いじめ事件の報道にしらける

大津のいじめに関わって、いじめについての報道が続いています。
わるくはないのですが、話されていることがしっくりきません。
「いじめをなくすにはどうしたらいいと思いますか  」という質問を見て、私ならどう答えるのかに迷っています。
例えばいじめられている子どもに対して「あなたは一人ではない」とか、「どこかに逃げなさい」とか、「信頼できる大人に話なさい」という助言がありますが、いじめられている子どもにそんなことができるのですか。
間違ってはいないけれども建前くさい話に聞こえて少ししらける気分です。

いつもはお笑いを業とし誰かをからかっているタレントが妙にまじめに「いじめはいけない」というのを聞くと、やめてくれ、といいたくなります。あれは演技でやっているということが通用しない子どもはいくらでもいるのです。子どもは大人のやることを極端にやってしまうことが往々にしてあるのです。
「信頼できる大人」を見分けることがどうしてできるのですか。
「どこかに逃げなさい」というのは、逃げ場のない子どもに向けられているのではないのか。
「自分は一人でない」をどうして子どもが確信できるのですか。

子どものいじめの背景には、大人社会の風潮が関係しています。それらに対して私は何ほどのこともできません。
できることは、周りの見聞できる範囲の子どもに対して優しくしてあげたいと心がけるだけです。
特に弱そうな子、障害のある子、貧しそうな子に対してはそうしているつもりです。
大人は実際にいじめられている子どもに出会うことは少ないし、出会ってもその子が目の前でいじめられているのでない限りわかりません。いじめをなくそうといっても空回りするだけです。
普段から子どもを大事にすること以上はできない、これが実感です。
テレビなどで発言する人には自分にとっての実感ある言葉を述べてほしいものです。

発達障害の理解と対応の調査

発達障害とフリースクール等」というアンケートのまとめを掲載し始めました。
2007年の暮れに毎日新聞の記者に協力して首都圏域のフリースクール等へのアンケートを依頼したものです。回答は60校・塾ぐらいからいただきました。全体を集約はされないまま、状況の一端は新聞発表されました。
しかし、発達障害への理解と対応を、対応している現場からの声として直接に聞いた貴重なものです。この時期のものとしては珍しいし、公表する意味もあります。
文書入力もーとり残されているものが他にもまだいくつかありますがーZさんの忍耐力でようやくできましたので、整理して掲載します。できればこれも何らかの方法で総括的なまとめをしたいのですが手が回りません。まずは回答の原文を掲載するところからです。

わかりやすかった香山さん講演

香山リカさんの講演会「学校がくるしい子どもたち」を終えました(25日夜)。
講演の要旨をまとめる担当としてほぼ全体をメモしておきました。
大人が自分の問題に追われ、他の人に目を向けている余裕がなくなっている。
子どもはこの風潮のなかでせかされ、行き過ぎの競争になっていないか。
人のつながりをつくり、長い目で子どもの成長を応援しようと、いろいろな実例をあげてわかりやすく話されました。
特にご香山さんの子ども時代の同級生をあれこれ想像診断していたけれども、同窓会に出てみてその予想は違っていた。それぞれが立派な会社員になり、予想を覆されたという“失敗談”。それが結論を急がず、人間の可能性を長い目で育てようと語る実例になっていました。

かつしか区民大学特別講演会であり、かつしか子ども・若者応援ネットワークとして行う6回講座の開始になるものでした。第2回目の講座にむけ、このネットワークの次の取り組みが始まります。担当している要旨まとめはこれからです。

30日のカウンセリング予約中

金子さんのカウンセリングの日は7月30日、月曜日の午後です。
現在は3名の予約が入っています。
午後1時からの1時間の枠が空いています。
当事者1000円、それ以外は5000円です。
予約受付は不登校情報センター(TEL:03-3654-0181、FAX:03-3654-0979、メール:open@futoko.info)。