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Center:2012年10月ー不登校情報センターによる支援方法

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不登校情報センターによる支援方法

〔2012年10月8日〕
引きこもりを支援する団体・機関といってもいろいろなものがあります。
親の会があります。
当事者の会があります。
カウンセリングをする相談室があります。
医療機関があります。
それぞれ役割がありますが、この会を継続するうえで重視したいのは引きこもり経験者が仕事につくのを支援する点です。
今回案内したのは主に仕事につく関係団体でした。
仕事につく支援は2種類あるように思います。
その団体で就職なり仕事につく支援をしている団体と、あるところまで支援をしてその後の仕事は自分で探しなさいというところです。
実は両方とも必要な取り組みです。
そういうなかで、今回集まったのは自分のところに来て働かないかという団体です。

不登校情報センターも以前は居場所経験をした後は、自分で仕事先を探してくださいというスタンスで取り組んできました。
就職した人もいますがそうでない人が多くいました。
いったん仕事にはついたけれども辞めてしまう、辞めざるをえない人が多いのです。
2002年の秋、ちょうど10年前です。
情報センターに30歳前後の会というのがあり、それまで2年間お互いに話あう取り組みをしていました。
10年前にそのメンバーが来て「松田さん、不登校情報センターを私たちが働ける場にしてください」と申し入れてきました。
この申し込みをしてきた人たちは、先を見通していたと思います。
それ以上に自分をよく見ていたと思います。
そして自分の社会参加や仕事のつき方は就職の形ではないと予感していたのではないかと思います。
きょう参加された人の中にもその気持ちがわかる人が多いのではないでしょうか。
私はその時点ではまだよくわかっていませんでした。
申し込みをしてきた人たちに集まってもらい意見を聞きました。
その結果、内職やポスティングなどで小遣い程度の収入をめざそうということで「あゆみ仕事企画」という名のワークグループをつくりました。

しかし、「あゆみ仕事企画」にいる人もまた就職などの形で仕事に就いていきました。
それぞれが苦労と苦心をされました。
①3か月働いたあと数か月の休みをとってまた数か月働く、そのくり返しです。
②毎週2日か3日のフルタイム就業を続ける。
③1日2時間・3時間のパートタイムをつづける。
そしてそれらを超えると体調を崩し、けっきょく仕事を辞める。
そういう実例を多く見てきました。
引きこもり経験者、ことに20代の後半以上は一般企業へのフルタイム型の就職は社会参加の一般的な基準ではないと理解できるようになりました。

不登校情報センターを働ける場にするというのはそういう引きこもりの人の社会参加と収入を得られる場にすることです。
2004年に不登校情報センターのホームページづくりを始めました。
特徴は不登校情報センターのホームページではなく、不登校、引きこもりを受け入れ支援している全国の学校と支援団体。
支援機関の情報を集める情報提供の大きなホームページづくりです。
もう一つの決定的な特徴は、このホームページづくりを引きこもり経験者がすることです。
この2つが不登校情報センターの活動の重要な特徴です。
週1回から週4回ぐらい、毎日3時間から6時間ぐらいが作業時間です。
原則として45分作業と15分休憩のくり返しですが、よくも悪くもこれはあまり守られていません。
時間に関係なく作業をし続ける人がいるし、休憩時間以上に休みをとる人がいます。
私が心配する方は休憩時間に関係なく作業をする人です。
ただ必要なのはこのような休憩時間の多い作業基準があることだろうとおもいます。
問題は収入です。
ホームページづくりを収入になる取り組みにするためにいろんな試みをしてきました。
広告を載せています。
有料リンクというのも設定しています。
しかしこれらではなかなかうまく行かないのが実情です。
リーマンショックや昨年の大地震の後ではこれらの収入はむしろ減少しています。
2010年にホームページにWikiシステムを導入しました。
より多くの人がホームページ制作に参加できるようになりました。
技術的にはより楽なためです。
不登校情報センターは引きこもりの支援団体ですが、収入源からいいますと以前は情報提供業でした。
いまもそうですがだんだんとウェブサイト運営業に向かっています。
このあたりになるとネットになれない人にはわかりづらいので省略します。

2006年からは創作展を始めています。
ひきこもり経験者には創作活動をしている人が多く、それを生かそうとしたものです。
今日も少し作品を並べておきました。
来年5月には第6回創作展を予定しています。
昨年はまた新しい動きがありました。
個人で対人サービスを仕事とする人が数人いることがわかりました。
それは仕事起こしといえるものです。

このような経過をたどった不登校情報センターは、引きこもりから社会参加を支援する面から見ると2つの面があります。
1つは集団的な自立の基盤になる点です。
可能な人が大きなホームページを分担してつくります。
これが共通するワークスペースです。
あゆみ仕事企画は事実上このホームページ制作グループになっています。
ホームページ制作の周辺作業として文書入力、情報集めの事務作業があります。
それぞれに引きこもり経験のある人に参加を呼びかけています。
もし条件があればコミュニティカフェ的なものにする必要を感じているところです。
それはワークスペースを越えたフリースペースの要素が役立つからです。

もう一つの面は個人の就業活動を応援することです。
広報や発表機会や場をつくることです。
このホームページ制作でできているスペースを生かし、それとは別に個人が何かを始めています。
対人サービス業をめざす人がいます。
相談活動や訪問はそれに当たります。
メイクをしている人、整体をめざす人がいます。
居場所コーディネーターもこれに入ると思います。
個人ブログを立ち上げ手紙で相談を始めた人がいます。
これらが対人サービス活動です。
創作活動をする人がいます。こちらは社会参加や収入の面でさらに遠いところにいます。
ただ停止しないで徐々に進んで欲しいものです。
それら個人で何かを始めようとする人のうち、ホームページ制作とつながるものがよりはっきりとしています。
いくつかの例をあげてみます。
個人ブログをつくり運営する、これはすでに始まっています。
不登校情報センターのホームページのなかで特定のページを運営することも考えています。
パソコンにある程度関心がある、実際に使っている人はこれに参加をして欲しいと思います。
例えばイベント情報ページ、Q&Aページ、支援者プロフィール、適応指導教室、広告営業などです。
ホームページ制作は自宅でもできます。
外出困難な人は訪問し在宅ワークの形でこの分担作業を始めることも可能かもしれません。
不登校情報センターの社会参加支援の中心は集団的な自立と個人の活動拠点をつくることです。
そこで各人が自分にできることをし、不登校情報センターはその応援をすることになります。

不登校情報センターの取り組み、引きこもり経験のある人の支援方法、または受入れ方法の概略をお話ししました。
この後、パネルディスカッションの形で話を聞きます。
参加者のみなさんが聞きたいこと、確かめたいことなどを質問用紙に書いてこちらに渡してください。
それにもお答えいたしますし、最後には個別相談も予定しています
。質問や要望も聞かせてください。
そこでできる対策を考えますし、これからの活動の参考にします。

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