|
|
| 24行： |
24行： |
| | ページ名 [[]] （）<br> | | ページ名 [[]] （）<br> |
| | | | |
| − | 家事労働は人間の誕生時の生理的活動の続き
| |
| − |
| |
| − | 人間は誕生とともに（厳密には誕生以前から）、生存のために、食べるために、眠るために（棲み家）、身体を守るために、すなわち衣食住の確保をしてきました。しかしその動きは初めから労働ではありませんでした。呼吸や授乳や新陳代謝が労働ではないのと同じです。
| |
| − | これらの人間の動きが、労働になるには一定の条件が整ったときです。家事労働として今日伝わるものの未来の姿は、これらの労働以前の人間の動き、働きであったといってもいいのです。言いかえれば家事労働とは、人間が誕生以来（誕生以前から）身体に備わった動き、生理的な活動として生存を図るためにとってきた動きの後継的活動です。
| |
| − | この時期においては、生存のための生理的活動と、衣食住を確保するための活動は実際には分かれていませんし、そうする意味はなかったでしょう。その両者がともに家事労働といわれ、分離され始めたのは、分業が導入されてからのことです。分業はより効果的に生産的に事をすすめたので、広がったのです。それでも、家族内ケア労働の起源のうち、直接に子どもを産み出すのは女性です。性役割による分業は、この自然的与件によります。
| |
| − | その生理的活動は大筋においてははじめは男女の役割分担として発展し分化していきました。役割分担においては女性はこれまで続けてきた生理的活動分野を、男性は、●それ以外のまずは食料の確保などの採取・獲得の活動につきました。エンゲルスが属性的役割分担を分業のはじめとして描いたのはここです。
| |
| − | その後は、狩猟・牧畜・漁業・農産物生産の成長とともに、家族間での分業（家業の発生）、氏族（部族）間における交換、仲介者（商業）と共通の交換財と通貨の発生…がつづきます。この変化は、世界各地の地理的条件（気候、水利など）により特徴づけられます。それはそのままそこに住む人間（部族や人種）の特色の一部を構成します。
| |
| − | この生産物の多様化・変化のなかにいろいろな生産活動者が表われます。狩猟者、畜産者、農業者、林業者、漁業者など多くは直接生産に関わる第一次産業に属する人たちです。それぞれが成長するとともにその間に商業者が生まれ、統治に関わる行政者や他部族と力を対●する実力部隊である軍●が生まれ、精神的支柱となる宗教者が古い占い集団や葬儀者のなかから表われます。モルガンやエンゲルスによればこのころが人間の未開から文明に入ったころに対応します。この時期を通して、人間の生理的活動をベースとする家事労働は、労働としては意識されないまま、多くの変形を特色として続いていま
| |
| | 〔〕 | | 〔〕 |
| | | | |
