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フードバンクかわさき

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2016年8月14日 (日) 08:45時点における版

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周辺ニュース

貧困の「実相」 フードバンクかわさきからの報告(下) 生活保護 なお「根性論」働けないのに…届かぬ痛み
神奈川県内のある自治体の生活保護担当の窓口に、元テニスプレーヤーの松岡修造さんの日めくりカレンダーが掲げられていた。
熱血指導で知られる松岡さんが、小躍りしている写真に「崖っぷち、だーい好き」の文字が重ねられている。
「『崖っぷち』ほど、自分を成長させてくれるものはないんだ」との言葉も。
貧困世帯に食料を配る活動を続けるフードバンクかわさき代表の高橋実生(みお)さん(44)が利用者の生活保護申請に付き添い、見つけた。
それを窓口に張る行政の姿勢に高橋さんはあきれた。
「根性ではい上がれるなら、貧困問題なんてなくなっている。すがる思いで来た人の気持ちを考慮しているのか」
「最後のセーフティーネット(安全網)」といわれる生活保護だが財政難を背景に出し渋る自治体もあり、受給するのに身も心も引き裂かれる現実がある。
フードバンクかわさきを利用する田中里子さん(31)=仮名=も苦闘を続けた。幼い子ども三人を抱え、解体業の夫の手取り約二十万円で暮らしていた。
元々余裕はなかったが、昨秋、子宮頸(けい)がんになる可能性がある前がん状態と診断され、生活が立ちゆかなくなった。
検査代や入院費、今春一緒に幼稚園に入れた長男と次男の保育費…。
三男のオムツを買うお金が尽きた絶望感で申請に踏み切った。
いったんは申請が認められたが、新年度になり生活保護の担当者が代わると、職員から「なぜ働けないのか」と責められるようになった。
「働かないんじゃなくて働けない。見た目で判断しないで。なまけているわけじゃない」。
検査で傷ついた子宮から出血が止まらない中、窓口で訴えたが、声は届かない。
記者は田中さんの生活保護を継続するよう役所に交渉に行く高橋さんに同行した。
高橋さんの手には、生活保護に関する問答集や判例集などの資料がどっさり。
「手ごわい相手」とみたのか、行政の態度は百八十度変わり、継続が認められた。
帰り際、田中さんはほっとした表情に変わり、口数も増えた。
高橋さんは「やっぱり納得いかないと、人は暗くなる」と話し、一般家庭と生活保護受給者の自殺率の差を口にした。
十万人当たりの自殺者を示す自殺率は、二〇一三年の全国平均で二一・四人だが、生活保護受給者では五七・六人。二・七倍に跳ね上がる。
フードバンクかわさきの利用者には、生活保護受給者も多いが、近所のバッシングを極度に恐れて、申請しない人もいる。
持ち家などを理由に受けられない人もいる。
受給者数には含まれない貧困もこの社会には広がっている。
「私たちへのSOSは、崖っぷちを通り越したギリギリの状態ということ。いつ死んだっておかしくない」。
高橋さんの口調が強まった。
〔2016年6月29日・貧困ネット、◆平成28(2016)年6月19日 東京新聞 朝刊〕 
 

周辺ニュース

貧困の「実相」 フードバンクかわさきからの報告(上) サインなき飢餓 「衣・住」の前に「食」削る
食べるものにも困る極度の貧困が、静かに広がっている。病気や失業など誰にでも起こり得るつまずきが、深い落とし穴へとつながることもある。
記者は今春から、貧困家庭に無償で食糧を配るフードバンクかわさき(川崎市多摩区)で、同行取材を続けている。
参院選を控えたこの国の貧困の「実相」を、川崎から報告する。
晴天だった五月五日のこどもの日。助手席に乗り込み、「いい天気ですね」と運転席の柴田修一さん(68)に話しかけると、「いたたまれないよ」と思わぬ答えが返ってきた。
柴田さんは川崎市内で建設会社を営む親方。昨年一月から、配達ボランティアをしている。
多くの自治体の生活保護費の受給日は「月初めの平日」。
六日に受給する家庭も多く、その前日は「一番ひもじい日」になる。
そこに降り注ぐ太陽は子持ちの家族を惨めな気持ちに追い込むという。
「今日はいつも以上の笑顔で頼みます」と念を押され、ワンボックスカーが走りだした。
記者は四月から柴田さんの車に乗って、いろんな人に食糧を手渡した。
やせ細った初老の男性の部屋からは腐った魚のようなにおいがした。
息子と連絡が途絶え、ガスも電気も止められている。カセットこんろやおかゆなどを手渡した。
一方で、小さな子ども三人と夫と暮らす二十代の女性は、幸せを絵に描いたような薄いピンク色のアパートで暮らす。
夫が病気で失職し、フードバンクに頼った。ハートのピアスがおしゃれな四十代の女性、ニット帽をかぶった三十代男性…。
食べ物を渡す場では、笑い声も飛び交う。「最近の貧困にはにおいがないんです」。
あるケースワーカーは明かす。貧困に陥った人が最初に削るのは、衣食住のうち衣類。その後住環境に気を配れなくなった時に発するにおいが「貧困のサイン」となる。
だが最近は周囲の目を気にしてか「衣・住」は最後まで保ち、いきなり食を削る人も多いという。
安否確認のスタッフが二十四時間常駐する、JR川崎駅近くの高齢者向けマンションから食べ物を受け取りに現れたのは、気品のある女性(82)だった。
定年まで東京都庁に勤め、大酒飲みの夫と別れた後は女手一つで娘(39)を育てた。
月額二十二万円の年金から十三万円の家賃を出すのは負担が大きいが、「お母さんがここに住んでくれたら安心」と娘に勧められた。
今年に入り、その娘が心の病で休職した。
離婚してほかに身寄りのない娘の生活費を肩代わりするため、家賃とは別にかかる食費四万五千円は支払えない状態に。
「毎日毎日おなかがすいて、敗戦時と同じ状況」。
引っ越しも考えたが、貯蓄もない。身の上話を聞いて思わず小さな手を握りしめた。女性の目からぽとぽと涙がこぼれた。
配達を終えるのはいつも午後十時すぎ。柴田さんが信号待ちの車内でつぶやいた。
「このマンション群のどこかに、食べ物に困って、命の瀬戸際の人がいるかもしれない。でもそれはSOSがないと分からない」
(メモ)フードバンクかわさき
2013年1月設立。企業や個人から寄付を受けた米やパンなどの食糧を、要望があった約200世帯、400人に週3回無償で届けている。
DV(家庭内暴力)や虐待の当事者支援をする非営利型一般社団法人ファースト・ステップが前身。
問い合わせは、070(6643)1953。
〔2016年6月28日・貧困ネット、平成28(2016)年6月18日 東京新聞 朝刊〕
 

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