事務作業の内容を少々

10日の事務作業は4名が参加しました。可能性としてはまだ数名が参加しそうです。アピールして半年にしてようやく姿が見えてきました。

事務作業の幅は広く、参加者が増えて、得意分野がわかると分担しやすくなります。今日は前回の続きの「紹介情報を載せている学校・支援団体に掲載情報の更新の問いかけ」をFAXで送信しました。ざっと2000の学校や団体があります。70%を終えたところでしょう。

この作業は、情報の更新依頼になります。FAXの送り方も慣れればたいしたことではありませんが、練習にはなります。実際に扱います。

たとえばFAXが届かないところがあります。話し中か、FAX用紙の不足か、FAX番号の変更か、連絡先の移転か…いろいろな原因が考えられます。これを調査するのも事務作業の一つです。ネット上で探すのを優先するつもりです。こういう調査が好きな人がいれば適職の可能性があります。

FAXの問い合わせに対して、回答も届いています。回答によるネット上の更新作業はHP制作グループが担当します。この回答が届いた記録は事務作業です。これを記載する台帳は都道府県別に分けられていますが、数県で1冊のところもあれば、東京都のように6冊に分かれることもあります。この扱いはファイリングという作業です。

このブログでは、4月2日に「全日型の通信制高校」、4月3日に「昼間定時制高校の広がり」、4月8日に「宿泊型フリースクール」を書きました。ごく概略的なことですが、これは事務作業から進んだ研究ともいえます。

このような事務作業ならできそうと思う、事務作業から始めたいと思う当事者は、ぜひ相談にきてください。できる形を考えていきます。無理なやり方は長続きしませんのでお勧めしません。人がいる中で自分なりのペースで何かに取り組んでいく経験をするつもりで来ていただく分は大歓迎です。

4月10日夜に食事会します

4-5月のスケジュールです。GWを含む当面の予定をお知らせします。
4月10日(水)夜6時ころから食事会をします。メニューは未定。

4月13日(土)午後1時から不登校ミニセミナー。
4月14日(日)午後1時から3時、大人の引きこもりを考える教室。
4月23日(火)島田カラーセラピー(予約、mail@pashupara.com
5月6日(月・祝)創作展と訪問活動報告会(新小岩地区センター)。
*展示・受付等の応援を頼みます。
5月8日(水)金子さんカウンセラー日(予約:03-3654-0181またはメール)。
*事務作業日は水・金曜日の午後2時から4時過ぎ。
*HP等の作成日は火・水・金・土曜日の午後。
*5月の連休中も、曜日に基づきオープンしています(月・木・日曜は休み)。

MCFからの贈り物2点

NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド(MCF)から贈り物2点が届きました。
1つは『ドコモ市民活動団体への助成10年の歩み』というまとめの冊子です。
もう1つは『明日にかかる虹』(阿蘭ヒサコ・冨部志保子)の本で、「東日本大震災」「発達障がい」と子どもたちの現実、を描いたものです。
MCFが毎年、助成事業にあわせてテーマを設けて発行しているもので、今回のテーマがこれです。
巻末にこれまでに助成をしてきたNPO等の団体一覧表があります。2007年度には不登校情報センターもその助成を受けました。これまでの10年間に多くの団体が助成を受けています。このリストには情報収集の対象がありそうです。

宿泊型フリースクール

フリースクールは80年代から90年代にかけて不登校に対応する教育機関としてかなり普及しました。
2000年代になってからはそれまでの勢いはないようです。かつてあったフリースクールのいくつかが消えました。もちろん従来型のフリースクールも存在します。
他方、それぞれ活路を探して今日まで継続しているフリースクールもあります。私がざっと調べた範囲では2つの方向で生き延び、または活性化しています。
1つは、通所する生徒が高校年齢になるのにともない、通信制高校のサポート校になったことです。とくに都市地域のフリースクールには多いと見うけします。
もう1つは宿泊型のフリースクールです。こちらは山村型になるかもしれません。農山村にあるフリースクールはもともと宿泊型です。初めからそういう性格のものでした。その多くが今日も活躍中です。都市域においても少数ながら宿泊型ができています。
不登校情報センターの情報紹介サイトにおいては「全寮制高校・寄宿舎のある学校」として当初は全寮制高校と山村留学型の小学校・中学校を念頭にしてきました。しかし、宿泊型フリースクールが相当数このページ群に含まれているのを確認したところです。

二条淳也『中年ひきこもり』

二条淳也さんのブログからセレクトしたエッセイ集を『中年ひきこもり』としてパンフレットにしました。A5版86ページ、定価400円(税別)、送料を含めて500円で販売いたします。
今日はその編集作業を終えました。自家制作本は編集のあとに印刷も製本もすることになります。編集作業を終えたあと、通常は印刷所が行う作業も含まれますので、印刷用の版下ができたことになります。

実はほかに数点の自家制パンフレットを発行するつもりです。その一つが訪問サポート部のトカネットの活動を紹介する『ひきこもりへの訪問サポートQ&A』(仮題)です。藤原宏実さんがかなりがんばって文章化していますので、近日に原稿ができるでしょう。
先日作成した『ひきこもり国語辞典』とともに内容はかなりいけると思います。

事務作業の臨時休業日

金曜日、水曜日の午後を情報収集の事務作業に設定しました。
昨日も金曜日午後でその日にあたったのですが、キャンセルにしました。A.パンゲーネさんが来るのを知ったからです。それはやむをえないのですが事務作業としては残念なことがありました。
昼前に参加するといってこれまで来られなかった人から電話があり、「きょうは行けそうだ」と言ってきたことです。さらにある人が直接に訪ねてきたことです。私は不在なので「場所が確認できたのでまた来ます」といって帰られたそうです。2人の新参加の機会がお預けになりました。
このハプニングは事務作業グループが形成される可能性があると受けとめることにしました。次回は4月10日(水)午後2時から作業をします。

古い友人A.パンゲーネに会う

4月5日、40年前の知人が来るというので、予定をキャンセルして彼が来る集会に参加することにしました。集会場所は比較的近い亀戸です。やってくる彼は遠くアフリカのモザンビクからです。A.パンゲーネといいます。現役を引退しましたが元外交官であり、40年前に会ったときは独立闘争のゲリラ部隊の戦士でした。
数日前に整理したとき偶然に彼とのやり取りをした本などを見つけていました。40年前に一緒にとった写真のコピーも持って出かけました。
帰国後も何度か手紙や書籍やトランジスターラジオと電池をやり取りしていました。それでも忘れていると思いつつ、集会前の机に座った彼に近づき写真を見せました。すぐであったかどうかはわかりませんが思い出し、ややオーバーなアクションで迎えてくれました。
夜、その彼からメールが届いていました。それへの返事と一緒に紹介します。
  
Dear Mr Matsuda,
It was a pleasure to meet you again after so many years.When I looked for you at the end of the meeting you have already gone. This is my email address,please find a way. to correspond. Tomorrow,I am leaving for Osaka and Kyoto and I will be back on April 9,at 2:00 PM and I will be free until dinner time.Next day, I will depart to the Airport at 10:30 from the Hotel.. If you are free and not far away, we could meet for 10- 15 minutes.
Best regards
Armando A Panguene

Dear Comrade Armando Panguene
I’m too glad to meet you.
I have notime after the meeting ,so I leave there soon.
Your talk at the meeting is very good,friendly,and frankly.
I am not forget you said in 1972 “You will visit to our liberated zones”.
But,I could not do it.regretaly.
Another way,I read and translate many magazines,books about Mozambique or Southern Africa,in which contains you send me.
Today,I handed a little pamphlet to you,it was my work.
For over twenties years,I didn’t use English language.
I feel difficult to write a letter by English.
April 9,I want to meet you for farewell.
When and Where do I go in Narita Airport?
Best regards
Matsuda Takemi

アスペガー気質と情動の機微

引きこもりへの訪問サポートについて思いを書きました(3月25日)。そのなかでアスペルガー気質を「人の気持ちがわからない」のではなく、「人の気持ちがわかるときと、わからないときの両極端になりやすい」としました。私の体験から出る判断です。そして「特に困った状態の人には強い情動が働くように思います」と書きました。この“強い情動”を説明したいと思います。

私は長い間、それが情動であると考えたことはありません。私に向けられたことばはサラッとしているとか、淡々としていて感情に乏しいとか、ときには客観視して公平かもしれないが…(人情に欠ける)などと言われた経験が多いのです。
それらは情動とは反対の状態であり、同情的なものがたりないとされてきたことです。私に限らず、こういうことも人の気持ちがわかりにくいと説明されているのかもしれません。

あるアスペルガー気質の人が小学校から中学校にかけて障害のある同級生をずっと助けてきていたという話を聞いて、私の感覚と何か共通することがあると思うようになりました。中学時代以降の私が公平性を指向する気持ちとして納得してきたことです
公平のためには弱い人を優遇するのがいいと考えていた時期もあります。それならハンディをもつ子をカバーすることに結び付くからです。しかし公平感覚だけでは説明できないものもあります。それを理解しようとしました。
感情表現を表に出すことは、それに巻き込まれやすい感受性の強い人たちには何か疎ましいのではないか。距離を置きたいとか、いいときと悪いときがあるとか(それは誰に対しても同じようにあるにしても)の感情をあたえるのではないか。私が近くにいて楽であると言われるのは、このような感情表現が少ないことに関係するかもしれません。
弱い立場にいる“被害者”は、その弱さを必ずしも公にはしたくないものです。そのときの“さらし者にされたくない気分”がわかるような気がするのです。だからその場面は早く終えてしまわなくてはいけないのです。感情的な表現でなく無機質なことばで終息させたいのです。
このあたりまでは、遠い記憶でもかすかにあります。それをいまになって振り返ると、“被害者”の状態に即した救済感情かもしれません。多数の人の前で何かを言うことはその弱さを公にします。それよりも別の方法でカバーするのがいいのではないか。そして、これを情動ということばで表わしてもいいのではないか。そのように思えてきたのです。

この表現はかなり近いと思いますが、それでも何か微妙に違います。気持ちをことばにすると自分でもそれは違うと思うものです。それをあえてことばにした感じです。
たぶんわかりにくいでしょう。アスペルガー的な自閉気質のストレートではない感情の機微はだからわかりにくいのかもしれません。ですが何かとらえづらい深層の気持ちをキャッチしているのです。よく読みイメージしてください。わかる人もいるのではないでしょうか。もっと適切な表現ができればいいのですが、このあたりが私の限界かもしれません。

障害者に音楽教育を開放

高等部という通信制サポートのコースをもつ国立音楽院(東京都世田谷区)からの連絡です。
心身障がい児者学習コース(インクルーシブクラス)を新設しました。生徒や保護者の期待を寄せる「案内書PDF」ができたとのことです。量的に全部を載せることができませんので。国立音楽院のHPの該当ページを紹介します。http://www.kma.co.jp/inclusive/
発達障害者やダウン症の生徒の学ぶ場になります。
国立音楽院はこれまでも、障害のある人などが音楽を学ぶ機会を広げてきており、インクルーシブクラスの設置はその延長であり、新たな展開のようです。

昼間定時制高校の広がり

不登校生への対応の中で生まれたもう1つは昼間定時制高校です。こちらは主に公立高校の不登校生への対応です。
①、昼間とはいっても夜間課程があるところが多く、3部制として朝・昼・夜の課程があり多くは選択性になります。ほとんど全日制と変わらないくらいなのですが、朝を抜かして昼と夜の課程を選べます。科目選択が多くなり単位制にしているところもあります。
②、高校卒業資格に必要な単位数が74単位のまで下げたのは文科省の不登校対策といえるものです。それを活用して3年間で単位取得は可能ですが、制度としての4年生を崩していません。3年で卒業できる生徒もいるし、4年であっても留年とは違います。入学し在籍していてもなかなか登校できない生徒に対して弾力的に対応できる点も評価できます。
③、なお文科省の不登校対応としては、大検を高卒認定の変更したことも挙げられるでしょう。
④、これらの全日型の通信制高校と昼間定時制高校は、制度としては以前からありました。不登校生徒が増大したなかで、古くからの制度を新たに活用した面があります。しかし、多くの人が望んだような全日制高校の改善・改革による不登校生の受入れは基本的には生まれなかったのです。4000校を超える全日制高校のほとんどは不登校を横目にしながらスルーしている状態です。これではどこかの時点で途絶えてしまう高校が出てくるかもしれません。総じていえば不登校や中退という社会的な大テーマを生かしたのは全日型通信制高校と昼間定時制高校といえるでしょう。