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アスペルガー症候群についてのやりとり

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(1)アスペルガー症候群について

(K.Mさんからのメール 2006年8月11日)
不登校の記事を拝見いたしました。
不登校は、高機能障害が原因している場合が、大半であるというのが発達障害専門医間の常識です。
とくにアスペルガー症候群の児童は知能指数が正常もしくはそれ以上で、見かけはまったく普通の子供です。
しかし、非常に、自分勝手でわがままで、手に負えない子供たちです。
そして悪いことに、本人にはそれがどうして悪いのか、理由を説明しても、ある程度大きくなっても理解できない病気なのです。
また、友達からいじめられているわけではないのに、いじめられていると思えば、どのように説明してもそう思い込み理解できないやっかいな病気なのです。
不思議なことに、よく勉強ができるので、よけいに何でこんなことがわからないのか、普通の人にとって全く理解に苦しむ障害なのです。
この障害は、一言で言うと他者とのコミュニケーションの障害、他人の気持ちが憶測できない、自分も他人を理解する感情を持てない障害なのです。
指導方法には、ソーシャルストーリーコミック会話というような、人間関係や人の感情を視覚的に表現して指導する技法があります。
また、最近「RDI対人関係発達指導法―対人関係のパズルを解く発達支援プログラム」という本も出版されています。
この障害を持つ子供は近年非常に多く、軽症の自閉症といわれております。
原因は不明で、妊娠中にディーゼルガスを吸気したことが原因だとか、鉛などの重金属が原因だとか、海外でも動物実験等でその原因を科学者が調べているようです。
私の子供もアスペルガーです。
残念ながら、教育現場の教師のほとんどがこれに関する知識がなく、ただ、親の育て方が悪い、また、本人のわがままだと判断する不幸なケースがほとんどです。
そして、言葉で叱ることは、その子供にとって百害あって一利なしとも言われるくらい、無意味な指導であると専門家の間では言われているにもかかわらず、その障害の子供たちは、厳しい批判や、いじめ、体罰、そして、家族による虐待を日常的に受け、屈折した人間へと成長して、いつかは社会へ復讐するのです。
もし、この不思議な障害に関する情報と知識が、教育現場、保護者、メディアの方々にも浸透して、子供たちが手遅れになる前に、正しい治療と指導が受けられるようになればと心から願います。
そして、不登校というのはネガティブなイメージではなく、高機能障害を持つ児童が、学校という組織の中でなくても充分な教育と社会性の指導と支援を受けることが出来る世の中になるよう願います。

(2)人として尊重する姿勢で関わる

(日付不明、手稿による)
子どもがアスペルガー症候群という母親から次の主旨のメールをいただきました。
アスペルガー症候群の子どもと家族にとり、有益な情報であり、この問題をより深く知っていく手がかりを与えてくれます。
このメールに関して、私の理解のしかたを記述します。
「対人関係がうまくいかない」子どものばあい、多数が繊細で傷つきやすい心の持ち主です。
そういう自分を維持する(護る)ために、人に対して防衛壁をつくります。
それが対人関係の距離をとることであり、引きこもりは無意識にそういう手段をとっていることになります。
こういう子どもは比較的幼児のころから、自分をたいせつにされてこなかった経験が多いように思います。
極端なものは虐待を受けたり、小学校の入学後であればいじめを受ける経験を持っています。
これらの経験が、成長にとってマイナスに働き、それが進むと「発達障害」のレベルに達します。
一見人間関係が基本的な背景にあるわけですが、これとは別に、メールにあるように最近、母親が妊娠中にディーゼルガスを吸気したのが原因の一つという研究が発表されました。
私が関わった小学校の子どもには、もしかしたら原爆の被爆二世でというのが関係しているのではないか、という人もいます。
母乳哺育が後退し人工乳哺育が関係しているのではないかと推測もしています。
これらはいわば、科学的検証に基づいていずれは明らかになるものでしょう。
「不登校は、高機能障害が原因している場合が大半であるというのが発達障害専門医間の常識」となっていますが、私は専門医ではありませんからこれに関知する資格はないのですが、「大半」というほどではないと考えています。
アスペルガー症候群に関しては、その原因、医学的な治療法を知りません。
問題は専門医のところではなく、周囲にいる人や教育現場の教師たちです。
不登校や引きこもり支援者という私にも関係することです。
医師ではないこういう周囲の人は、その原因や医学的治療法を知らなくて当然だと思います。
教師であれば人間教育の視点でこの子どもにかかわることです。
心理のカウンセラーであれば心理学と心理療法の視点で関わることです。
一般には(支援者であるなしにかかわらず)一人の人間として尊重していく視点・姿勢で関わることです。
しばしばこの最後の点が欠落します。
実は医師は医学的視点から関わろうとしますが、人間として尊重する視点が欠落しやすい気がします。
アスペルガー症候群の子どもの日常の言動はメールで紹介されたことが特徴的にみられます。
人間として尊重して関わるというのが私がいちばん重視したいことです。
しかし、何をどうするのかの公式的なものは私にはわかりません。
ましとどうすれば改善するのかもわかりません。
私とその子どもとのコミュニケーションがとれることが、たぶん一つの改善に結び付くと推測はしています。
たわいないその場のことを話したり、日常的なことを聴けるようになるだけでも前進だろうと考えています。
私が自分の感覚に素直であり、その子を尊重する姿勢であれば、このあたりまではできそうな気がします。
これまでもそういうことはありましたから。

(3)アスペルガー症候群について書いたものが出てきました

10年前のアスペルガー症候群への対応を書いた文書が出てきました。
引っ越し時(2013年)の荷物を片付けなくてはならず、作業中にアスペルガー症候群についてやりとりした文章が見つかりました。
2006年8月にメールを受けとり、9月に返事をしています。
私自身がアスペルガー症候群について書いたものは手稿(下書き)なので、返事には含まれていないはずです。
メールを送ってきたのは、子どもさんがアスペルガー症候群である勉強中のお母さん(K.Mさん)からで「アスペルガー症候群について」と文書名がついています。
私の返事は、不登校情報センターとして発達障害の関連団体の情報を集めようとしていることを伝えるものです。
返事の手紙の日付は2006年9月23日になっています。 手稿の文書は未完成ですが同じころ書いたものです。
私が自分のアスペルガー気質を知ったのは、2007年の秋です。それ以前に書いたことになります。
〔2017年1月20日〕

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