数か月の拘置所経験と比べる

かなり前の「時効」といえる聞いた話です。
ある人が暴力を振るい数か月の拘置所経験をしました。そのときに感じたことです。多少の聞き違いもあるかもしれませんが、いろいろな意味で参考になります。

(1)精神状態を調べるために精神鑑定を受けました。そのために拘置所は独房になりました。
ただし精神鑑定のやり方がひどいです(精神鑑定は治療行為ではないので、被検者としての実感です)。

(2)自宅での3年ほどの引きこもり生活に比べてみることができます。
強制的な拘束によるもので引きこもりとは別物ですが、似ている面もあります。
法的・制度的理由から安全は確保されています。
自宅から離されている点では、引きこもり生活と同じとはいえません。一人で生活しながらも「人のいる」環境に身をおくという意味もあります。特殊な隠遁生活と見ることができます。

(3)療養生活と比べてみることもできます。
閉鎖病棟の様子と似ている面もあります。薬は間違いなく服用させられます。
独房で横に話し相手がいないので、部分的には自己内観法の機会にもなります。
看護師の出入りがかなり頻繁で接触的な(心身観察的な)病棟に比べて、見周りは定期的ではあるが安全確認的・外形的なことになります。全体が精神科の入院生活とも対比されされます。

(4)更生施設の面がある。
毎日の生活は画一的です。規則正しい生活ともいえます。
日常的な、あいさつ、食事、運動、身の周りの整理が義務づけられます。自分の意思だけではなかなかやり遂げられないことが、この環境においてはできやすかったです。