大人の引きこもり教室は順調?

7月8日に「大人の引きこもりを考える教室」には、初参加の3名が加わりました。

引きこもり経験者は3名になります。親世代は7名でそのうち1人が子どもさんは十代、他は30代以上です。十代の方が一人加わったことにより、引きこもりの大人世代と子ども世代の対応の違いを考える感じになりました。

違い以上に「共通すること」があります。それは家族以外の人との接触が必要なことでしょう。家族から社会へのつなぎ役であり、社会の代表にもなる人、それがこの家族以外の人です。その形は訪問サポートが代表的ですが、それ以外の形もあるはずです。

世代の違いによる、対応の違いはそれに比べると相対的には薄いものですが、私がとっさに口にしたことばは「“指導”ということの有効性の程度が大きく違う」ということです。

十代は成長期であり、吸収性が高く、エネルギーの振幅が大きいのです。30代(20代後半以上)では、人格の形成がすすみ、エネルギーの振幅が少なくなり全体として安定的です。本人の内側から何を引き出すのかに重点が移っていると思います。世代によるこの違いが“指導”の有効性の違いになるものでしょう。

引きこもりも高年齢になり、しかも安定的な生活サイクルになっていると、どこから手をつけるのかわかりづらくなります。言いかえますと家族以外の第三者がごく自然な形で(意図性を持ちながら)継続的に接触する関係をつくりにくいのです。

ここを意識して、人間関係の基本をふまえて、具体的な各人に即して学んでいこうとするのがこの教室になりそうです。3回目にして少しは軌道に乗りつつあると感じました。順調かもしれません。

次回(第4回)は8月12日です

メールカウンセリングを選ぶ

「大人の引きこもりを考える教室」で出された話です。
20代の初めに対面カウンセリングを受けるのはできない感じがしていました。
ネット上にメールカウンセリングがあり、そのころの自分の状態にあっていたという話です。
メールカウンセリングとは、自分の経験したことをメールでカウンセラーに伝える方法です。
カウンセラーさんと対面する方法と、メールの文章で自分の経験や感じたこと書いて送る方法の選択の中で、メールを選んだという意味があります。
なかなか思い通りに文章化できないものです。
おそらく受け取るカウンセラーさんは、そのあたりを見込んで読み取ろうとしているのではないかと思います。カウンセラーとしてもそれなりの独特性があると思います。
この話をされた方は、その後カウンセラーさんに会っています。
いかに文章表現できるのか、当然に完璧ではないでしょうが、あるレベル以上の表現ですね。
もう一つはカウンセラーさんの対応とカウンセラーさん側の文章レベルもあると思います。
ここはレベルの完成度よりも、丁寧さが有効なのかもしれません。
そのあたりは詳しく聞けませんでしたが、いずれ聞く機会もあるでしょう。
この話しを聞いたお母さんが関心をもたれてさっそくネット上で探してみたのですが、すぐには見つかりませんでした。
実は不登校情報センターに関係する引きこもりの経験者がメール相談を受けています。
私は手紙での相談を受けてきましたが、似ている面はあります。
対面はまだという人はメールという方法も考えてきてはどうでしょうか。