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Center:2000年3月ー進路先がフリースクール?

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進学先がフリースクール

*連載「進路指導のはざまで」の1『中学教育』2000年4月号。

将来、学校は週3日制にする提案が総理大臣に渡されたという。
そうなるころの中学校の進路指導は、私がやっていることと似ているかもしれない。
まず一例をあげよう。
中2から受け持ち不登校を続ける幸子が、「卒業したらフリースクールに行きたい」と言っているが、どういうことかと担任の先生から電話で相談が入った。
「高校をどうするつもりかわかりますか」と聞くと、幸子は高校は出ておきたい、母親は定時制や通信制でない方がいいと言っているという。
話し合いはできているのだ。
幸子は不安をもちながらも、テレビでみたようなフリースクールでならがんばれるかもしれないと思う。
母親は幸子の不安を感じて自宅から通学できる全日制を望んでいる。
先生はどちらも不安があり、しかもフリースクールと高校の関係がよくわからない。
事態を思い切り要約するとこうなるだろう。
「私ならこう言うはずです。参考になれば」と次の内容を話した。
幸子の希望を具体化する。
通信制や定時制の生徒を受け入れるフリースクールを探す。
地元にはないので親元を離れる。
この方向なら幸子は大丈夫と確信できるからではない。
幸子の前向きの姿勢を応援する方向はそうなるからだ。
親は安定性や確実性を求めるが、それが子どもの自発性を抑えることにつながる。
幸子は「大丈夫!」と強気には言っていないが、前向きの意志表示はしているのだ。
幸子にとっての第一の課題は高校卒業ではない。
不登校状態での自分さがしだろう。
それをフリースクールでならできそうだと感じている。
そのことを大切にしたい。
生徒は自分さがしがすすむなかで、友達関係、社会性を身につけ、自分にとっての高校教育の意味をつかみとる。
無自覚の高校進学よりは内容のある進路選択だし、結局それが生徒にとって高校卒業になる最短方法でもある。
幸子は高校途中でフリースクールをやめ、中退して自宅に戻るかもしれない。
必ずしも失敗ではない。
貴重な体験の積み重ねになる。
自宅から全日制高校へ進学しても、実は中退の可能性はある。
両者を比較すれば、幸子の意思が生かされている方は明確だろう。
親、教師、周囲の大人がよかれと思って進路を決め、子どもをそれに当てはめることはおすすめできない。
子どもの意思が実現する道を、親や教師は、後方から見守ることだ。
幸子の件の相談は、電話によるものでさらに多くの事情がからんでいるかもしれない。
基本姿勢を紹介する例になると思う。
これがなぜ学校3日制実施のころの進路指導と似ているのか? 
偏差値やそれに類似のデータで高校選びをすることが中心にならない。
自分さがしのための環境や場(それには高校も入る)探しが中心になる。
進学先と高校卒業資格が分離されたうえで組み合わされた形になる。
これらが似ているはずだ。
  

連載「進路指導のはざまで」
  (1)Center:2000年3月ー進路先がフリースクール?
  (2)Center:2000年4月ー3つの選択に隠された転校処分
  (3)Center:2000年5月ー通信制高校に進学した理由
  (4)Center:2000年6月ーなぜ入学した後すぐ転校を望むのか
  (5)Center:2000年7月ー高校進学後に再発した登校拒否
  (6)Center:2000年9月ー私は中学校を卒業してないの?
  (7)Center:2000年10月ー子どもの不登校が家制度を変える
  (8)Center:2000年11月ー専門家一任でなく背後で応援しよう
  (9)Center:2000年12月ー国勢調査で大検合格は高卒では?
  (10)Center:2001年1月ー“兄貴分”にも相談相手の役割
  (11)Center:2001年2月ー自分さがしの機会がなく退学

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