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アルコール依存症以前の酒頼み

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アルコール依存症以前の酒頼み

軽度の鬱状態のとき、お酒を飲むと気分がハイになって快調に動けることがあります。
それを期待して酒を飲むのですが、逆に気分が悪くなり、吐き気がすることもあります。
相談というよりも状況報告として連絡があったのは後者の場合、面識のある女性です。
外出から帰り、すぐ風呂に入りそのまま早く寝るようにすればよかったのですが、ここで日本酒。小さなマグカップに3杯といいます。
その結果、気分が悪い、少し吐き気もする、上手く眠れない予感がする(もともと不眠症気味)、そういう後悔の電話です。
こういう状況は精神的なことにとどまらないで、「身体的にも悪い」と言っています。
内臓や骨が被害を受け、肌の調子にもよくない、それは前からわかっている。
だからお酒はほどほどにしているつもりだけれども、たまにはこういうことがある。
気分をもち上げるには酒しかないからです。
アルコール依存症とはとても言えませんが、気分を上げるときに酒頼みになっていると言えます。
生活の背景には孤独感、そのまた背景には対人的な恐怖感などが連なっています。
なかなか一筋縄ではいかないのです。

窃盗癖、器物破損、酒頼み、この3つは同じ日にあった相談例です。
ひきこもりという場面で相談を続けていますが、それは表面に出る結果としての状態像であって、背景というか奥行きは生活状態や精神状況に深くに及んでいるものです。

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