この試みをより目的意識的に追求したいものです。
その枠組みは、NPO法人設立の時点から設ける必要があります。
NPO法人の枠組みを、当事者の「生産性対応、自活指向型」にするには、次の条件が必要だと確信します。

1、当事者がNPO法人の会員であり、意思決定・執行機関の一角を占めること(当事者が共有するNPO法人である)。
2、仕事起こし、仕事探しが重要であり、当事者・家族・サポート役の強い関与が求められること。
3、収益事業におけるサポート役の受取割合が小さいこと(生産性に見合う分配)。

この3つの条件に関して異論、反論は十分に想定できます。
ただこの方式はまだ試されていません。
思いつく人も少なく、まともに実施されてきませんでした。
少なくともあゆみ仕事企画の2年半はこの精神で取り組んできました。
それを本格的に実施し、自分で仕事をした分に見合う収入が得られ、貧しくとも最低限の自活的な生活ができる条件づくりを目指したいと思います。
その結果、この目標と方法に現実性がないのであれば、NPO法人不登校情報センターは「指導料支払・学校型」か「低収入・社会保障型」に向かうしかありません。
そのときは当事者と共に残念感を味わい、共に泣き、共に 絶望しようと思っています。
しかしその前にやることはあり、絶望のときはきていません。
不登校・引きこもりを経験した当事者のみなさん、思いきってNPO法人不登校情報センターに加わってください。
家族のみなさん、ぜひ会員になってください(親の会と「親グループからの 仕事起こし」に参加)、そしてこの型の取り組みに関心をもつ人、事業者からの支援(仕事の提供、資金・資材・備品の提供…)をお願いしま す。

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