引きこもり学習会に参加したお母さんから尋ねられて、どう答えるのか戸惑いました。
「どうして他の人には会おうとしない(引きこもりの)人が松田さんには話しかけてくるのですか?」
これに何と答えていいのか自分ではつかめません。
とりあえず年齢が大きく離れていること、20歳から30歳ぐらいの差があることは1つの理由です。しかし、それでは主な理由を答えてはいないでしょう。
思い巡らしながら、ともかく試みた答えはこういうものです。
話しかけてくることには「聞いていること」が基本です。
その次に、何かを尋ねられたときの答えは私が答えることではなく尋ねたあなたが自分で見つけ出す、そういうスタンスがあります。もちろんこの場合の質問は例えば人間関係に関することなどいろいろな仕方がある質問です。
どちらかといえば不親切な答え方が多いのではないかと思います。心がけていることはうそを言わないことです。それはときには話しかけてくる人の期待をしぼませるかもしれません。「わからない」「あなたの考えは?」ということも少なからずあります。
このような説明をしました。たぶん聞いている親たちは腑に落ちない答えではないかと心配するような内容です。周りにいる当事者からは無愛想な返事をすると聞いたことがあります。メンドー見が悪いことはある程度自覚しています。
こう書きながら思い出したことがあります。その人が具体的に何かをするときは可能な応援をします。ただこのレベルの人と(他の人とはあまり話さないが)私に近づいて話しかけてくるような人とは違うようです。
毎月第2日曜日には「大人の引きこもりを考える教室」を開いています。15にちのことです。