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黒染め強要訴訟

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'''髪の黒染め指導で生徒が不登校に 大阪府に賠償命令'''<br>
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大阪地方裁判所は16日、府立高校で髪を黒く染めるよう繰り返し圧力をかけられ不登校になった女子生徒について、学校側に「著しく相当性を欠く」行為があったと認定し、大阪府に33万円の損害賠償を命じた。<br>
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高校の教諭らは、この女子生徒の髪が生まれつき茶色だと信じず、黒く染めるよう繰り返し指導していた。<br>
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判決によると、高校側は女子生徒の髪の「黒染めが不十分だ」として、授業や修学旅行への参加を禁じた。<br>
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教室に生徒の席を置かなかったり、学級名簿に名前を載せなかったりした。<br>
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大阪地裁は今回、学校側のこうした対応が現在21歳の原告に心理的打撃を与えたと認めて賠償を命じる一方、頭髪に関する校則やそれにもとづく指導は適法と判断した。<br>
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報道によると、この高校には「パーマ・染色・脱色・エクステは禁止する」という校則がある。<br>
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公判中に学校側は、副教頭が「身だしなみ検査」でこの女子生徒の頭髪の根元を調べたところ、茶色ではなく黒かったと主張。<br>
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このため、校則違反だとして髪を黒く染めるよう指導したという。<br>
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地裁は、校則の内容は生徒を学業に専念させるために必要だとして、違法性を認めなかった。<br>
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その一方で、学校側が生徒に授業や修学旅行への参加を認めず、机を撤去し、名簿から名前を外すなどの措置をとり、女子生徒に与える「心理的打撃を考慮」しなかったことは、「著しく相当性を欠く」と指摘した。<br>
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日本では多くの学校が生徒の身なりを厳しく指導する。中には下着の色まで指定する校則もある。<br>
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(英語記事 Student forced to dye her hair wins compensation)<br>
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(c) BBC News<br>
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〔2021年2/18(木) BBC News〕 <br>
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'''社説:黒髪強要判決 校則の合理性問い直せ'''<br>
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多様性を認める社会の流れに逆行していないか。<br>
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髪を黒く染めるよう学校から強要され不登校になったとして、大阪府立高の元女子生徒が府に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は教員らの指導に違法性はないとの判決を下した。<br>
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校則は明確な法的根拠がなく、校長の裁量に委ねられている。<br>
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判決は、その裁量の範囲を逸脱したとまでは言えないと形式的に判断したようにみえる。<br>
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生徒指導を名目に、学校が生徒の権利を不当に制約していなかったかどうか、踏み込むべきではなかったか。<br>
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元生徒は生まれつき髪が茶色なのに教員から再三指導されて精神的苦痛を受け、不登校になったと主張していた。<br>
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判決は、学校側は元生徒の生来の髪色が黒だったと合理的な根拠に基づいて認識し、指導をしたと指摘した。<br>
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その上で、校則は華美な頭髪などの制限で非行行動を防止するためで、制約も一定の範囲にとどまっており、違法とはいえないとした。<br>
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ただ、頭髪の規制が非行防止に不可欠といえるのかまでは示していない。<br>
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頭髪指導を巡っては、奈良県生駒市立中の女子生徒が黒髪に染めさせるのは体罰だとして市に損害賠償を求めた訴訟で、「教育的指導の範囲内」として請求を棄却した判決が最高裁で確定している。<br>
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だが、もともとの身体的特徴を特別視する指導の在り方は人権侵害になるとの指摘もある。<br>
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強制的に同じ格好を求める校則は過剰な同調圧力を生みかねない。<br>
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今回の判決も「時代の変遷に伴い茶髪に対する社会認識に変化が生じている」と言及した。<br>
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厳しいルールで抑え込むことが妥当なのか、考え直すべきではないか。<br>
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元生徒の提訴を機に、ヘアピンの数や下着の色まで厳格に定めた「ブラック校則」が全国各地でクローズアップされた。<br>
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子どもたちの多様性を尊重し、自ら考える力を養う場であるべき学校が、合理性を欠く規則で生徒を縛るのは教育の目的にかなうのだろうか。<br>
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過剰な校則が残る背景には、子どもの生活に関わる指導全般を学校任せにする社会の風潮があるとの見方も示されている。<br>
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校則を学校のホームページで公開したり、生徒らが中心になって自分たちのルールづくりに取り組んだりする動きも出ている。<br>
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本当に必要な校則なのか、生徒や保護者を交えて議論を深めてほしい。<br>
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〔2021年2/18(木) 京都新聞〕 <br>
  
 
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2021年2月22日 (月) 13:17時点における版

目次

周辺ニュース

ページ名 黒染め強要訴訟  (  )
髪の黒染め指導で生徒が不登校に 大阪府に賠償命令
大阪地方裁判所は16日、府立高校で髪を黒く染めるよう繰り返し圧力をかけられ不登校になった女子生徒について、学校側に「著しく相当性を欠く」行為があったと認定し、大阪府に33万円の損害賠償を命じた。
高校の教諭らは、この女子生徒の髪が生まれつき茶色だと信じず、黒く染めるよう繰り返し指導していた。
判決によると、高校側は女子生徒の髪の「黒染めが不十分だ」として、授業や修学旅行への参加を禁じた。
教室に生徒の席を置かなかったり、学級名簿に名前を載せなかったりした。
大阪地裁は今回、学校側のこうした対応が現在21歳の原告に心理的打撃を与えたと認めて賠償を命じる一方、頭髪に関する校則やそれにもとづく指導は適法と判断した。
報道によると、この高校には「パーマ・染色・脱色・エクステは禁止する」という校則がある。
公判中に学校側は、副教頭が「身だしなみ検査」でこの女子生徒の頭髪の根元を調べたところ、茶色ではなく黒かったと主張。
このため、校則違反だとして髪を黒く染めるよう指導したという。
地裁は、校則の内容は生徒を学業に専念させるために必要だとして、違法性を認めなかった。
その一方で、学校側が生徒に授業や修学旅行への参加を認めず、机を撤去し、名簿から名前を外すなどの措置をとり、女子生徒に与える「心理的打撃を考慮」しなかったことは、「著しく相当性を欠く」と指摘した。
日本では多くの学校が生徒の身なりを厳しく指導する。中には下着の色まで指定する校則もある。
(英語記事 Student forced to dye her hair wins compensation)
(c) BBC News
〔2021年2/18(木) BBC News〕 

社説:黒髪強要判決 校則の合理性問い直せ
多様性を認める社会の流れに逆行していないか。
髪を黒く染めるよう学校から強要され不登校になったとして、大阪府立高の元女子生徒が府に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は教員らの指導に違法性はないとの判決を下した。
校則は明確な法的根拠がなく、校長の裁量に委ねられている。
判決は、その裁量の範囲を逸脱したとまでは言えないと形式的に判断したようにみえる。
生徒指導を名目に、学校が生徒の権利を不当に制約していなかったかどうか、踏み込むべきではなかったか。
元生徒は生まれつき髪が茶色なのに教員から再三指導されて精神的苦痛を受け、不登校になったと主張していた。
判決は、学校側は元生徒の生来の髪色が黒だったと合理的な根拠に基づいて認識し、指導をしたと指摘した。
その上で、校則は華美な頭髪などの制限で非行行動を防止するためで、制約も一定の範囲にとどまっており、違法とはいえないとした。
ただ、頭髪の規制が非行防止に不可欠といえるのかまでは示していない。
頭髪指導を巡っては、奈良県生駒市立中の女子生徒が黒髪に染めさせるのは体罰だとして市に損害賠償を求めた訴訟で、「教育的指導の範囲内」として請求を棄却した判決が最高裁で確定している。
だが、もともとの身体的特徴を特別視する指導の在り方は人権侵害になるとの指摘もある。
強制的に同じ格好を求める校則は過剰な同調圧力を生みかねない。
今回の判決も「時代の変遷に伴い茶髪に対する社会認識に変化が生じている」と言及した。
厳しいルールで抑え込むことが妥当なのか、考え直すべきではないか。
元生徒の提訴を機に、ヘアピンの数や下着の色まで厳格に定めた「ブラック校則」が全国各地でクローズアップされた。
子どもたちの多様性を尊重し、自ら考える力を養う場であるべき学校が、合理性を欠く規則で生徒を縛るのは教育の目的にかなうのだろうか。
過剰な校則が残る背景には、子どもの生活に関わる指導全般を学校任せにする社会の風潮があるとの見方も示されている。
校則を学校のホームページで公開したり、生徒らが中心になって自分たちのルールづくりに取り組んだりする動きも出ている。
本当に必要な校則なのか、生徒や保護者を交えて議論を深めてほしい。
〔2021年2/18(木) 京都新聞〕 

周辺ニュース

ページ名 黒染め強要訴訟  (  )
「黒染め指導」 大阪府に33万円賠償命令 Copyright(C) Japan News Network. All rights reserved.
大阪府立高校の元女子生徒が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう何度も指導を受けて不登校になり、その後、教室の座席表から名前を消されたなどとして、府におよそ220万円の損害賠償を求めていた裁判。
大阪地裁は判決で「学校は元女子生徒の生まれつきの髪の色が黒色であると頭髪検査の結果などから認識していた」とし、黒く染めさせた行為について「違法性はない」としました。
一方、座席表から名前を消すなどの行為については「教育環境を整える手段として、著しく相当性を欠いていた」とし、府に33万円を賠償するよう命じました。(16日19:59)
〔2021年2/17(水) TBS系(JNN)〕 

周辺ニュース

ページ名 黒染め強要訴訟  (  )
髪の黒染め強要訴訟 「学校の指導に一定の合理性」 大阪地裁、生徒側の訴えの大部分退ける
大阪の府立高校の女子生徒が、生まれつき茶色の髪を黒く染めるよう学校側に強要され、不登校になったと訴えていた裁判で、大阪地裁は「学校の指導には一定の合理性があった」とし、元生徒の訴えの大部分を退けた。
この裁判は、大阪の府立高校に通っていた女子生徒が、生まれつき茶色の髪の毛を黒く染めるよう何度も強要され、不登校になったなどとして、大阪府に対し約220万円の損害賠償を求めていたもの。
これまでの裁判で、女子生徒側は、時代とともに茶髪への社会的評価も変化し、黒髪の強要には合理性がないと訴えた上で、学校側が不登校を理由に、クラス名簿から名前を消したのは行き過ぎだったと主張していた。
一方、学校側は、複数の教員が、生徒の髪の色はもともと黒色だったと確認していて、指導は違法ではないなどとし、名簿からの削除は、不登校からの復帰し易くするためだった主張していた。
判決で大阪地裁は「校則で頭髪や服装などを制限し、非行を防止することは、正当な教育目的であり、合理性がある」と判断した。
大阪府・吉村洋文知事「地毛が茶髪の人を黒髪にしろというのは絶対あってはならない。生まれ持ったものによって差別することは本来あるべき姿ではないし、これは絶対許されないこと。
黒髪を茶髪にしたときに、茶髪はだめと指導することは教育的観点から、学校によっては教育的指導の範囲内だと思います」
一方で、大阪地裁は、クラス名簿からの名前の削除は、生徒の気持ちを考慮しておらず、違法だとして、府に対し33万円の賠償を命じた。
女子生徒の代理人は「学校だからといって、規制を厳しくするのはどうなのかと思うが、控訴するかは検討したい」としている。
〔2021年2/18(木) 読売テレビ〕 

「黒染め」指導の違法性は認めず 大阪地裁
生まれつき茶色の髪を黒く染めるよう学校に強要され不登校になったとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館高校の元女子生徒(21)が府に約220万円の損害賠償を求め、33万円の支払いが命じられた訴訟の判決で大阪地裁は16日、不登校後の元生徒に対する学校側の措置は不適切としたが、黒染めを求めた対応に違法性はないと判断した。
元生徒の代理人によると、今後控訴を検討する。府側は控訴しない方針。
判決理由で、横田典子裁判長は、複数の教諭が元生徒の頭髪の根元が黒と確認しており、茶を黒に戻すようにとの指導は「裁量範囲を逸脱しない」と認定。
地毛以外の色への染色を禁じた校則にも「正当な教育目的がある」と判断した。
また、元生徒側が訴えた頭皮障害は「指導に起因するとは認められない」とした。
一方、平成28年9月に不登校となった元生徒が3年に進級後、氏名を名簿から外し、教室に席を設けなかった学校側の措置については「著しく相当性を欠く」と結論づけ、賠償額は33万円が相当と判断した。
判決によると、元生徒は平成27年春に入学。茶髪だったが学校側は地毛の色とは認めず、校則に従い黒く染めるよう指導。学校側は不登校となった元生徒を名簿から削除するなどした。
判決後、大阪府教育庁の酒井隆行教育長は「主張が認められたが、生徒の名前を記載しなかったことは許されない。今後このようなことがないよう取り組む」とコメント。
取材に応じた元生徒側の代理人弁護士は「自毛の色や指導内容について、生徒ではなく教員らの証言内容がそのまま事実認定された判決。
教員と生徒という関係性や、黒染めを繰り返しさせられたことへの健康被害や心理的負担も軽視され、納得できない」と述べた。
〔2021年2/16(火) 産経新聞〕 

黒染め強要訴訟 頭髪指導は「妥当」、不登校後の対応「違法」
黒染め訴訟の判決を受け、記者会見する大阪府立懐風館高校の高橋雅彦校長(手前)、柴浩司・府教育振興室長(中央)ら=大阪市中央区で2021年2月16日午後6時23分、木葉健二撮影
髪を黒く染めるよう教員に強要されて不登校になったとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館高校に通っていた女性(21)が慰謝料など約220万円を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日、府に33万円の賠償を命じた。
横田典子裁判長は、同校が名簿から女性を削除するなどした不登校後の対応を違法と判断したが、頭髪指導については「黒染めを強要したとは評価できない」と妥当性を認めた。
【調査】10~50代に聞いた中学時代の校則
女性は2015年に入学。生まれつき髪が茶色なのに、教員から黒く染めるよう再三指導されて精神的苦痛を受け、16年9月から不登校になったと主張していた。
生徒が頭髪の色を含む髪形を決める自由は、憲法で保障されているとも訴えていた。
判決はまず、髪の染色などを禁じた校則について、「非行を防ぐ正当な教育目的のために定められ、社会通念に照らして合理的だ」と指摘。
教員が頭髪検査などから、女性の地毛を黒色だと認識していたという証言の信用性を認めた。
茶髪を黒に染め戻すよう求めたことは、指導の「裁量の範囲」を逸脱しておらず、黒染めの強要とは言えないと判断した。
一方で、女性が不登校になった後、教室に席を置かず、生徒名簿からも削除した対応を問題視。
「(女性が)高校から在籍していること自体を否定され、戻るべき場所を失ったと感じた心理的打撃は相当強い」と述べ、違法と結論づけた。
同種訴訟では、校則や生徒指導の裁量を認める判断が続いている。
東京都内の私立高校でパーマを禁じた校則が妥当かが争われた訴訟で、1996年の最高裁判決は「非行防止の目的がある」と指摘し、生徒側が敗訴。奈良県生駒市立中の女子生徒が黒染めは体罰だと訴えた訴訟では、大阪地裁が「教育的指導の範囲を逸脱していない」として賠償請求を棄却し、13年、最高裁で生徒側敗訴が確定した。【伊藤遥】
◇校長「納得してもらう努力足りず」
「実質的には敗訴だ」。頭髪指導の違法性を否定した判決に、女性の代理人の林慶行弁護士は不満をあらわにした。
「髪の色などで、教員らの証言をそのまま事実として認定したのは疑問に感じる」と話し、控訴を検討する考えを示した。
大阪府教委は大阪市内で記者会見。柴浩司・教育振興室長は「(不登校になった)女性を名簿に記載しなかった点は許されず、今後再発防止を徹底する」と話した。
頭髪指導については、「各学校でふさわしい指導方針を定めるべきだ。生徒や保護者の要望を踏まえ、丁寧な説明と理解を求める姿勢が必要だ」と強調した。
提訴当時、高校3年だった女性の訴えは全国で波紋を呼んだ。
「ポニーテール禁止」や「下着は白色」など、人権感覚とずれた校則の見直しを求める声が各地で上がった。
府教委は18年、全府立学校の4割以上となる90校が校則や内規を見直したと発表。府立懐風館高校は染色や脱色などの禁止規定に「故意による」との条件を付け加えた。
同校の高橋雅彦校長も記者会見に同席し、「女性や保護者に納得してもらう努力が足りず、訴訟になってしまったのは反省している」と話した。
〔2021年2/16(火) 毎日新聞【伊藤遥、藤河匠】〕 

地毛なのに”黒染めを強要された”女子生徒が大阪府を訴え「指導に違法性はない」と判決
大阪地裁は「教師らは地毛が黒髪だと認識し指導するなどしていて、違法とは言えない」とした
通っていた府立高校で茶色の地毛を黒染めするよう強要されたとして元女子生徒が大阪府を訴えていた裁判の判決で大阪地裁は頭髪指導については「違法性はない」と認定しました。
訴えによると大阪府立懐風館高校に通っていた女性(21)は、生まれつき茶色っぽい髪の毛で、中学校で黒染めを強要された経験があるため、入学するにあたり、保護者が高校側に配慮を求めていました。
しかし、高校の教員は女性に対し、髪を黒く染めるよう繰り返し指導。
女性は頭皮に痛みが出るほど何度も黒染めして登校しましたが学校側から「黒染めが不十分だ」などと言われ続け、2年生の9月から不登校になったということです。
また、3年生になり、学校に戻ろうと面談に行くと、出席名簿から女性の名前が消され、教室から席が無くなっていたとということです。
女性は「生徒指導の名の下の『いじめ』だ」として、大阪府に約220万円の損害賠償を請求。
これに対し大阪府は…
【大阪府教育委員会・向井正博教育長(2017年)】
「学校側は生まれつき黒髪であったことを前提として指導したということ」
府側はこれまでの裁判で「女性のもとの髪の色が黒いことを教師3人が髪の根元を見て確認している」などと主張。
名簿から名前を消したことなどについては「不登校状態が目立たないようにした」として訴えを棄却するよう求めていました。
16日の判決で大阪地裁は黒染めの指導について「教師らは女性の髪を直接見て地毛が黒髪だと認識し指導するなどしていて、違法とは言えない」としました。
一方で、学校が名簿や席を排除したことについては、「不登校の状態にあった女性の心情に配慮したものと言えず、裁量権の範囲を逸脱し違法」として大阪府に慰謝料などとして33万円の支払いを命じました。
判決を受けて学校の校長は…
【大阪府立懐風館高校・高橋雅彦校長(判決後)】
「適切に指導していたが、こんな訴訟になり改めて悔やまれる。
(訴訟が起きた後も)黒く染める基準は変えていないが、生徒さん保護者の納得が得られる指導を、より寄り添う指導を心がけてきているつもりです」
一方女性の代理人は「こちらが提出した幼少期の写真には全く触れず、教師たちの証言が裏付けもなく信用されていて、事実認定が乱暴だ」として控訴を検討するということです。
教育問題に詳しい名古屋大学教育学部の内田良准教授は「教育界で非常に注目された裁判。
頭の先から足の先まで決めるような校則は欧米では人権侵害にあたりかねない。
生徒の自主性にもう少し任せてもいいのでは」とコメントしています。
〔2021年2/16(火) 関西テレビ〕 

“黒染め強要”訴訟「学校指導に合理性」
大阪の府立高校の女子生徒が、生まれつき茶色の髪を黒く染めるよう学校側に強要され不登校になったと訴えていた裁判で、大阪地裁は、「学校の指導には一定の合理性があった」とし、元生徒の訴えの大部分を退けました。
この裁判は、大阪の府立高校に通っていた女子生徒が、生まれつき茶色の髪の毛を黒く染めるよう何度も強要され不登校になったなどとして、大阪府に対し、およそ220万円の損害賠償を求めていたものです。
これまでの裁判で女子生徒側は、時代とともに茶髪への社会的評価も変化し、黒髪の強要には合理性がないと訴えた上で、学校側が不登校を理由にクラス名簿から名前を消したのは行き過ぎだったと主張していました。
一方、学校側は複数の教員が生徒の髪の色はもともと黒色だったと確認していて、指導は違法ではないなどとし、「名簿からの削除は、不登校からの復帰をしやすくするためだった」としていました。
判決で大阪地裁は、「校則で頭髪や服装などを制限し非行を防止することは正当な教育目的であり、合理性がある」と判断しました。
大阪府・吉村洋文知事「地毛が茶髪の人を黒髪にしろというのは、絶対あってはならない。生まれ持ったものによって差別することは本来あるべき姿ではないし、これは絶対許されない。
黒髪を茶髪にしたときに、茶髪はだめと指導することは、学校によっては必要な教育的指導の範囲内だ」
一方で、大阪地裁は、クラス名簿からの名前の削除は生徒の気持ちを考慮しておらず違法だとして、府に対し33万円の賠償を命じました。
女子生徒の代理人は「学校だからといって規制を厳しくするのはどうなのかと思うが、控訴するかは検討したい」としています。
〔2021年2/17(水) 日本テレビ系(NNN)〕 

周辺ニュース

ページ名 黒染め強要訴訟   (校則のニュース)
高校教師が生まれつき茶色い髪の女子生徒に「黒染め」を指導 午後に判決
生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう指導されたとして府立高校の元生徒が府を訴えた裁判の判決が、16日午後に言い渡されます。
大阪府羽曳野市にある府立懐風館高校の元生徒の女性は、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう教師から4日に1度のペースで繰り返し指導され、精神的苦痛を受けたとして、府に約220万円の慰謝料などを求め、4年前に裁判を起こしていました。
女性は教師の指導に応じて何度も黒染めをしましたが、教師らは「不十分だ」などとして授業や修学旅行などの学校行事への参加を禁じ、女性は不登校を余儀なくされたと主張しています。
一方、府は「女性はもともと黒髪で、校則に反して茶色く染めていたので何度も指導した」と反論しています。
判決は16日午後、大阪地裁で言い渡されます。
〔2021年2/17(水) ABCニュース〕 

中学生の私へ。「黒髪」「ストレート」ではない自分の髪を嫌いにならないで
小学生時代の私。髪は薄い茶色で、遠くから見てもわかるほどウェーブがかかっていた
生まれつきの髪に「黒染め」を強要されたと大阪府立高校の生徒だった女性が訴える裁判、注目の判決が言い渡されます。
同じく地毛が茶色で、学校に行かなくなった経験のある『不登校新聞』記者の神内真利恵さんが、ハフポスト日本版に寄稿しました。
【文:神内真利恵 編集:毛谷村真木/ハフポスト日本版】
コロナがきっかけで、世間ではお片づけが流行ったらしい。それは自分の両親も例外ではなかったようだ。
先日実家に帰った際に、掃除していたら出てきたという古い写真が置いてあった。
ほとんどは飼い猫たちの写真だったが、その中で一枚だけ、小学生時代の自分の写真を見つけた。
過去の自分の髪は今よりもずっと薄い茶色で、さらに遠くから見てもわかるほどウェーブがかかっていた。
しかし、小学校の頃は、自分の髪の毛を気にしたことはほとんど無かった。
その意識が変わったのは中学校に入った瞬間だった。薄茶色でウェーブのかかった、自分の自然なままの髪が嫌になった。
中学に入ると、非常に強いステレオタイプや規則が襲って来た。
まず、小学校と違い、制服になった。爪も長くないかチェックされたり、とにかく、外見についてのルールが急に増え出した。
そうした中学の価値観では、髪の毛は「黒髪」で「ストレート」が良いとされた。私のように髪がくるくるで茶色であるというだけで、「悪い」と言われた。
生徒たちもまた学校側の考えに影響され、「黒髪」で「ストレート」ではない髪は「悪い」と考えた。 私は、基本的には成績優秀な方だったし、良い子のタイプであると思っていたので、自分が優等生の規範に合わないのが、居心地が悪かった。
今考えればバカバカしい話なのだが、当時の私はその規範を疑うのではなく、自分をあてはめようとしてしまった。
つまり、髪の毛を「黒髪ストレート」にしようとしたのだ。
“ブラック校則”という言葉は最近よく聞かれるようになったが、その頃の私は知らなかった。
学校の校則や規範を疑うことは、田舎者で、習い事などもせず、生活のほとんどが学校と一体化していた自分には難しかった。
学校に行かなくなって気づいた、自分の気持ち
そして私は、中学一年の夏休みに入る前には学校に行かなくなった。
そうしたら、私の中にあった「ステレオタイプ」は、どこかにいってしまった。
私が自分の髪の毛を嫌に思う気持ちは、学校からの影響だったという事がわかった。
その後、高校に進んだが、そこは制服をはじめとして、外見に関する規則は何もなかったので、悩むことなくのびのびと過ごす事ができた。
本来、髪型は衛生を保つことで健康を害することなく、邪魔にさえならなければ自由にしていいはずではないだろうか。
何より、自分の持って生まれた体についてコンプレックスを持ってしまうような環境は、果たして良いものなのだろうか。
少なくとも、私にはとてもストレスフルだった。
最近でも、地毛が「黒」でない生徒の髪を、学校側が黒く染めさせるというニュースを定期的に目にするが、こうしたことを疑問視する声が大きくなっている現状を良い事だと思う反面、今でもそういったことが行われているのかと暗い気持ちになる。
おそらくニュースという形で表に出なくても、私がいた中学校のように、染めさせる事はしなくても、毎回のように嫌味を言われるという環境はきっとまだまだあるはずだ。
小中高と学校に通っている間は、どうしても学校が自分の世界のすべてになってしまい、学校が決めたルールやその価値観が正しいと思ってしまいがちだが、一歩外からみれば、全然そんな事ないのはよくあることだ。
学校が、今いる場所が、すべてではない
私は今大学生で、留学生も多い大学に通っている。当たり前だが、地毛なんて人種が違えばバラバラである。それに、カラフルに染めている学生も多い。
髪の色で成績は決まらないし、ひと括りに学校といっても、学校によって全然違う世界がある。自分の通っている学校がすべてではない。
頭皮を傷めるリスクのある染髪に関して、注意をするのはまだ理解できる。
とくに子どもであれば、健康被害のリスクは高いだろう。にも関わらず、地毛に関して注意をするのは、体の健康も心の健康も害すだけなのではないだろうか。
中学生の頃の自分に会えたら、自分の髪の毛を嫌に思わないでと伝えたい。
学校がすべてではないと伝えたい。規範を疑えと伝えたい。そう思わずにはいられない。
〔2021年2/16(火) ハフポスト日本版 文:神内真利恵 /編集:毛谷村真木〕 

「黒染め強要」訴訟 大阪府に33万円の賠償命令 地裁判決
大阪地裁が入る合同庁舎=大阪市北区で2020年11月27日、服部陽撮影
生まれつき茶色の髪を黒く染めるよう学校から強要されて不登校になったとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館高校に通っていた女性(21)が府に約220万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日、府側に33万円の賠償を命じた。
横田典子裁判長は「黒染めの強要はあったとはいえない」と頭髪指導の妥当性を認めた上で、不登校後に名簿から女性の氏名を削除したことなどを違法と指摘した。
【調査】10~50代に聞いた中学時代の校則
大阪府の吉村洋文知事は記者団の取材に、「判決文をしっかり見た上で、適切に対応したい」と述べた。
同校は校則で、髪の染色や脱色を禁じている。
女性は2015年春に入学後、髪を黒く染めるよう再三指導され、「黒染めしないなら学校に来る必要がない」などと言われて不登校に追い込まれたと主張。
不登校になった後も、教室に自分の席がなくなったり、名簿から氏名を削除されたりしたとして、「生徒指導の名を借りたいじめだ」と訴えていた。
一方、府側は、教諭が指導した際、女性の髪の根元が黒かったことを確認しており、地毛は黒だと主張。校則に反して茶色に染めていたため指導しただけで、違法性はないと反論していた。
頭髪指導を巡る訴訟は過去にも起きている。熊本県内の公立中で男子生徒を丸刈りとする校則の違法性が争われた訴訟で、熊本地裁(1985年)が「著しく不合理ではない」とした判決が確定。奈良県生駒市立中の女子生徒が黒染めは体罰だとして市に賠償を求めた訴訟では、大阪地裁(11年)が「教育的指導の範囲内」として請求を棄却、最高裁で生徒側敗訴が確定した。
〔2021年2/16(火) 毎日新聞【伊藤遥】〕 

「黒染め強要」、大阪府に33万円賠償命令
大阪府立高の元女子生徒が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう教諭らに強要され不登校になったとして、府に慰謝料など約220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日、33万円の賠償を命じた。
〔2021年2/16(火) 共同通信〕 

「黒染め指導」違法性なし 元府立高生徒の頭髪巡り大阪地裁
大阪府立懐風館高の元女子生徒(21)が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう教諭らに強要され不登校になったとして、府に損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日「教員らの頭髪指導は違法ではなく、黒染めを強要したとは評価できない」と判断した。
一方、元生徒が進級したのに席を教室に置かなかったことなどを違法とし33万円の賠償を命じた。
判決によると、教員らは検査で頭髪の根元部分が黒色だと確認した他、中学時代の指導経過などから「生来の髪が黒色だと合理的な根拠に基づいて認識し指導をした」と指摘。
教育的指導の裁量の範囲を逸脱した違法性はなかったとした。
〔2021年2/16(火) 共同通信〕 

地毛を黒染め「校則」強要訴訟、府に賠償命令 大阪地裁
大阪地裁・高裁=2020年10月15日、大阪市北区、米田優人撮影
茶髪を黒く染めるよう繰り返し指導され、精神的苦痛を受けたとして、大阪府立高校の元女子生徒(21)が府を相手取り、慰謝料など約220万円を求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。
横田典子裁判長は黒染め指導によって生徒が不登校となった後、学級名簿に名前を載せなかった学校側の行為などを「著しく相当性を欠く」と指摘して違法と認定し、府側に33万円の賠償を命じた。
染色や脱色を禁じる校則や教諭らの頭髪指導については適法と判断した。
判決によると、生徒は2015年4月に入学。
同校の「パーマ・染色・脱色・エクステは禁止する」との校則があり、教諭らは生徒に対し、黒く染めるように繰り返し指導。
「黒染めが不十分だ」として授業への出席や修学旅行への参加を認めないこともあり、それによって生徒は不登校になった。
判決は、校則の内容について、華美な頭髪を制限することで生徒に学習や運動に注力させ、「非行防止」につなげるという目的などから適法と判断。
茶髪に対する社会一般の認識に変化が認められるとしても、校則の合理性に対する判断には影響しないとした。
校則をめぐって幅広く学校側の裁量を認めてきた過去の司法判断を踏襲した。
また教師らの頭髪指導についても「合理的な根拠に基づいて生徒の髪の生来の色は黒だと認識していた」などとして違法性は認められないとした。
一方、判決は、不登校になった生徒が3年生に進級した際、学校側が教室に生徒の席を置かなかったり、学級名簿に名前を載せなかったりした行為について「生徒は意気消沈し、教員らに不信感を募らせ、卒業まで高校に行けない状態が続いた」などと指摘。
「生徒に与える心理的打撃を考慮せず、著しく相当性を欠く」などとして、不登校のきっかけとなった頭髪指導に違法性がないことを考慮しても学校側の裁量を逸脱して違法だとした。
〔2021年2/16(火) 朝日新聞デジタル〕 

高校の「髪の黒染め」指導に違法性なし、不登校後の対応に問題…大阪府に33万円の賠償命令
大阪府立高校に通っていた女性(21)が在学中、茶色い髪を黒く染めるよう学校から繰り返し指導され、精神的苦痛を受けたとして、府に慰謝料など約226万円を求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。
横田典子裁判長は、髪の染色を禁じた校則や頭髪指導に「違法性はない」とした一方、女性が不登校になった後の学校側の対応について違法と認定し、府側に33万円の賠償を命じた。
判決で横田裁判長はまず、生徒に髪の染色などを禁じた校則について、「学校が生徒を規律する裁量の範囲内」と認定。
その上で、教員が女性の態度に応じて柔軟に対応していたとし、「教育的指導の範囲内で、違法とはいえない」と結論づけ、女性の主張を退けた。 一方、女性が不登校になった後、学校側が生徒名簿から削除し、教室の自席を撤去した行為については「登校できるよう環境を整える目的とはいえず、著しく相当性を欠く」として違法性を認定。
「女性が戻るべき場所を失ったと感じた心理的打撃は強い」と、慰謝料の支払いを命じた。
〔2021年2/16(火) 読売新聞オンライン〕 

「黒染め強要」訴訟 大阪府に33万円賠償命令 大阪地裁
生まれつき茶色の髪を黒く染めるよう学校に強要され不登校になったとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館(かいふうかん)高校の元女子生徒(21)が府を相手取り、約220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であり、横田典子裁判長は府側に33万円の支払いを命じた。
訴状などによると、元生徒は平成27年春に入学。母親が「(元生徒の)地毛が茶色で、中学時代に髪を黒くするよう強要され大変心を痛めた。
高校で同じことがないよう配慮してほしい」と求めた。ところが教諭らは校則を理由に黒く染めるよう指導し、元生徒もいったんは従ったが、頭皮の健康被害を申し出た。
それでも学校側は、再三にわたり黒染めを強要。授業への出席を禁止されるなどしたため、28年9月に不登校となった。元生徒側は29年9月に提訴し、一連の指導は「いじめに当たる」などと主張していた。
これに対し府側は、指導の際に確認した元生徒の頭髪の根元が黒かったことを理由に「地毛は黒色だ」と反論。
頭髪の染色を禁じる校則への違反を指導しただけで、違法性はないと訴えていた。
〔2021年2/16(火) 産経新聞〕 

吉村知事「名簿削除は間違い」黒染め強要訴訟に言及
大阪府の吉村洋文知事(45)は16日、大阪府庁で取材に応じ、「黒染め強要」訴訟の大阪地裁の判決について言及した。
大阪府立高校の元女子生徒(21)が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう教諭らに繰り返し強要され不登校になったとして、府に慰謝料など約220万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は16日、33万円の賠償を命じた。
吉村知事は「論点が2つあると思っている。1つは事実としてもともと黒髪だったかどうかという事実認定、教育指導のために髪を染めるという論点。
(不登校後に)生徒を名簿から削除したのが違法ではないかという論点。名簿から削除されたのは絶対に間違っていると思う」と話した。
同校の生徒手帳には「パーマ・染色・脱色・エクステは禁止する」との校則がある。
吉村知事は1つ目の論点とする「指導」について「必要な校則だと思っている」とし、「判決文をしっかり見た上で、適切に対応したい」と述べた。
〔2021年2/16(火) 日刊スポーツ〕 

高校が女子高生の髪の毛を「黒染め」指導 裁判所は元生徒の訴えの大部分を退け府立高校の指導に「一定の合理性」
生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう指導されたとして、府立高校の元生徒が府を訴えた裁判で、大阪地裁は指導には一定の合理性があったとして元生徒の訴えの大部分を退けました。
大阪府羽曳野市にある府立懐風館高校の元生徒の女性は、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう繰り返し指導され不登校になったとして、慰謝料など約220万円を求め、4年前に提訴していました。
大阪地裁は16日の判決で、学校には必要な事柄を「校則」で規制する権限があり、非行防止などの目的で髪を染めることを禁じるのは一定の合理性があると指摘しました。
そのうえで、教師らによる頭髪検査では女性の髪の根元が黒色だったことなどを挙げ、学校は生まれつき女性が黒い髪だったとみていたうえ、女性の態度に応じて柔軟に指導をしていたと認定し、女性の訴えを退けました。
一方で、学校が不登校になった女性の名前を3年生の名簿から消し、教室から席をなくしたことは不当だったと判断し、府に33万円の支払いを命じました。
〔2021年2/17(水) ABCニュース〕 

髪黒染め、校則・指導は「適法」 名簿不記載で府に賠償命令 大阪地裁
在学していた大阪府立高校で、校則で禁じられた茶髪を黒く染めるよう教諭らから強要され、不登校になるなど精神的苦痛を受けたとして、女性(21)が約220万円の損害賠償を府に求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。
横田典子裁判長は校則や頭髪指導は適法とした上で、不登校となった後に生徒名簿に氏名を載せなかったことなどについて、府に33万円の支払いを命じた。
横田裁判長は「校則は社会通念に照らして合理的な内容で、頭髪指導は学校教育法上の正当な目的に基づく」と述べ、いずれも違法性を認めなかった。地毛が茶髪だとの女性側主張も退けた。
一方、3年生進級時に女性をクラス名簿に記載せず、教室に席を置かなかったことについて「著しく相当性を欠き、裁量権の範囲を逸脱している」と指摘した。
判決によると、女性は2015年4月に府立懐風館高校(羽曳野市)に入学。
校則に違反しているとして、髪を黒く染めるよう繰り返し指導され、2年生だった16年9月以降に不登校となった。
女性の代理人弁護士は記者会見し「残念で責任を感じている。地毛が黒色とは不当な事実認定だ」と話した。
府教育庁は「校則や指導の在り方について主張が認められた。
(氏名不記載は)今後このようなことがないよう取り組む」とのコメントを出した。
  〔2021年2/16(火) 時事通信〕 

“黒染め強要”で33万円賠償命令 不登校になった元女子生徒が提訴
高校で茶色の地毛を黒染めするよう強要されたとして、元女子生徒が大阪府を訴えた裁判で、裁判所は「指導に違法性はなかった」と認定した。
訴えによると、大阪府立懐風館高校に通っていた女性(21)は、生まれつき茶色っぽい髪を黒く染めるよう繰り返し指導され、2年生の9月から不登校になった。
3年生になると、出席名簿から名前が消され、教室から席がなくなっていたという。
女性は、大阪府に損害賠償を求め、府は訴えの棄却を求めていた。
16日の判決で、大阪地裁は「教師たちは女性の髪を直接見て、地毛が黒色だと認識して指導していたため、違法性があったとはいえない」と認定。
一方、名簿から名前を消したことなどについては、「女性の心情に配慮したものといえない」と違法性を認め、大阪府に33万円の支払いを命じた。
〔2021年2/16(火) フジテレビ系(FNN)関西テレビ〕 

「髪染め訴訟」で大阪府に賠償判決 弁護士でもある吉村府知事が指摘した2つの論点
東スポWeb 吉村府知事
大阪府の吉村洋文知事(45)が16日、大阪府庁で報道陣の取材に応じ、府立懐風館高の元女子生徒(21)が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう教諭らに強要され不登校になったとして、府に慰謝料など約220万円の損害賠償を求めた訴訟について言及した。 大阪地裁はこの日の判決で、茶髪を厳禁とする同校の校則は学校の裁量の範囲内で頭髪指導は違法とはいえないと認定した。
しかし、生徒が不登校になった後、名簿から名前を削除するなどした対応については許されるものではないとして、33万円の賠償を府に命じた。
吉村氏は判決について「論点が2つある。
1つはもともと黒髪だったかどうかの事実認定と、教育指導のために髪を染めるのが校則として許されるのかという論点。
もう1つは生徒を名簿から外したのが違法ではないかという論点」と述べ、後者について「名簿から削除したのは絶対に間違っていると思うし、当初から不適切だと教育庁から学校に指導もしている。
ここについての違法性はその通りだと思うし、不服もありません」と語った。
一方で、前者については「判決の内容をしっかり見てから適切に対処したい」とした上で「もともと地毛が茶髪の方を黒髪に染めろというのはあってはならない。
差別となるし、あるべき姿ではなく許されない。
でも、茶髪はダメだというのを教育指導の観点からするというのは学校によっては必要な範囲内と思っている」との認識を示した。
〔2021年2/17(水) 東スポWeb〕 

「黒染めは指導の範囲内」違法性なし…不登校生徒の名前“座席表から削除”は賠償命令
大阪府立高校の元女子生徒が髪を黒く染めするように学校から強要されて不登校になったと訴えていた裁判で、大阪地裁は「黒染めさせた行為は指導の範囲内」とする判断を示しました。
訴状などによりますと、大阪府立懐風館高校の元女子生徒(21)は生まれつき茶色い髪を黒く染めるように何度も指導を受けて不登校となり、その後教室の座席表から名前を消されるなどしたとして、府に約220万円の損害賠償を求めていました。
大阪地裁は判決で「学校は元女子生徒の生まれつきの髪の色が黒色であると頭髪検査の結果などから認識していたと認められる。
黒染めさせた行為は教育的指導における裁量の範囲を逸脱したものとは言えず違法性はない」としました。
一方、座席表から名前を消すなどした行為については「一層登校が困難になることは容易に想像でき、教育環境を整える手段として著しく相当性を欠いていた」として、府に対し33万円を賠償するよう命じました。
〔2021年2/16(火) MBSニュース〕 

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