引きこもり支援を企業CSRにする運動(6)
その6「当事者も参加し社会に理解を求める運動」
引きこもりを理解することとは、一人の人間を心理的・社会的に理解することです。それができるにしたがい引きこもりの彼ら彼女らが社会の一員として生きる道は広がりますし、社会全体が暮らしやすく住みやすくなるものと思います。
全国引きこもりKHJ親の会は、引きこもりをある種の精神障害と認め、公的な福祉の支援制度づくりに向かっているように思います。それを必要とする人は相当に多いはずです。
私の考える「引きこもり支援を企業CSRにする運動」は、企業・事業所を経営・運営している人たちに向けて引きこもりの理解と応援をお願いする取り組みになります。国民と社会に理解を求める運動です。福祉の支援を求めることと矛盾するわけではありません。そこに引きこもりの当事者も可能な形で参加できるものと思います。
引きこもりが社会の成熟状態に生まれている事態とすれば、成熟社会の経済的な担い手である企業・事業所にこの社会を存続させ発展させるように協力を訴えるものになります。
この運動は当事者である引きこもり経験者が参加し、それによって相応の収入がえられ、社会との接触が生まれることを期待する取り組みです。社会との接点を持たない引きこもり続行中の人が何らかの動きをするきっかけになれば、その先の社会的な負担も相応に軽くすることができるものと信じます。