小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、何かに書いています。およそ100年前の松江在住時代に、朝、宍道湖から中の海につながる大橋川に架かる橋を渡る通勤者の下駄の音で目がさめると。
連休が終わった5月7日の朝、通勤者の足音で、私も目をさましました。連休中の数日間はこの音がしなかったのに気づきました。
ハーンの時代と違って木の橋を下駄で渡る音はありません。意外と女性の硬質の靴の音が少し高く響きます。男性の軟質の靴の音は、重く沈んであまり響かないものです。
寝ている場所は、JR平井駅につながる路地の四つ角に面する部屋。メインストリートではないので、通行者はそう多くはありません。夜明け前から音がし始めているはずですが、私が気づくのはむしろ通行量よりも、こちらの睡眠状況によるようです。
今日は、靴音が聞こえるようになって時計を見ると7時ころです。目覚めはいつもより遅くなりました。連休の暦に沿った休み方ではなく、通常のペースで数日間を過ごしましたが、それでも連休が終わったことを感じさせる朝です。