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あゆみ仕事企画の内情(?)

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
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目次

あゆみ仕事企画の内情(?)

2007年ごろ、ある通所者が実感をまとめたものです。
(2011年2月更新) 
引きこもりの経験がある人の仕事・作業体験、社会のペースで仕事をつづけられない人による「収入につながる取り組み」をする不登校情報センターの当事者によるワークスペースです。
パソコン(文書入力、ヘルプデスクなど)、印刷、DM発送作業、各自の特技を生かす取り組みをしています。
引きこもり経験者などの参加を広く求めています。フリースペースの会員(不登校情報センターの会員)であることが参加資格となります。

作業報酬の支払い・待遇について

参加にあたっては、学歴・職歴等は問いませんし、履歴書の提出も求めません。
また体調・心の具合により遅刻、早退、欠勤をしてもかまいません。
お気軽に問い合わせて下さい。作業量に応じて作業報酬を支払います。
ただし、常用雇用ではないため、問い合わせても常に仕事があるとは限りません。
何かの仕事を任された場合でも、長期間休むと、他の方へ仕事を回すこともあります。

作業報酬は、原則として時給制ではありません。
常用雇用ではなく、雇用契約書を交わさない口約束の出来高・請負制です。
これはあくまで就業や雇用ではなく「仕事体験」です。
ですから、東京都の最低時給の適用は受けず、むしろ下回る場合も多いです。
便宜的に時給換算すれば、1時間当たり500円が相場です(パソコンを使う作業は45分の作業と15分の休憩が基準です)。
仕事の生産性や量・形状、活動資金などから、そのような待遇となってしまいます。
交通費も原則出ません。
作業報酬は即日払いではありません。
支払日は主に月中旬~月末で、適当な通所日にまとめて受け取ることもきます。

ホームページ制作などは、外部から仕事を受注できた場合、ご本人に技術力があれば上記の待遇を上回りますが、残念ながら、通常のアルバイト並の収入を得られるほど、安定的かつ十分な量の受注を得るには至っていません
(受注代金の全てが作業者に支払われるわけではありません。2割程度は不登校情報センターが受け取ります。一般の業務請負では5割程度引かれますから、良心的と言えるのではないでしょうか)。

それ以前に現在のあゆみ仕事企画は、家の外へ出て、人と関わって、作業的な体験を通して、「人と関わるのに慣れる」ことが目的です。
収入・生活のためのアルバイトとは主旨と方向性が異なります。
収入になる取り組み等記録(1)を参照下さい。
グラフは、1人当たりの収入ではなく、参加者全員の収入の合計(総額)を示しているという点に、ご注意下さい)。

この金額と作業に希望と喜びを見出す人もいれば、物足りなさ・実社会との乖離を感じる人もおり、受け取り方はさまざまです。
物足りなさ・実社会との乖離を感じた方は、より職業訓練的な支援団体や、職業訓練学校、アルバイト等に進むことができる状態に心身が変化してきた、と言えるかもしれません。

一般的には時給が高いといわれるホームページ制作であっても、不登校情報センターでは時給に換算すると約500円です(30分で250円です)。
仕事の速い・遅い、技術力の高い・低いに変わらずこの傾向は同じです。
仕事が速い・技術力が高い人に能力給を払ってしまうと、その逆の状態の人に払う作業費がなくなってしまうからです。
この待遇に対して「割に合わない・悪平等」等の不満を感じたら、アルバイト等の社会参加をする「やる気」のエネルギーが出てきた証拠です。
もし不登校情報センター外部の一般企業の面接を受けて「あなたの『技術力』は技術のうちに入りません」と言われたら、外に出られるようになった経験を生かして、不登校情報センター外部のパソコン教室や、職業訓練学校に通いましょう
(残念ながら、一般企業で即戦力となるような技術・知識・ビジネスマナーが不登校情報センターで身につく保障はありません)。
「引きこもり当事者をゆるく受け入れる」ことを主眼においている不登校情報センターでは、いわゆるビジネスマナー訓練は一切おこなっていません。
それらの点に注意し、最終的に自分の人生は自分の力で切り拓いてください。

あゆみ仕事企画 誕生の経緯

不登校情報センターは、活動の1つに「就業支援・仕事おこし」をうたっていますが、それは一般的に想像される「就職・アルバイトへの就業斡旋」や、「資格取得」を強制するものではありません。
これは、かつて松田理事長が、引きこもりなどの人向けの「人材養成バンク」をつくり、「働いてみたいと思う引きこもりの当事者」を募り、主に個人企業への就労を紹介した際に、多くの引きこもり当事者が極めて短期間で仕事を挫折してしまったことによります(一度も出勤しない方もいたようです)。
協力を頂いた企業の社長・幹部の方が、引きこもりに理解のある方でいらっしゃっても、現場の社員(つまり同僚にあたる方)は、引きこもりの人の性質について無関心・無頓着であったケースが多いようです。

松田理事長はこの経験から、「ただ引きこもりの人を企業に紹介するだけでは駄目だ」と考え、アルバイト・就職などの支援よりも、それ以前の段階――人間関係作りの練習を重視しているのです。
かつて不登校情報センターに通っていた人たちの中から、松田理事長に対して「外で働いてみて、自分は社会でやっていけない人間であることが分かったから、不登校情報センターを働ける場にしてほしい」という要望がありました。
松田理事長は「(不登校情報センターの規模・財政・仕事量は、人を雇うという観点から見ると少ないので)それは無理だと思う」と発言しました。
しかし、「できる事から始めてみよう」という主旨で、「あゆみ仕事企画」を立ち上げました。
もともと不登校情報センターでは、引きこもり当事者が行える仕事(単純な作業、ディスカッション・コミュニケーション等を要求されない非企画・非立案型の作業など)の量は限られるため、外部から仕事を受注しない限り、「あゆみ仕事企画」の収入=引きこもり当事者の収入は増えません。

家と、職業訓練学校との中間点(?)

不登校情報センターでは、「不登校情報センターでの仕事・作業を履歴書に書いても良い」ことにしています。
ですから、不登校情報センターでの仕事・作業を活用して履歴書の空白を埋める方法もあります。
ただし、それに応じたスキルは自分自身で能動的に身につける必要があります。
そして面接あるいは勤務中にさまざまなことを聞かれた際に、うまく答えられる柔軟な発想力もご自身で身につける必要がありますから、その難易度は決して低いとは言えない思います。
また、不登校情報センターに所属しただけで自動的に何かの資格やスキルが身につくというものではなく、本人の知恵と努力による部分が大きいです。
ですから「人に慣れてきた」ら、不登校情報センターを利用するだけではなく、アルバイトに挑戦してみるとか、職業訓練施設等に通ってみるとかの、次のステップを考えてみるのもよいと思います。
そのステップへ進むのを強制はしませんが、例えば、不登校情報センターで出会った友人・知人がアルバイトを始めたりすると、自分もアルバイトに挑戦したくなったりすることもあります。

お風呂で、ぬるま湯に浸かっていると、「お湯から上がると寒い」という気持ちになり、長湯をしてしまう事があります。
その間にお湯はどんどん冷め、さらに「お湯から上がると寒い」という気持ちが強まり、いつまでもお風呂から上がれなくなる悪循環に陥ります。
そして、長い間ぬるいお湯に浸かった結果、体を冷やして、風邪をひいてしまうことがあります。
引きこもり当事者が支援団体に通うことも、同じことだと思います。
つまり、いつまでも「ただ何となく通う」のではなく、卒業の時期を自分で見極める姿勢がとても大事です。
不登校情報センターは、あえて「×年間通ったら卒業」という規定を定めていませんが、これは自分のペースで歩んでいける反面、いつまでも無自覚に通うと社会参加のチャンスを逃してしまう可能性もあります。
不登校情報センターには良い点も悪い点もあります。
ですから各当事者の方は不登校情報センターを賢く活用してください。
冷たいようですが結局は「自分の人生の責任は、自分で負わなければならない」のです。
不登校情報センターは、団体の身の丈にあった出来得る支援しかできません。

"収入につながる場へ"の意味

年齢の高い引きこもりの方を中心に、社会へ出て働くことを諦めてしまっている方もいます。
また、国から障害者に認定されていなくても、事実上の「障害」があり、働けない方もいます。
これは本人の意志の問題や、根性論で片が付く問題ではなく、現在そして今後の社会・経済の厳しい情勢から、ますます捨て置くことの出来ない問題となっています。
「養ってくれる親が死んだら自分も死ぬ」等という人には、意志の問題や根性論を説いても無意味です。
また、社会に出て挫折を繰り返した人の失敗に対するトラウマは、社会に出たことのない人の「不安」を大きく上回るように思います。

そういう方が将来、せめて最低限の衣食住を確保できる程度の収入(清貧な生活)を得られるようにするための環境作り―― 一般社会で働くことが難しい方が働ける環境を作ること――を、暫く前から模索しています。
しかし、相当に道半ばというのが現状です。

不登校情報センターでは、その目標に近づくために、お力を貸して下さる方を募集しています。

あゆみしごときかくのないじょう

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