文通ボランティア記事へのコメントについて

昨日、コメントをいただきました。
そのまま掲載するには内容がなく、しかし不真面目なものとも思えず詳しい返事を書きました。
それを送ろうとしたところアドレスが不明確であり送ることができません。
ここにその全文を掲載させていただきます。(松田)

なみさんへ
昨年5月17日の「文通ボランティアをしたい学生」に対してコメントをいただきました。
ありがたい申し出ではありますが、“ハイどうぞ”とするにはコメントには内容がありません。

最近、投稿された方がいますのでその人の例で考えたいと思います。
「こんにちは。桜桃です。インターネットを見て手紙を送りました。日常の話や悩み相談に乗りたいと思っています。22歳の社会人です。男女問いませんが、10代から30代でお願いします。たくさんのお手紙をお待ちしております。」

なみさんと違うのは通常の文通のやり取りです。文通ボランティアを名乗ってはいませんが、なみさんと近い内容を求めています。
もしあなたが桜物さんに手紙を書くとしたらどうでしょうか。意外と難しいのです。

その難しいハードルを低くするために、私は桜物さんに次のような要請をしています。
「提案ですが、あなたの自己紹介をネット上に載せ、そこで手紙を受け付けつける方法にしてはどうかと思います。
直接に住所・名前を載せるのは避けたいので、ハンドルネームにして、手紙は不登校情報センター経由にすることになります。
それも含めて、自己紹介を詳しくする必要があります。
もしかしたら、自己紹介レベルではなく詳しい体験手記を書いて、その上で手紙での交流を求める方法も考えられるかもしれません。
そういう実質的に密度の濃いい文通になることを期待したいです。」

なみさんにもほとんど同じ内容の返事になります。
(1)文通ボランティアをしようとする人は自己紹介が必要です。
お名前、年齢、男女別、興味・関心のあること、なぜ文通ボランティアなのか、どんな人とやり取りしたいのか、などです。
詳しい体験手記を書いていただいてもいいと思います。
*その人がどんな人かわからないと文通しようとする気にはなれないものです。

(2)文通ボランティアをしようとする人が自分の課題を探そうとする機会にするのはいいことです。
答えるつもりで書いていっても自分を見つめる面があります。
*文通ボランティアをしようとする人の“自己実現”の方法として積極的に取り組むつもりであれば何かが見えてくると思います。

以上がコメントへの答えとして返せることです。
あなたのできる範囲で、あなたの納得できる形で参加してください。
歓迎しますし、うまく進むように考えているつもりです。

東京都の引きこもり対策は“治安対策”?

「東京都ひきこもり等の若者支援プログラム普及・定着事業」として、ときどき不登校情報センターにも案内が送られてきます。それ自体は普通のことなのですが、送り主は「東京都 青少年・治安対策本部 総合対策部 青少年課 若年者対策係」です。
ギョッとするというか、受取るたびに不快な気持ちが出てきます。何で“治安対策”なんですか! 職員の方にはあれこれ言う気はありませんが、東京都政の政治哲学が表れています。不登校や引きこもりに対して上から目線で矯正でもしようかとする押し付けがましさが表れています。そういうやり方への凹型の異議申し立てが不登校であり引きこもりでもあるのです。

そんなことを感じて数年が過ぎました。ところがそれを超えそうな暗雲が大阪あたりに発生しました。昨年末の大阪府知事、大阪市長選挙で大阪維新の会の候補者が勝利しました。時代の閉塞感と2年前の総選挙の勝利で成立した民主党政権とそれへの失望が大阪維新の会の勝利の背景にあると思います。
私には政治向きのことに立ち入ってあれこれいうほどのものはありません。しかし、大阪維新の会が教育委員会の範囲に入って、教育行政に介入する姿勢を聞いて事態は東京都の“治安対策”レベルを超えるかもしれないと懸念しています。これには文部科学省も法律違反を指摘しているところです。
大阪維新の会は、教育行政が政治から独立している制度を改革という名の破壊をめざしているのです。教育を政治行政から独立させてきたのは民主主義の蓄積を示すものです。それがときどき破られていることは承知していますが、頭から不要にされ消滅させるのは前近代的です。復古的・反動的というしかありません。
この姿勢が、不登校は許されないから行政的に対処するとか、引きこもりは治安対策であるとつながるのです。引きこもりを治安対策とする石原慎太郎東京都知事が戸塚ヨットスクールの応援者であることは偶然ではありません。戸塚ヨットスクールの実践とは、人間の自然な感情や納得を後回しにした特定価値観に基づく強制的な矯正方法になるからです。

大阪維新の会に、何かの改革を期待する人に考えていただきたいのです。強いことを求めるだけではなく、どのような強さを主張し、実現しようとしているのかをよく見極めていただきたいです。
不登校を押さえ込むことによりなくす方法、引きこもりを治安対策にして解消するような方法が普通になるような日本は、民主主義から大きく後退します。前近代的な政治体制に近いものを引き寄せようとしているのです。それはどこかの外国の話ではありません。

会員カードの提案を受けました

NPO法人の当時者会員に入会の申込みをしたHSさんとの話です。
会員カードがあればいいですねということです。
名刺や身分証明書がないので、それに代わるものになりそうだというのです。

以前に障害者の運営するカフェに出入りしていた人が、何かの証明書の提出を求められて戸惑ったことを書きました。
具体的には障害者手帳を求められたらしいのです。
それに代わるものとして不登校情報センターの通所者証明をつくれば通用するかもしれないと思いました。

また東京ビッグサイトで開かれる物産展に数人と出かけました。
創作活動の参考にするつもりでの見学会です。
そのときは入場許可の印として名刺を首からぶら下げるホルダーに入れることになっていました。
そのために臨時の名刺を作成しました。
所属名を不登校情報センターとし、さらに創作部とか作品販売部にした覚えがあります。

今回の会員カード(会員証)の発行提案はそれらに応えるものかもしれません。
不登校情報センターの会員であり、活動部門としてウェブ制作部なども記入すればいいのかもしれません。