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こどもの夢サポートセンター

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ページ名[[こどもの夢サポートセンター]]、神奈川県横須賀市、(子どもの貧困のニュース、学習教室、市町村) <br>
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'''困窮家庭の子に学習支援 担い手不足 自治体ごとに差'''<br>
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'''◇安心の設計'''<br>
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経済的に困窮する家庭の子どもに勉強を教える自治体の取り組みが広がっている。<br>
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2015年に始まった生活困窮者自立支援制度の事業に位置付けられたことを機に広がり、今年度は500以上の自治体で実施されている。<br>
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親から子への「貧困の連鎖」を防ぐ効果が期待されているが、人手不足などを理由に実施しない自治体も多く、取り組みにはばらつきがある。<br>
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'''□勉強でき「うれしい」'''<br>
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火曜日の午後6時半、神奈川県横須賀市の公共施設の一室に市内の中学3年生16人が集まった。<br>
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「よく来たね」。子どもたちに、NPO法人「こどもの夢サポートセンター」の山本陽子さん(66)が声をかけた。<br>
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この日、就学援助を受ける家庭の子どもを対象にした市の無料学習会が開かれていた。<br>
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登録している16人は、元教員や大学生のボランティアから2時間かけて数学と英語を教わった。<br>
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参加する市内の女子生徒(15)の夢は幼稚園教諭。福祉科のある高校を目指しているという。<br>
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「少人数で質問しやすい。家では勉強する習慣がないから、ここで勉強できるのはうれしい」と話す。<br>
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□'''居場所としての役割'''<br>
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横須賀市が学習支援を始めたのは11年度から。当初は生活保護世帯の子どもが対象だったが、16年度から就学援助の受給世帯にも対象を広げた。<br>
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現在、市内の中学3年生55人を支援する。<br>
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生活保護世帯には委託したNPO法人のメンバーが週1回90分、宿題の面倒を見たり進路相談に応じたりする。<br>
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就学援助世帯向けには、週1回、市内2地区で学習会を開く。<br>
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生活環境が乱れていたり、精神的に不安定だったりする子どももいるため、山本さんらは、勉強を教える合間に生活の様子や悩みなどを聞くよう心がけている。<br>
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山本さんは「居場所としての役割も大きい」と話す。<br>
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事業を担当する同市生活福祉課の斎藤冨子さんは「子どもの意欲を引き出す効果が大きい。子どもが変わると、親の意識も変わる」と指摘する。<br>
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ある生活保護世帯では、母親がうつ病で家事ができない状態にあり、子どもは不登校だった。<br>
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だが、学習支援を受けた子どもが高校に入学し、良い成績を取るようになると、母親も毎朝起きて、子どもに弁当を作るようになった。<br>
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生活保護世帯の中学3年生を対象にした市の調査(14年度)では、学習支援を受けた子どもの全日制高校への合格率は9割。<br>
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受けなかった子どもの合格率は6割だった。<br>
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'''□実施自治体は増加'''<br>
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困窮世帯の子どもへの学習支援は、生活困窮者自立支援制度で自治体の任意事業に位置付けられている。<br>
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対象者や支援内容などは自治体に任されており、事業費の半分は国が補助している。<br>
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15年度に301自治体だった実施自治体は、17年度には504自治体に増加。<br>
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対象は小学生から高校生まで幅広いが、参加者の6割は中学生だ。<br>
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ただ、取り組みには差があるのが現状だ。<br>
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東京都や埼玉県などの都市部では、実施主体とされている自治体の9割以上で行われているが、岐阜県では1割強にとどまる。<br>
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県の担当者は「支援対象者が限られ、費用対効果を考えると事業化が難しい。公共交通機関が少なく、教室に集まってもらうのも大変だ」と話す。<br>
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京都府京丹後市は、生活保護世帯の12人を対象に、2人の支援スタッフが戸別訪問を行う。<br>
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車で片道1時間かけて訪問するケースもあるといい、担当者は「支援対象の拡大を望む声もあるが人手が足りない。学習指導だけでなく、家庭を訪問し、生活環境を整える難しい役割のため、なり手が不足している」と話す。<br>
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困窮者の学習支援に取り組み、全国の実施状況にも詳しいNPO法人「さいたまユースサポートネット」の青砥恭代表理事は、「特に過疎地では人材や交通機関の不足が課題だ。これまで支援に取り組んできた関係者が協力し、各地で活動する支援者を育成することが必要だ」と話している。<br>
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'''〈生活困窮者自立支援制度〉'''<br>
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生活困窮者自立支援法に基づき、生活保護を受けていない困窮者(失業者、多重債務者やひきこもりの人など)の相談を受け付け、就労支援、家賃補助などを行う。<br>
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市、東京23区、都道府県など福祉事務所を設置している902自治体が実施主体。学習支援は生活保護世帯も対象にできる。<br>
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〔◆平成29(2017)年10月22日 読売新聞 東京朝刊〕 <br>
  
 
'''生活困窮世帯高校受験生対象 横須賀市 学習支援2年目  教育格差 解消目指す'''<br>
 
'''生活困窮世帯高校受験生対象 横須賀市 学習支援2年目  教育格差 解消目指す'''<br>

2017年11月10日 (金) 14:18時点における版

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こどもの夢サポートセンター

所在地 神奈川県横須賀市
TEL
FAX

周辺ニュース

ページ名こどもの夢サポートセンター、神奈川県横須賀市、(子どもの貧困のニュース、学習教室、市町村)
困窮家庭の子に学習支援 担い手不足 自治体ごとに差
◇安心の設計
経済的に困窮する家庭の子どもに勉強を教える自治体の取り組みが広がっている。
2015年に始まった生活困窮者自立支援制度の事業に位置付けられたことを機に広がり、今年度は500以上の自治体で実施されている。
親から子への「貧困の連鎖」を防ぐ効果が期待されているが、人手不足などを理由に実施しない自治体も多く、取り組みにはばらつきがある。
□勉強でき「うれしい」
火曜日の午後6時半、神奈川県横須賀市の公共施設の一室に市内の中学3年生16人が集まった。
「よく来たね」。子どもたちに、NPO法人「こどもの夢サポートセンター」の山本陽子さん(66)が声をかけた。
この日、就学援助を受ける家庭の子どもを対象にした市の無料学習会が開かれていた。
登録している16人は、元教員や大学生のボランティアから2時間かけて数学と英語を教わった。
参加する市内の女子生徒(15)の夢は幼稚園教諭。福祉科のある高校を目指しているという。
「少人数で質問しやすい。家では勉強する習慣がないから、ここで勉強できるのはうれしい」と話す。
居場所としての役割
横須賀市が学習支援を始めたのは11年度から。当初は生活保護世帯の子どもが対象だったが、16年度から就学援助の受給世帯にも対象を広げた。
現在、市内の中学3年生55人を支援する。
生活保護世帯には委託したNPO法人のメンバーが週1回90分、宿題の面倒を見たり進路相談に応じたりする。
就学援助世帯向けには、週1回、市内2地区で学習会を開く。
生活環境が乱れていたり、精神的に不安定だったりする子どももいるため、山本さんらは、勉強を教える合間に生活の様子や悩みなどを聞くよう心がけている。
山本さんは「居場所としての役割も大きい」と話す。
事業を担当する同市生活福祉課の斎藤冨子さんは「子どもの意欲を引き出す効果が大きい。子どもが変わると、親の意識も変わる」と指摘する。
ある生活保護世帯では、母親がうつ病で家事ができない状態にあり、子どもは不登校だった。
だが、学習支援を受けた子どもが高校に入学し、良い成績を取るようになると、母親も毎朝起きて、子どもに弁当を作るようになった。
生活保護世帯の中学3年生を対象にした市の調査(14年度)では、学習支援を受けた子どもの全日制高校への合格率は9割。
受けなかった子どもの合格率は6割だった。
□実施自治体は増加
困窮世帯の子どもへの学習支援は、生活困窮者自立支援制度で自治体の任意事業に位置付けられている。
対象者や支援内容などは自治体に任されており、事業費の半分は国が補助している。
15年度に301自治体だった実施自治体は、17年度には504自治体に増加。
対象は小学生から高校生まで幅広いが、参加者の6割は中学生だ。
ただ、取り組みには差があるのが現状だ。
東京都や埼玉県などの都市部では、実施主体とされている自治体の9割以上で行われているが、岐阜県では1割強にとどまる。
県の担当者は「支援対象者が限られ、費用対効果を考えると事業化が難しい。公共交通機関が少なく、教室に集まってもらうのも大変だ」と話す。
京都府京丹後市は、生活保護世帯の12人を対象に、2人の支援スタッフが戸別訪問を行う。
車で片道1時間かけて訪問するケースもあるといい、担当者は「支援対象の拡大を望む声もあるが人手が足りない。学習指導だけでなく、家庭を訪問し、生活環境を整える難しい役割のため、なり手が不足している」と話す。
困窮者の学習支援に取り組み、全国の実施状況にも詳しいNPO法人「さいたまユースサポートネット」の青砥恭代表理事は、「特に過疎地では人材や交通機関の不足が課題だ。これまで支援に取り組んできた関係者が協力し、各地で活動する支援者を育成することが必要だ」と話している。
〈生活困窮者自立支援制度〉
生活困窮者自立支援法に基づき、生活保護を受けていない困窮者(失業者、多重債務者やひきこもりの人など)の相談を受け付け、就労支援、家賃補助などを行う。
市、東京23区、都道府県など福祉事務所を設置している902自治体が実施主体。学習支援は生活保護世帯も対象にできる。
〔◆平成29(2017)年10月22日 読売新聞 東京朝刊〕

生活困窮世帯高校受験生対象 横須賀市 学習支援2年目 教育格差 解消目指す
子どもの貧困の連鎖を防ごうと、生活困窮世帯の高校受験生を対象にした横須賀市の学習支援の取り組みが2年目を迎えた。
昨年度は受講生全員が高校進学を決めるなど成果を上げ、本年度には市内2カ所目の学習拠点を開所。教育格差の解消を目指している。
学習支援は、昨年5月から浦賀地区の就学援助費受給世帯の中学3年生を対象に開始。
市が委託した退職した中学校教諭らでつくるNPO法人「こどもの夢サポートセンター」が週1~2回、数学と英語を中心に少人数制で指導してきた。
同法人によると、昨年度に最後まで受講した14人のうち、11人が全日制高校、3人が定時制高校に合格。
2月に行われた閉講式では、生徒から「基礎の問題もあまり解けなかったのに応用問題が解けるようになり、本当に感謝している」などの感想が寄せられた。
指導した元教諭らも「子どもたちは半年たつと成績が1段階上がっていた。
初めはアルファベットの小文字が書けないなど、高校進学が難しそうな子も入試までに準備することができた」と振り返る。
市が2014年に行った生活保護受給世帯の子どもの追跡調査では、全日制高校に進学した生徒は、数年後に生活保護から離脱する割合が高く、全日制高校合格は「貧困の連鎖の防止に効果がある」としている。
ことし5月からは、中央地区でも学習支援を開始。
中学3年生の女子生徒(14)は「みんなが塾に行っているから、学校の授業もその前提で進む。ここでは詳しく教えてくれるので、前よりすごく分かるようになった」と笑顔を見せる。
同法人の田渕勝廣理事長(75)は「子どもの貧困を考えたとき、高校入学後のフォローはできないが、入学させるという使命は果たせた。今後も市内で学習支援を広めていきたい」と話している。
〔◆平成29(2017)年7月20日 神奈川新聞 本紙〕

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