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Center:2008年6月ー精神科医療との連携

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
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精神科医療との連携

〔国立国際医療センター国府台病院児童精神科からアンケートが送られてきました。その回答に添付した意見です。2008年6月8日〕

アンケートのはがきを受け取り、とりあえずのことは記入いたしました。
C項の精神科医療機関との連携に関しては、書いてはみたもののどういったものかよくつかめない気がしました。
そこで精神科(心療内科などを含む)と不登校情報センター(というよりは私個人)の関係の現状をこの問題を考える背景として説明いたします。
不登校情報センターに通所するひきこもり経験者のある割合の人が精神科等に受診しています。
ときどき入院する人もいます。
私が一緒について行ったり、入院見舞いに行ったこともあります。
診察室に一緒に入ることを求められたことも何度かあります。
生活保護手続き申請のために受診したときは、当人(患者)とは別に医師から説明を受け、私から質問させてもらったこともあります。
これらはどこか特定の医療機関ではなく、本人が通所(初診を含む)していた精神科でのことです。
通所者は首都圏の広域から来ますので、どこか特定にはなりづらいものと思います。
「精神科との連携」とは何を内容とするのかは実はよくわかりません。
通所者に「一度は精神科に受診しておいた方がいいよ」ということが連携というのであれば的外れな気がします。

通所者も家族も、いろいろな事情があります。
差別感をもつ人もいますし、精神科医療全体への不信感をもつ人もいます。
そういう点に無頓着に精神科受診をすすめることは一般的にはできないからです。
特定の状態の人に受診をすすめることがあります。
そのとき「すでに受診しています」「家族が反対しています」「薬づけみたいなのでイヤ です」等々の返事があり、通所者のもつ背景の一端がわかるのです。

30代後半のひきこもりと思える人の家族が初めて相談に来ました。
一緒に外出できるように働きかけてほしいという主旨です。
その人は同時に精神科の受診を始めました。
ある種の潮時と感じて二方面に手を伸ばしたのでしょう。
私があった直後(数日後)に精神科を受診しました。
次に私が面談しようとしたところ、「体調不良で会えない」というのですが、その直接の原因は服用し始めた薬の影響ではないかというのです。
私はそう単純ではないと思いますが、薬が重要な要因で体調不良になったことは確度が高いと思います。

こういう人もいます。
その人はある薬がほしくなると、その症状を医師に話します。
実際の心身症状とは関係ありません。
その医師の投薬処方のしかたを学習し、自分なりに薬の効用を自分の体で試して、そうしているのです。
これもたぶん医療不信からきていると思います。
この他にもいろいろな例はありますが、医療不信、特に精神科医療における薬の役割について私なりのも、不安、心配なことは重なっています。
それでもある程度の症状が出る人には精神科への受診をすすめています。
特に薬の大量服用のとくは、(本人が独り暮らし)私が救急車依頼をしたことが何度かあります。
ですから、私には少なくとも経験則として、ある程度信用できる医療機関のデータは持ちたいと、私なりに対処してきたつもりです。
しかしこれは公開できる性格のものではありません。

数年前に、不登校情報センターとして、不登校、ひきこもりに対応している医療機関というデータ集めを始めました。
回答を得たところのデータは、今春からウェブページ「メンタル相談・各種療法」の掲載をしています。
別紙がそれですので、それにご回答いただければさいわいです。
これは2つの制約条件をよっています。
①従来から不登校、ひきこもりに対処していることを公開している医院。
②心理相談室がある(院内または付属施設)、
のどちらかです。

これは多数の医療機関を対象にした情報収集が実際に難しいためです。
かといって制約条件のなかで回答があったところなら十分におすすめかと言えばそうともいえません。
そういう条件の中で、最後は受診する人の判断でご利用ください、というしかない性格のものです。
しかし、これは避けられないことでもあると考えます。

私はこのような経過、おかれた状態(背景)のなかで「精神科医療との連携」を考えるわけです。
これまで特定の医療機関との連携はないといっていいでしょう。
ところがその“連携”とは何のことをさすのでしょうか。
私が経過や背景として書いたことの中に連携があるのか、ないのかさえもわかりません。
国府台病院とは地理的には近い所にあると思います。
もし連携するとすればどういう可能性があるのか、どういう方法を考えておられるのか、ご教示いただければさいわいです。
よろしくお願いいたします。

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