カテゴリ:札幌市(北海道)
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2017年1月23日 (月) 13:19時点における版
札幌市
周辺ニュース
札幌市児童相談所
市、児童相談体制強化へ 虐待増、問題複雑化で 児相に常勤医…2カ所目開設も検討 新年度中に計画策定
児童虐待の通報・認定件数の増加や、児童相談内容の複雑化に対応するため、札幌市は2016年度、相談体制の強化に向けた検討を始める。
市児童相談所(児相)への常勤医配置や、2カ所目の児相開設の可能性なども含め、有識者会議で議論を重ね、16年度中に計画を策定する。
児童虐待をめぐっては、札幌市児相の14年度の認定件数は前年度比2・9倍の1159件で過去最多。
警察や市民などからの虐待に関する通報件数も過去最多の1256件だった。
子どもの前で配偶者に暴力を振るうなどの「面前ドメスティックバイオレンス(DV)」を新たに虐待件数に加えたことなどが大幅増の要因とみられる。
昨年9月には、手稲区で4歳の男児の腹を殴って死なせたとして、父親が傷害致死罪で逮捕、起訴される事件も起きた。
児相の業務は18歳未満が対象。虐待以外にも非行、不登校などの問題を抱えた子どもや家庭の相談に応じていて、市児相の相談受理件数は毎年5千件以上となっている。
こうした状況を受け、市は児童相談体制の強化を目指すことにした。
市内の児相は現在、中央区の児童福祉総合センター内にある1カ所のみ。
同じ政令指定都市で、児童虐待の通報件数が同規模の京都市(14年度1372件)が2カ所の児相で対応しているのに対し、拠点の少なさが課題の一つとなっている。
また、児相は13年度から非常勤医体制となり、日常的に医師に意見を求めることができない上、緊急時の対応にも不安を残す。
有識者らでつくる市の子ども・子育て会議の児童福祉部会は5月から、児相のあり方や体制強化の方向性について審議を始め、16年度中の計画策定を目指す。
市児相は「未来を担う子どもたちの権利擁護のため、取り組みを強化していきたい」と話している。
〔◆平成28(2016)年1月28日 北海道新聞 朝刊地方〕
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