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カテゴリ:児童養護施設

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2016年12月6日 (火) 12:25時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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児童養護施設

児童虐待:心の傷、どう対応 苦悩する養護施設職員
2015年度の全国の児童相談所の虐待対応件数が10万件を超えた。
保護されて施設や里親の元で生活する子どもの多くは、親からの激しい虐待を経験している。
そうした子どもたちの育ちの場として「施設から家庭」への転換が求められている中、今も2万8000人が全国602カ所の児童養護施設で暮らす。
だが、何らかの障害があるなど対応がより難しい入所児も増えており、離職する施設職員も少なくない。
「お前、成長したな」
8月初旬、東日本の児童養護施設が夏休みのキャンプで訪れた浜辺。
年下の子にテントの組み立て方を教えていた高校生の少年は、施設長に声をかけられ、照れ笑いした。
この少年は小学生の時、精神疾患がある母親の養育放棄で保護された。
初めに入所した福祉施設で暴れて数カ月で出され、移った別の施設で発達障害の診断を受け、治療薬を4種類以上服用した。
そこも出て10代前半で今の児童養護施設に来た時はろれつが回らず、手先が震えていた。
職員に暴言を吐き、学校では備品に火を付けた。
屋上から飛び降りようとする少年を施設長が抱き止め、「人も自分も傷つけるな」とたしなめた。
児童養護施設で暮らす子どものうち、被虐待児は13年に59・5%を占めた。
何らかの障害を抱える子は過去最多の28・5%に達した。
心の傷や障害の影響から感情を制御できなくなる場合もある。
この少年が生活する施設でも、半数近い子に発達障害や知的障害などがある。
「対応しきれず『限界』と辞める職員も少なくない」と施設長は明かす。
一方の児童相談所も多忙だ。保護した子を施設へ委託する際、居住自治体からの転出届などを施設に届ける。
施設が転学手続きなどをするのに必要で、ない場合は施設が児相に連絡すれば以前はすぐ送ってくれた。
だが最近は1週間以上かかって学校に行くのが数日遅れることもある。
心理的虐待の増加で虐待対応が増えた、と施設長はみる。
施設長は言う。「施設に託した後の子も児相の仕事として見届けてほしい。怒りや不安を表現しづらい子を息長く支える必要がある」
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□解説
◇児相頼み、転換の時
2015年度の児童相談所の虐待対応件数が10万件を突破した背景には、児童虐待が特異なことではなく、身近な問題という認識が社会に広がり、通報や相談が増えたことがある。
一方、対応する児相職員の負担は重くなっており、虐待を受けた子どもや保護者への支援を「児相頼み」から転換する時期に来ている。
04年の法改正で、児相だけではなく市区町村も虐待相談を受け付けるようになった。
身近な相談は市区町村を窓口にすることで支援を手厚くする狙いだったが、今も通報や相談が児相に集中する状況は変わっていない。
このため、抜本的な見直しを進める改正児童福祉法が今春、成立。
児相は専門性の高い対応に専念する一方、市区町村が支援拠点や専門職を置くなどして一般的な支援を担い、児相と役割分担を進めることになった。
虐待の芽を早期に摘み取り、深刻化を防ぐため、改正法が目指す支援体制の一層の充実が欠かせない。
〔◆平成28(2016)年8月4日 毎日新聞 東京夕刊〕

児童虐待、対策を強化 養護施設「22歳まで」 児相「介入」に重点
□厚労省専門委報告
児童虐待や社会的養護に関する厚生労働省の専門委員会は10日、児童福祉法の対象年齢を現行の「18歳未満」にとどめる一方、支援は「少なくとも22歳まで必要」とする報告書をまとめた。
原則18歳で退所する必要がある児童養護施設の入所者が、22歳まで入居を継続できるようにする内容。
児童相談所(児相)の設置自治体も拡充させ、児相の業務を一時保護など強制措置の伴う「介入」に重点化させる方向性を示した。
◇児童虐待の影響で自立が難しい子供を少しでも長く保護するほか、虐待に対応する拠点を増やし、重大事案を防ぐ体制を作る。
厚労省は今国会に児福法改正案を提出し、平成29年度の施行を目指す。
現在の児福法は「児童」の定義を17歳までと規定しているが、民法の規定で、未成年者は住居の契約ができないなどの問題が指摘されていた。
一方、民法の成人年齢を「18歳」とする法改正の動きを踏まえ、報告書では児童の定義を変えず、18歳以降も支援を継続できるようにした。
また、子供を一時保護する機能は児相が、親子への支援は自治体が担当するなど、役割を分担することが望ましいと指摘。
周辺住民からの通報への対応に追われる現在の児相の負担を軽減し、子育て家庭からの相談や継続的な見守りなどを市町村が担うこととした。
さらに都道府県と政令指定都市にのみ設置が義務付けられている児相を、東京23区でも設置できるよう認め、設置が進んでいない人口20万人以上の中核市にも促す。

□「自立準備に余裕」「一定の前進」 
「進学を含めた選択肢も増え、自立に向けた準備期間に余裕ができる。
入所者が抱える重圧も減る」
都内の児童養護施設に勤務する児童指導員の男性(23)は報告書を「一定の前進」ととらえる。
男性は幼少期に両親が離婚。母は兄と妹ばかりをかわいがり、男性だけ別の部屋で寝かされるなど育児放棄を受けた。
小学6年生で児童養護施設に入所。
「『ここがあなたの家だよ』といわれ、初めて人に認められた気がした」。
同じ境遇の子供を救おうと、施設職員になることを決意した。
18歳で退所後、施設出身者の学費が一部免除される山口県の大学に進学。
授業後はアルバイトを掛け持ちし、明け方まで働きながら学費を支払った。
「施設には退所年齢を間近に控え、就職や進学が決まらず、金銭管理ができないままの入所者もいる。
そうした入所者にとって保護年齢引き上げは必要だ」と訴える。
居場所を失った子供を受け入れる社会福祉法人「カリヨン子どもセンター」(東京)の石井花梨事務局長(33)は「ケアが必要な若者を、一般家庭の若者と同じスタートラインに立ってもらうための環境作りが急務だ」と話した。

【用語解説】児童養護施設
児童福祉法に基づき養護が必要な児童を受け入れる施設。
全国に601カ所あり、入所児童は約2万8千人に上る。
厚生労働省の調査では、両親による虐待を原因とするものが最も多く、4割近くを占めている。
原則として18歳になると退所する必要がある。

【用語解説】児童相談所
児童福祉法に基づき、18歳未満の児童の権利保護のため、虐待や不登校などの対応や相談のほか、児童と家庭の支援を行う。
虐待通告を受けると、原則48時間以内に安全を確認する。
児童を保護者から引き離す一時保護を行うほか、児童養護施設への入所、里親への委託を決める。
各都道府県と政令市などが208カ所設置している。
〔◆平成28(2016)年3月11日 産経新聞 大阪朝刊〕 

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http://www.canayell.jp/contest/
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・卒業までの奨学金 毎月3万円
〔2016年3月16日・貧困ネット、ファイナンシャル・プランナーの新美昌也です。〕 

養護施設 障害持つ子3割 虐待…言葉、学ぶ力に遅れ
専門家派遣 訓練法指導へ
児童虐待の急増に伴い、児童養護施設で暮らす子供の約3割を、知的障害や発達障害などを持つ障害児が占め、15年間で約3倍に増えている。
障害児支援の仕組みが追いついていないことから、厚生労働省は、発達支援に詳しい保育士らを児童養護施設に派遣する方針を固めた。
開会中の通常国会に児童福祉法の改正案を提出し、2018年度から新制度をスタートさせたい考えだ。
「なんれ、やめれよ」(なんで、やめてよ)
昨年11月末、東京都内の児童養護施設。
施設前の広場で遊んでいた男児(6)は、一緒に暮らす友達と三輪車の取り合いになった際に、相手を手で押しのけた。
発語がはっきりしない男児は言葉でのコミュニケーションが苦手で、発達障害の疑いがある。
男児は幼い頃から、小学生の姉が母親から殴られるのを見て育ち、心理的な虐待を受けてきた。
姉とともに保護され、昨年夏から同施設で暮らし始めたが、同年代の子より成長が遅れている。
ただ、同施設では障害児専門の支援ができる人手が足りないため、ほかの子と同じように幼稚園に通わせている。
この施設では、男児のように、対人関係を築くのが不得意だったり、読み書きや計算が苦手だったりする子が年々増え、現在は入所する約50人の半数に障害の疑いがある。
本来は、発語能力や集中力を高める訓練のほか、筋力の強化などを丁寧に行って成長を促す必要がある。
施設の担当者は「施設単独で対応できる人材を確保するのは難しい」と実情を語る。
厚労省によると、2013年時点で児童養護施設に入所している子供約3万人のうち、障害の疑いがある子供は8558人(28・5%)に上り、1998年と比べて人数、割合とも約3倍になった。
知的障害が3685人(12・3%)と最も多く、対人関係などが苦手な「広汎性発達障害」1576人(5・3%)、衝動的な行動を起こしがちな「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」1384人(4・6%)と続く。
障害者白書によると、18歳未満の知的障害児は全国に約16万人で1%程度に過ぎず、児童養護施設における障害児の割合の高さは際立っている。
児童虐待が背景にあるとみられ、同省の調査では、施設への入所理由が虐待だった子供は、98年の5192人(19・2%)から、2013年には1万1377人(37・9%)へと倍増。
子供は長期間、暴行や暴言を受けたり、ネグレクト(養育放棄)されたりすると、発達障害のような症状が出るとされる。
全国には障害児の治療や訓練を行う入所施設が約500か所あるが、入所できるのは、ほとんどが障害の重い子で、中軽度の子供は児童養護施設に入るケースが多い。
このため、厚労省は、発達支援に詳しい保育士や作業療法士らを児童養護施設に派遣し、子供の訓練や、児童養護施設のスタッフに訓練法の指導をしてもらうことにした。
虐待を受けた子供の治療をしている杉山登志郎・浜松医科大特任教授は、「障害のある子供の成長には、丁寧な対応が欠かせない。児童養護施設への専門家の派遣は有効な支援策になる」と話す。
〔◆平成28(2016)年1月31日 読売新聞 東京朝刊〕

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