仕事をやめるときの気持ち

質問=仕事がやめるときの気持ちを教えて(30代の男性の母)。
ようやく見つけて仕事についたのですが、3か月ほどしてやめてしまいました。
同じような経験がある人で、あまり人間関係が得意ではない人に聞きたいのです。
どんな理由でやめることになったのですか。」

 
こんにちは。「高齢ひきこもり」というブログを運営しています、二条淳也です。ひきこもり当事者です。

さて、三十代の息子さんが三か月ほどで仕事を辞めてしまったとのこと。親御さんからすれば、さぞかしガッカリでしょうね。お子さんが三十代なら、「今度こそはきっちり勤め上げて欲しい」という気持ちが強くなりますから。

私もひきこもりなのでよく分かるのですが、お子さんはそんな親の気持ちをとてもよく分かっていると思います。「母さんがすごく期待していたのに、結局続かなかった」という落胆を一番感じているのは、本人なのです。

息子さんは黙っているかもしれませんが、恐らく、心の中では「親に対する申し訳なさ」と「三か月で辞めてしまった自分に対する情けなさ」が混ざり合って、とてもつらい状態だと思います。

私の経験からすれば、人間関係が原因で辞めることがほとんどです。今まで私は三十以上の仕事を経験してきましたが、人間関係が原因で辞めたことがほとんどでした。

敏感な人にとって「モップを取ってこい」と命令口調で言われただけでも、耐え難い不快感と屈辱を感じます。そんなことで辞めていたらキリがない。それは頭で分かっているのですが、心が傷つくのです。

私に関しては、「おはようございます!」とあいさつしても、誰も答えてくれなかったことが一番つらかったですね。たぶん、それはあなたも不愉快に感じることだと思います。

息子さんが辞めた理由は私には分かりませんが、「どうして辞めたの?」と詮索するのはあまり良くないと思います。本人が自分から言い出すまで、聞き出したりしないほうが良いでしょう。

もし良ければ、「つらかったことがあったら、母さんに一筆書いて」とメモを渡したらどうでしょう。返事が返ってこないかもしれませんが、もしかしたら返ってくるかもしれない。例え返ってこなくても、失うものはありません。

まずは仕事が「三か月も」続いたことを認めてあげて欲しいと思います。

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「主治医の意見書」も気がかり

ハローワーク障害者窓口の続きです。精神障害者のばあい、就職にあたり「主治医の意見書」というのが参考に提示されます。これはハローワークが参考にするもので、就職先に渡すものではないようです。
この仕組みは悪くはないのですが、いくつかの不十分さを感じます。
(1)なぜ、医師なのか。医師が悪いわけではありません。しかし、薬にかかわる視点から症状を見ている医師に就業まで判断することができない人もいます。医師もいろいろですが、「主治医の意見書」はハローワーク内では参考という名の基準になっていきます。
(2)就業支援施設や精神福祉と職業訓練に関係する専門職にも(全員でなくてもいいです)「就業に当たっての意見書」の提出を求めてもいいのではないかと思います。そういう専門職種の人に「精神的困難をもつ人の就業にかかわる判定」ができるように開いてはどうかと思います。
(3)ハローワークから戻り、就職にあたり「主治医の意見書」がどういう性格のものかを調べようとしたのですがまだわかりません。法律ではなく施行規則的なものではないかと思えるからです。ここはまだわかりませんが、医師以外にも広げられる可能性があり、それは必要であると思っているところです。