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国民性

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国民性

日本人の国民性というテーマを、社会経済的な関係のつながりからはどうなるのかを考えます。この「国民性」の章でもいくつかの項目があります。和辻さんが『風土』で示した地理的条件は国民性にも及びます。「日本の人間の特殊な存在の仕方は、豊かに流露する感情の変化においてひそかに持久しつつその持久的変化の各瞬間に突発性を含むこと、およびこの活発なる感情が反抗においてあきらめに沈み、突発的な昂揚の裏に俄然たるあきらめの静かさを蔵すること、において規定せられる。それはしめやかな激情、戦闘的な恬淡である。これが国民的性格にほかならない」。かなり抽象的でわかりづらいですが、“平素は静かであるが激しやすく諦めやすい”と読みましょう。 そこに偶然に手にしたのが青柳文雄『日本人の犯罪意識』(中公文庫、1986)です。その一つの章が「国民性」です。著者は検事・判事・弁護士そして法学部の教授という経歴の人です(1911-)。子どものころカトリックの洗礼を受けたことがあるといいます。和辻さんの見解を知っているかは十分には確認できませんが、この時代の人であると考えれば知っていて当然でしょう。しかしそれとは独立した展開と思えます。日本語の役割は和辻説よりも重きを置かれています。「国民性とは、生物学的特色によるのではなく、国という社会的特色による」(34p)とします。 ここでは宗教性について主に紹介したいのですが、他の点を要約しておきます。 地理的条件:日本の周囲は荒海に囲まれて他民族の   これは和辻説とは違う地理条件の紹介になるでしょう。45-46p 家族と居住条件:西洋人との対比「四面をコンクリートなり、石壁により囲まれ出入口は扉一枚という個室で寝食し、…日本人には平素家族と一緒に一室で過ごしていて孤立に耐えられない日本人との違い 」(52p) 日本の母親は、子供がいつまでも自分の一部分と考えて  (38p) 戦前は「今より青少年がその独立性を養う場が多かった」(40p) ⇒集団性「自分一人では反対できない」傾向、同調者を要する。共謀共同正犯は日本特有のもの(50p)。別の章でこう述べています。「実行行為をドイツ人は極めて重視するのは、各自がその意思決定に基づいて行うからであるが、日本人は常に曖昧な態度を取りがちなので、実行行為に携わったからといって、その者を特に重く罰しなければならないとも考えない。そこに判例のいう共謀共同正犯の基礎があるのだろう」(133p)。 国民性のうち、日本語に関しては別の個所にまとめました。。

中心テーマである宗教性に移ります。 一神教において「良心とは神との緊張関係である」(43p)。「西洋人の良心は神との関係で考えられるから、この良心と関係の深い謝罪も本人が自発的にするなら別にして国が強制するなどとはとんでもないことだとする」(42p)。日本人の「良心に誓って」は、「私を信用して下さい」という願望の表現以上に出るものではない、と手厳しい。日本人の良心―「I am sorry」は「お気の毒に思う」程度に軽く使う。 「日本人の道徳が宗教と結びついていないので、ルース・ベネディクトが日本人の行動を規制しているのは罪の意識ではなく、恥の意識であると誤解した。確かに…一神教のように細かい道徳律はもっていない。しかし、その欠陥を埋めているのは、恥というよりは日本人の調和を核にした節度と美観である」(58-59p)。―この意見はどうだろうか? 行動の規範は恥なのか、節度と美観なのか。私には両方を感じられるが

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