カスタム検索(不登校情報センターの全サイト内から検索)

 
Clip to Evernote  Twitterボタン  AtomFeed  このエントリーをはてなブックマークに追加  


ハラハラドキドキ (タカシ君の就職)

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
移動: 案内, 検索
Icon-path.jpg メインページ > 不登校情報センター > セシオネット親の会&助走の場・雲 > ハラハラドキドキ (タカシ君の就職)

ハラハラドキドキ (タカシ君の就職)

会報『ひきこもり周辺だより』2023年5月

前回のタカシ君のその後です。
フリースペース(※1)に来れなくなってから早6年あまり、ずっとひきこもっていた彼のその後です。
まさかまさかの就職をして2023年の年初めから働き出しています。
タカシ君は寝たきりのおじいさんの介護も終わり、このごろちょっと時間を持て余している様子も見られ、「それなら宅建(宅地建物取引主任士・不動産の資格です)の勉強でもしてみたら」と私は軽い気持ちで提案してみました。

そして、それはそのひとことから始まったのです!
タカシ君の家は地域の開発により不動産をいくつか持っていたからなのです。
早速ユーキャンで資料を取り寄せたそうです。
しかし、ドンと送られてきた資料の束に恐れをなしてタカシ君は手を付けられずにいました。

そこで、昔からの家族づきあいの不動産屋の会長さんに相談したのだそうです。
実はこの会長さん、おじいさんの葬儀の時にタカシ君の様子を見ていました。
参列者にしっかりと対応をするその様子を見て「変わったな」と思っていたのだそうです。

それからは話がトントンと進み、「一週間うちの店で様子見てみなよ」の言葉に乗り、一週 間限定で見習いに行ったのが2022 年の年末。
もう、これだけでもびっくりです!

まじめな彼の様子を見て「昭和の親父さん」の会長さんは「すぐあきらめるようなら来なくていい。覚悟をもって働きたいならうちで雇ってやる」と言ってくれたそうです。
こんな良い話はないですね。でも、そうはいってもそれまで6年余りほとんど外に出られず 昼夜逆転ぎみだったタカシ君です。
日ごろ話す相手は家族とフリースペースで知り合った数人がほとんど。
そんな状態の彼にはあまりにも乗り越えるべきハードルが高すぎます。
「どうしよう。どうしよう」と大いに悩み、本人から相談が。
その時はもう自分の中では「働く」と半分以上決めていたようでした。
背中を押してほしい様子が見て取れたのです。
思い切って私も「ダメ元でやってみたら」と背中を押しました。 背中を押したはいいけど、実は不安がいっぱい。
この新年は、ハラハラドキドキ、心配でたまりませんでした。
そんな中、働いて一週間のタカシ君から電話がありました。
「思ったより疲れはするけど、この仕事はきらいじゃない」とのこと。
「今は黙々と覚えているだけで精いっぱいだけど、何とかこれからも続けられそう」の言葉 にホッとはしたのですが・・・。
あー! これからも私のハラハラドキドキはしばらく続きそうです。

※1:運営する「フリースペース雲」は早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)の登録ボランティアサークルであり、早稲田大学の学生中心で活動している。

(文中ではプライバシー保護の観点から仮名とし、内容も多少変えてあります)

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
地域
不登校情報センター
イベント情報
学校・教育団体
相談・支援・公共機関
学校・支援団体の解説
情報・広告の掲載
体験者・当事者
ショップ
タグの索引
仕事ガイド
ページの説明と構造
ツールボックス