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自分の性格を変えるためにはどうするのか

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自分の性格を変えるためにはどうするのか

自分の性格を変えたいという人がいます。
多くは、人の意見に逆らえない、イヤなのにいざ問われると「良いですね」みたいに同調する答えになる。
そういう気弱なタイプの人が多く、自分でも困っています。
何とかしたい、何とか性格を変えることはできないかと考えます。
そう思いながら数年、いや20年、30年も思い続けている人もいます。
わかっていてもでき難いものです。
しかし、手掛かりはありますし、多くは時間をかけて徐々に何とかなるものです。
そんな悠長なことではなく、意識的にできることはないのか。
ここでは待つのではなくどうするのかを話します。
それでも時間はかかるものです。
1つの例を紹介しましょう。
<奇跡(きせき)―友達になれそうな人とその人が好きだという音楽を聞かせてくれました。
あまりいい曲とは思わなかったのですが「どうお?」と感想を聞かれました。
一瞬迷いましたが「20点くらい」と答えてしまいました。
そうしたら「よかった。正直に言ってくれたから信頼できる」というのです。
上辺の調子を合わせるような付き合いを続けてきた私には奇跡のような嬉しい出来事でした。>
(『ひきこもり国語辞典』に少し変形して採用)
ここに性格を変える方法のヒントがあります。

この話は、いろんなことをいっぺんに達成しているので“奇跡”です。
それでも自分に定着している振る舞いや行動様式ではなく、まぐれあたりです。
そのあともズーッと自分の正直な意見が言えるようになって初めて、性格が変わったといえるのです。
気弱な人が性格を変えるには、一般的には2つの要素があります。
〔1〕話しやすい相手との出会い
1つは話しやすい相手との出会いです。
少々のことがあっても受けとめてくれ、過剰な反応をしない人、とくに否定的な言葉を返さない人との出会いです。
そういう出会い自体がまぐれ当たりといえるかもしれません。
初めは家族、特に母親に対して試み始める人が多いと思います。
しかし、そうできずに苦労するのです。
仮に家族でそういう試行をしても、家族以外の人にも広がらないままというのはよくあります。
ひきこもりの親の会・家族会では、そういうことを親の側が学習する場です。
継続して参加している親はどう受けとめるのかを学んでいきます。
実際には親がそういう場に参加していません。
また相談室に行く場合は親がどうにかするのではなく、相談した支援者が何とかするものと考えている場合もあります。
支援者も動くでしょうが、親と子の接点がない中では支援者が動いてもあまり期待がもてません。
ときには「強制的な方法」が取られて問題になります。
親への期待をなくすことが出発点になることが多いと思います。
親に期待をしないというのは、親を排除するのとは違います。
ただ当てにしていてはうまくいかないものです。
どういうときでも自分はどうしたい、どうするのかを考えていないとタイミングをとらえられません。

〔2〕目標は「できそうなこと」
2つめは、自分の状態を一歩ずつ細かく刻んで進むことです。
大きな目標を目の前に持ってくると何も始まらず、始まらないうちに終わります。
大きな目標は、夢として心の中に忘れずに置くのがいいでしょう。
外出の恐怖感が強い、電車・バスに乗れない時は、外部から来てもらうのがおすすめです。
ようやく公共の相談機関でも自宅訪問をするところが増えてきました。
そのいろいろな訪問を受けている当事者からも様子を聞いています。
相談先には、福祉関係、保健所、仕事探しなどいくつかあります。
電話だけのところもあります。
ときどき電話をし、その相談室でのある種の” 有名人”になるつもりで繰り返し電話をするのも悪くはないです。
あまり好結果の話は教えてもらいません。
相手任せに多くを短期間に達成しようとすると期待外れになります。
活用する姿勢が大事です。
来てもらうときにはそのつどの自分なりのテーマを持つことです。
たとえば今回は「はい、いいえ」以外の受け答えをしよう、訪問者に趣味を聞いてみる・自分の趣味を話してみる…などです。
訪問者が外出や仕事の話に終始する場合は、この訪問相談員はまだ慣れていない初心者と思えます。
この相談者にひきこもりとはどういう状態かを自分の生活・行動様式、思考方式を教えるのもテーマになります。
私は訪問を重ねる中でひきこもりとはどういうことかを学びました。
自分の状態を理解しようとする人、聞く姿勢の人には話しやすいはずです。
家族以外の人との会話の練習、自分の置かれている状態を言葉にしてみる練習を繰り返すことになります。
家族には話せないことでも話せる場合もあります。
自分から話すこと(私の場合は聞くこと)で多いのは、家族関係(子ども時代から最近のことまで)と日常の生活です。
私は睡眠や食事の状態をよくききます。健康状態がわかります。
ゲームやアニメの好きな人もいると思いますが、私はよくわからないのでついていけません。
相談する側にも特徴があります。いわゆる相性が関係するはずです。

その次に大事なのは、自分の趣味・関心・特技です。
よく見渡してください。
多くはすでにしていることですが、自分でそれに気づかないことがあります。
料理や食べ物が好きというのは、あまりにも日常的過ぎてあえて得意なものとは言えない、そう思っていませんか。
料理などやっていない人は多いので、普通にしていれば「出来ていること」です。
ひまつぶし、しょせん素人の趣味と考えていることも「していること」になります。
反対に趣味や描いているイラストなどを仕事にしようとか、売れる作品にしようとすると無理がきます。
そうなることもありますが、可能性は少ないです。
しかし、趣味や特技は人との関係をつくるうえでは有効です。
自分に話せる内容があります。
(一時的・偶発的な)趣味の話の中に入っていけます。
人との関係は、自分と相手の全面理解から始まるのではなく、共通する何かのきっかけから始まるものです。
趣味や関心事は、初めの手掛かりになります。
これらは人間関係つくりです。
抽象的な人間関係つくりはありません。
自分の興味・関心、趣味・特技は具体的なものだから人間関係つくりに役立ちます。
ひきこもりへの対応は医療として考えるのはこのあたりを無視しています。
基本的にひきこもりは病気ではありません。
ひきこもりを人間関係、社会経験の不備・不足とみれば、このことはわかります。
医療では対処方法を処方といいますが、このような人間関係や社会経験づくりを社会的な処方とみることができます。
そして自分にとってどういう社会的な処方が必要なのかは、自分で考えて進みます。
もちろんいろいろな人に相談してもいいわけです。
それを自分なりに考える場があります。それが居場所です。
カウンセラーや医療機関がセットしている居場所もあります。
当事者が運営しているところもあります。
特に当事者が開設・運営している居場所では、参加者の意見を参考に〔自分で〕次はどうするのかを決めることが条件になる場所です。
自分にできそうなことを、受け入れてくれそうな人と関わりながら、時間をかけて粘り強くつづける。
これが「性格を変える方法」です。

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