さて、引きこもりの高年齢化に続く事態を考えなくてはならなくなってきました。
私は不登校情報センターという居場所で、いつの間にか引きこもりの支援をしています。1995年に不登校情報センターを始めたときは、それが支援活動になるとは考えていなかったことです。2003年ころに「不登校情報センターを働ける場にしてください」という声が上がりました。それに促されて始めたことが不登校情報センターを徐々に引きこもり支援の場に変えてきたのです。
設立して18年になります。まもなく私は68歳の誕生日を迎えます。ここに来る人たちもだんだん高年齢化してきました。引きこもりを抱える家族の状態が、不登校情報センターにおいても生まれているのです。
先日の「大人のひきこもりを考える教室」で参加した親の話を聞きながら、改めて考えました。不登校情報センターの活動の延長において、高年齢化した引きこもり経験者の生活条件はどこまで到達することができるのか。話の中でそれにふれざるを得なくなったと思ったのです。
これについてくる思いはいくつかありました。それらの中間の思いを跳ばして、私がその場で話したのはこういうことです。
その到達点では生活・生存に必要な条件はできない。社会的にカバーするものがなくてはいけないけれども、社会の現実は逆に動いている。
これに関わるいろいろなことを数回に分けて書こうと思います。
数回になるので、共通タイトルを「引きこもりの高年齢化の先」としました。今回はその第1回目です。第2回からはそれぞれのタイトルをつけます。