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中学校教員

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中学校教員

「出勤は朝5時半」「ベテランに口出しされないための“頑張ってますアピール”」 現役中学教員に聞く“仕事としての体育祭”
「若手の先生に関しては周囲の目が厳しくて」「部活だったら『ウチはオフなので』と言えるけど」
公立中学の現役教員に「日々働くなかで感じる学校の課題」を語ってもらう連載企画。
今回は「体育祭シーズンの教員の働き方」をAさん(仮名)にインタビュー。
平時でも「残業100時間超は当たり前」というほどの激務だそうですが、学校行事の代表格・体育祭があるときのスケジュールは?
残業100時間超え、闇部活、コピー代にも困窮……現役中学教員に聞く「ブラック職場としての学校」
5時半から仕事 → 7時半から生徒たちの練習を見る
―― 体育祭(運動会)シーズン、教員の1日はどんな感じ?
体育祭は大きく分けて、日が昇るのが早い5月開催と、10月開催の2パターンがあると思う。
今回は俺が若手のころに経験した5月開催の体育祭について話そうか。
全ての学校、教員が同じスケジュールで生活しているわけではない、というのは断っておくよ。
まずは午前5時、松屋で朝メニューを食べる。
―― いきなり「全ての学校、教員」に当てはまらない話が来たな
俺が若手のころは本当にそういう生活だったんだよ(笑)。
体育祭前の1週間は「体育祭ウイーク」的なアレで、生徒が朝7時半ごろに登校。
大縄跳びなどクラス競技の練習をするから、それを見ないといけなかったんだよね。
でも、朝のうちに授業準備などの仕事も片付けたかったから、俺は牛丼屋で朝食を済ませてから、5時半ごろに出勤していた。
他の先生も6時~6時半くらいには出勤していたかな。
その学校は「体育祭が控えているのにギリギリに来るなんて」と言われるような雰囲気だったから、「自分も早く行かないと」というところもあったと思う。
ベテラン教員に口出しされないための“頑張ってますアピール”
―― それにしても早くない? 他の先生は6時台なのに、自分は5時台って
若手の先生に関しては周囲の目が厳しくて。特に行事に関してはそうなんだよね。
部活だったら「ウチはオフなので」と言えるけど、体育祭は全クラスに関係する。
授業だったら担当教科の違いが壁になるから、他の教員からの口出しは少ないのだけど、体育祭はそうじゃない。
ベテランの先生などから「あなたのクラスが今こういう状況なのは、担任としての関わりがこうだから」「隣のクラスを見てごらん」みたいに言われてしまう。
若手はそういう風に口出しされないように“頑張ってますアピール”をするものなんだよね。
「うまくいっていないし、頑張ってもいない」といわれるのは最悪だけど、取りあえず朝早く行って遅くまで残っていれば「若くて力量がないから仕方ない」と思ってもらえる。
―― 「やることはやっている」という体裁を作るわけだ
他の教員との関係についてもう1つ言うと、「行事の成功は担任の力量によるところが大きい」と言われていて、ベテランになるほど「若手には負けられない」という気持ちが生まれるものでさ。
俺もそれなりに働いてきて、ベテランのそういう気持ちも分かるようになったけど、若手のときは「何この人、怖っ!」って思ってたよね。
昼休みも体育祭の練習に張り付く
―― 朝の練習後は、どんな動き?
昼休みも15分くらいだけど「みんなで練習しようぜ!」という雰囲気。
ケガなどがあったときすぐに対応できないと問題になるから、教員は張り付いていないといけない。
で、放課後にも1時間くらい練習があって、それも見ていたよね。
―― 放課後までやるのかあ。教員の帰宅時間も遅くなるの?
いや、そこは普段と変わらない。もともと部活でつぶれている時間だから。
“体育祭で増える仕事”というと、例えば、学級通信。
毎日のように出しては「今日は大縄跳びで何回飛べましたね」「○○くんと△△さんが頑張っていましたね」と書いてたよ。
体育祭に対してやる気のない生徒もいるんだけど、そういう子も含めて盛り上げていかないといけないから。
あと、生徒たちの練習メニューを俺が考えていた年もあったなあ。
体育委員の生徒に任せちゃってもいいのだけど……まあ、そういうのが苦手な生徒もいるんだよね。
―― 苦手なことを頑張るのも経験とはいえ、失敗するとクラス全体に響くところだからなあ……。
そのへんのサポートも教員の仕事なのか
ほとんど休めず、屋外で動き続ける体育祭当日
―― 体育祭当日の動きはどんな感じ?
体育祭が始まるのが8時半くらいかな。
それまでにライン引きをする必要があって、担当者は6時ごろには出勤していた。
あの作業、けっこう時間がかかるんだよね。
メジャーを持つ人も必要で1人だとできないから、若手は半強制で手伝いに行かされていたね。
競技が始まってからは、各教員が「招集」「スタート」などの係に分かれて、生徒ともに担当する。
教員って1校あたり20人程度しかいないから、それぞれの係につく教員は2人とか。
少人数で回しているので、トイレ休憩くらいしか取れない。
最近は5月でもけっこう暑いし、ずっと屋外にいるのは負担感あるよね。
―― 休憩時間を作るのは難しいの?
別の人が代わりにやってくれるなら休めるかもしれないけど、それぞれの係で準備を重ねてきているから。
例えば、今の中学校って、徒競走にビデオ判定が導入されてたりするんだよね。
「勝敗に関して保護者からクレームを受けないように」ということなんだろう。
でも、そういうことに関して教員は素人だから、「休みたいから代わって」と言われてもやり方が分からない。
「ちょっと道具持ってきて」くらいなら他の先生に頼めるかもしれないけど、そういう“担当者にしかできない作業”があると、具合が悪くても休めないよね。
不登校、ケガのリスクもある体育祭 「簡素化する方向もナシではないんじゃないか」
最近、小学校だと半日開催に短縮する動きが出ていてさ。「午前中にやって、お弁当を家族で食べたらおしまい」という。
個人的には「中学校も、そういう感じで良いんじゃないかなあ」と思うことがある。
生徒の成長がよく見られるイベントだし、体育祭そのものを否定するつもりはないんだけど、
「冷静に考えるとどうんだろう。多くの生徒にとっては、体育祭って苦痛なだけなんじゃないかなあ」と感じるところもあって。
―― どういうこと?
今の中学生って昔より運動神経が良くないんだよね。
例えば、“徒競走が苦手な子”は昔からいたわけだけど、今はもうクラスの3分の2とか。
そんなに多いと、教員側でもフォローしきれない。
「皆の足を引っ張ったらどうしよう」と、学校に来られなくなってしまう生徒もいるし。
―― 不登校などにつながるリスクもあるんだ
それから、「事故が相次いでいる」という報道もあって、世間では組体操がよく批判されているよね。
今の子どもは身体的な苦痛を耐える場面がほとんどないから、下にいる子は「ここで倒れたらヤバイ」というところで耐えられずに倒れてしまう。
上の段も簡単ではなくて、他の生徒の背中を登っていくのにバランス感覚が必要。
木登りなどがうまい子などがやってくれるといいのだけど……そういう生徒がどれだけいるのかなあ。
―― 「そういった懸念があるなかで、どこまでやるべきなのか」ということは考えられるかもしれないね
体育祭には“体育の授業の発表会”のような側面もあるから、そこに合わせて簡素化する方向もナシではないんじゃないかと思う。
「クラス全員で、授業でやったダンスなどの発表 → 運動が得意な生徒にはリレーなどの種目をやってもらって、午前中で終了」みたいな。
(続く)
※本企画は、現役教員の声をそのまま記事化したものです。
実際の労働環境などは自治体、学校などによって異なる可能性があります。
〔2020年4/27(月) ねとらぼ〕

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