カスタム検索(不登校情報センターの全サイト内から検索)

 
Clip to Evernote  Twitterボタン  AtomFeed  このエントリーをはてなブックマークに追加  


高校中退

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
9行: 9行:
 
[[NPO法人 不登校情報センター・相談室]] (東京都江戸川区)<br>
 
[[NPO法人 不登校情報センター・相談室]] (東京都江戸川区)<br>
 
[[NPO法人 リベラヒューマンサポート]] (静岡県三島市)<br>
 
[[NPO法人 リベラヒューマンサポート]] (静岡県三島市)<br>
 +
 +
 +
 +
===[[:カテゴリ:周辺ニュース|周辺ニュース]]===
 +
ページ名 [[高校中退]]  (教育のニュース、) <br>
 +
坂(ばん)健介 18歳、退学して見つけた夢
 +
'''「一体、俺は何をしているんだろう」18歳、退学して見つけた夢'''<br>
 +
長崎県の高校を退学した坂(ばん)健介さん(18)が1日、京都の私立大の入学式に臨む。進学校の画一的教育スタイルに適応できず“離脱”し、自分の歩き方を見つけた。<br>
 +
「将来の選択肢を自由に考え、選ぶことができる学校をつくりたい」。大きな目標を見据える。新年度、多くの人が新たな一歩を踏み出す。<br>
 +
「次々とやっても、頭に残らない…」。全日制公立高に入った途端、授業のスピード、宿題の量に圧倒された。<br>
 +
小テストで不正解だと居残りで勉強。解き方が分からなければ、「努力が足りない」「やる気がないなら辞めろ」と責められた。<br>
 +
焦るほどに強まる劣等感。定期テストの順位は当初から最下位付近にとどまった。<br>
 +
夏休みの勉強合宿は嫌でしようがなかった。<br>
 +
窓に新聞紙を貼った部屋で早朝から深夜まで「自習」をさせられる。<br>
 +
教員の目を盗み、机に突っ伏して寝るのが精いっぱいの抵抗だ。<br>
 +
ただ高得点を取るために時間と労力を費やし、休むことも許されない。<br>
 +
高2の秋、授業中にふと思った。「一体、俺は何をしているんだろう」<br>
 +
通っていた塾の経営者の佐々木大(だい)さん(57)は、心に浮かんだ言葉を紙に書き出すよう助言した。<br>
 +
「勉強はどこでもできる」「後悔しないか」…。<br>
 +
どこでつまずき、何に悩んでいたのか見えてきた。<br>
 +
決意を告げた時、教員は「宿題をやらなくても許してあげるから」と言った。<br>
 +
転校先に決めていた通信制高には否定的だった。怒りが込み上げ、紙に記した。<br>
 +
「先生を信用できない」。1週間で結論を出した。<br>
 +
自分でスケジュールを決め、興味のあることをした。<br>
 +
不登校の児童や生徒、障害がある10代などさまざまな背景の人が集う市民団体主催のキャンプに参加。<br>
 +
昨年夏には豪雨被害に遭った大分県日田市で1週間、住居の後片付けを手伝った。<br>
 +
被災した旅館に泊めてもらった。温かさに触れた。<br>
 +
「学校で習ったことは、ここでは何も通用しない」。<br>
 +
テストの順位を気にすることがちっぽけに思えた。<br>
 +
志望大の受験では解けない問題も多かった。<br>
 +
合格はしたが「ぎりぎりだったはず。甘さを痛感した」。<br>
 +
結果は退学した高校にも出向いて報告。<br>
 +
「辞める時は『見返してやる』と思ったけど、ばかばかしくなった」。<br>
 +
振り返ると、自分がお世話になった、と思える。少し、成長したのかもしれない。<br>
 +
小学校の教員免許と日本語学校の教員資格を取得して、海外の学校にも行きたい。<br>
 +
一方的な評価ではなく、認めることでいい点を伸ばす。<br>
 +
できないことを責めずに得意なことを見つめる-。いつか、そんな学校をつくりたい。<br> 
 +
〔2021年4/1(木) 西日本新聞(四宮淳平)〕 <br>
  
 
'''(子どもと貧困)困窮に疲れ、高校中退 バイト・家事・弟妹の世話…すり減る意欲'''<br>
 
'''(子どもと貧困)困窮に疲れ、高校中退 バイト・家事・弟妹の世話…すり減る意欲'''<br>

2021年4月9日 (金) 14:09時点における版

高校中退

〔相談室〕
NPO法人 不登校情報センター・相談室 (東京都江戸川区)
NPO法人 リベラヒューマンサポート (静岡県三島市)


周辺ニュース

ページ名 高校中退  (教育のニュース、) 
坂(ばん)健介 18歳、退学して見つけた夢 「一体、俺は何をしているんだろう」18歳、退学して見つけた夢
長崎県の高校を退学した坂(ばん)健介さん(18)が1日、京都の私立大の入学式に臨む。進学校の画一的教育スタイルに適応できず“離脱”し、自分の歩き方を見つけた。
「将来の選択肢を自由に考え、選ぶことができる学校をつくりたい」。大きな目標を見据える。新年度、多くの人が新たな一歩を踏み出す。
「次々とやっても、頭に残らない…」。全日制公立高に入った途端、授業のスピード、宿題の量に圧倒された。
小テストで不正解だと居残りで勉強。解き方が分からなければ、「努力が足りない」「やる気がないなら辞めろ」と責められた。
焦るほどに強まる劣等感。定期テストの順位は当初から最下位付近にとどまった。
夏休みの勉強合宿は嫌でしようがなかった。
窓に新聞紙を貼った部屋で早朝から深夜まで「自習」をさせられる。
教員の目を盗み、机に突っ伏して寝るのが精いっぱいの抵抗だ。
ただ高得点を取るために時間と労力を費やし、休むことも許されない。
高2の秋、授業中にふと思った。「一体、俺は何をしているんだろう」
通っていた塾の経営者の佐々木大(だい)さん(57)は、心に浮かんだ言葉を紙に書き出すよう助言した。
「勉強はどこでもできる」「後悔しないか」…。
どこでつまずき、何に悩んでいたのか見えてきた。
決意を告げた時、教員は「宿題をやらなくても許してあげるから」と言った。
転校先に決めていた通信制高には否定的だった。怒りが込み上げ、紙に記した。
「先生を信用できない」。1週間で結論を出した。
自分でスケジュールを決め、興味のあることをした。
不登校の児童や生徒、障害がある10代などさまざまな背景の人が集う市民団体主催のキャンプに参加。
昨年夏には豪雨被害に遭った大分県日田市で1週間、住居の後片付けを手伝った。
被災した旅館に泊めてもらった。温かさに触れた。
「学校で習ったことは、ここでは何も通用しない」。
テストの順位を気にすることがちっぽけに思えた。
志望大の受験では解けない問題も多かった。
合格はしたが「ぎりぎりだったはず。甘さを痛感した」。
結果は退学した高校にも出向いて報告。
「辞める時は『見返してやる』と思ったけど、ばかばかしくなった」。
振り返ると、自分がお世話になった、と思える。少し、成長したのかもしれない。
小学校の教員免許と日本語学校の教員資格を取得して、海外の学校にも行きたい。
一方的な評価ではなく、認めることでいい点を伸ばす。
できないことを責めずに得意なことを見つめる-。いつか、そんな学校をつくりたい。
  〔2021年4/1(木) 西日本新聞(四宮淳平)〕 

(子どもと貧困)困窮に疲れ、高校中退 バイト・家事・弟妹の世話…すり減る意欲
生活保護世帯の子どもが平均より高い割合で高校を中退している。中退率は全世帯平均の3倍に上る。
背景に貧困の影響を指摘する声があり、中退後の学び直しや中退を防ぐための新たな支援が始まっている。
10月中旬。中退や不登校を経験した若者らが通うさいたま市の自立支援施設で、少年(17)が数学の問題を解いていた。
中学で習ったはずだが記憶はおぼろ。高校卒業程度認定試験(旧大検)をめざすが、「道は険しいですね」とつぶやいた。
中学の時、父親の借金で自宅が差し押さえられ、両親が離婚。子どもを引き取った母親は重いうつ病で働けず、生活保護を受けた。
少年は弟と妹の世話や家事を任された。国語や美術、社会の成績で「5」を取っても見せる相手はおらず、誕生日もいつもと変わらない一日。
「何もかもどうでもよくなった」。絵画を学ぶ夢は心にしまい、うつ症状に苦しみ不登校になった。
卒業後は親元を離れ、自立援助ホームで生活。定時制高校に入学したが3カ月で中退した。
精神障害で生活が制限を受ける状態だと診断された。
昨春から支援施設に通い、職員や医師らから受験を勧められた。
いろんな人と関わるうち、「自分も同じように支援できる立場になりたい。それには学歴が必要」と考えるようになった。
ただ自活できるほど貯金はなく、「まず生活を安定させないと」ともがく。
文部科学省と厚生労働省の調べでは、2014年度の高校中退者数は5万3391人で、中退率は1・5%。
生活保護世帯の中退者数は2323人で、中退率4・5%だった。
文科省が27日に発表した昨年度の高校中退者調査(速報値)によると、中退理由のトップは「もともと高校生活に熱意がない」で13・1%。
「経済的理由」は2・7%だった。
貧困は主因でないようにも見えるが、花園大の吉永純(あつし)教授(公的扶助論)は
「熱意の低下は貧困と密接。貧困世帯で親が時間と精神的な余裕を持てない場合、子どもは物心両面で我慢する機会が増え、意欲や自己肯定感が低くなりがちだ」と指摘。
生徒の2割強が生活保護世帯という関西の高校の女性教諭は「バイトや家事、きょうだいの世話で時間を取られ、勉強する気力を持てなくなり、中退する生徒は少なくない」と話す。
□学び継続、支援探る
国は「子どもの貧困対策大綱」などで中退防止を掲げるが、対策には難しさもある。
昨年4月施行の生活困窮者自立支援法に基づく学習支援を行う自治体は423。
そのうち、国が中退防止策として推進する学習ボランティアらによる家庭訪問や定期的面談に取り組む自治体は157とまだ少ない。
ある自治体の担当者は「何が効果的かわからず、今年度は様子見」と話す。
中退を未然に防ごうという民間の動きもある。大阪の認定NPO法人「D×P(ディーピー)」は、定時制や通信制高校で社会人らと生徒が語り合う企画を続ける。
「経済的に困難な状態にいたり、学校や家庭に居場所がなく孤立したりしている生徒も多い。大人たちとのつながりを持つことで意欲を高めたい」と今井紀明理事長。
大阪や東京、北海道などで延べ約1400人の生徒と関わったという。
東京や神奈川、大阪などでは小中学校の学習内容を学び直す授業を受けられる高校がある。
校内にカフェを設けてNPOのスタッフが相談にのる高校もある。
より早い段階での支援が効果的だとして、日本財団は5月、主に小学1~3年生向けの学習支援や食事提供をする拠点を全国100カ所につくると発表した。
1号拠点は11月に埼玉県戸田市に開設予定だ。
□貧困の連鎖、予防を
慶応大学の中室牧子准教授(教育経済学)の話
高校中退で十分な技術や知識が身につかなければ、リーマン・ショックのような予期せぬ事態でリストラなどの困難に陥りやすい。
家庭を持っても、生活が不安定で子どもの教育にお金をかけられず貧困の連鎖が起きうる。問題を放置することの社会的コストは大きい。
中高生になって問題が顕在化してから対応するケースは少なくないが、より幼い時から予防的に介入し、継続した支援をしていく必要があるのではないか。
〔◆平成28(2016)年10月31日 朝日新聞 東京朝刊〕

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
地域
不登校情報センター
イベント情報
学校・教育団体
相談・支援・公共機関
学校・支援団体の解説
情報・広告の掲載
体験者・当事者
ショップ
タグの索引
仕事ガイド
ページの説明と構造
ツールボックス