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口科という診療科もありません

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口科という診療科もありませんー2の2

(2014年9月27日)
『内臓とこころ』が口の役割において最も重視するのは「食物を選別する精巧無比の内臓の触覚」のところと思われる。
つまり消化器官のはじまりの部分です。
著者が食と性を動物として、人間としてのもっとも基本におく点とも一致します。
ところで『人体の不思議』ではこういわれます。
「患者が、何科で診てもらったらよいか、と迷うのが口の病気である。
内科、小児科、外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、口腔外科(歯科)で扱うから、文字通り境界領域の病気です」
(76ページ)。
顔科に続き欲しいのは口科または口腔科ではないですか。
口は消化器のはじめにあたります。
呼吸器の役目もするし、言葉を発する器官、そして感覚器官でもあります。
『皮膚の科学』には皮膚全般の感覚器官の役割を書いていますが、感覚器官としての口は触れていません。
『からだの法則を探る』のなかでは、消化器の説明において口は「消化器…口から咽頭を経て胸部を通り、横隔膜を抜け出て腹腔にはいると胃です。
胃から十二指腸を経て小腸、それから大腸へとさがります」(105ページ)と素通りになります。
他の臓器については多少の説明がありますが、口には戻ってきません。
感覚器官からの説明は舌に限られます。
『人体の不思議』においては「口も消化器の一部」としています。
図になかで口は「歯による破壊、唾液による分解」(79ページ)と説明します。
口唇:「解剖学では口のまわりをとり囲んである部分全体をいう」(『進化のなかの人体』63ページ)は、「顔面の皮膚の続きである外皮部、口腔粘膜の一部である粘膜部、皮膚と粘膜の移行部である口唇縁の三部に分けられる」(『人体の不思議』80ページ)。
これらはいわば正統派の解剖学や生理学の知見を要約的に述べてものだと思います。

これらに対して『内臓とこころ』の説明は生物の発生と進化の過程を踏まえたものになります。
正統派の知見が省略している部分を引き出し、食物を体内に入れる触覚の役割を際立たせています。
「解剖学的に、これは鰓(えら)です。鰓腸(さいちょう)と申しまして、腸の最初の部分が外に出ているところです(28ページ)。
「鰓腸は、顎から下は、かなり退化して文字通り“くび”れ、そのうえ変形して“のどぼとけ”になっている。
これに対して、顎の部分は本来の鰓のままで顔の下半分を占めている。
俗にいうエラが張っている、というあれです。
そして顔の上半分に、その鰓の神経と筋肉を送っている。
…あれに耳たぶの部分を加えたものが、要するに内臓の前端露出部ということになる
…ここが古い鰓の感覚が残っているところです。
そしてこの鰓の感覚は、そのまま口のなかに続き、そこからノド元を過ぎて、胃袋のへんまで及んでいます」
(30ページ)。
「内臓感覚といった場合、…この感覚がもっとも高度に分化した場所として、この唇と舌を考えればいいわけです。
…この入口こそ、食物を取り込む、つまり毒物と栄養物とを選択する“触覚”に相当する場所だからです」
(32ページ)。
この次に舌の役割について説明が続くのです。

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