斜視の集まり(3)ー成人後の斜視のばあい

先天的な斜視よりも後天的な斜視、特に成人した後に斜視になった場合が、生活面でも社会面でもハンディは大きいと思います。個別の事例は聞いていましたが、ここが斜視の中心問題になりそうです。
成長期の前の斜視は矯正手術により治せるし、予後もいいという点は初めて確認できました。これに関して矯正手術の医療機関の情報がありました。
問題は成人になってから斜視になった人です。こうなるのは左右に視力差が大きいことが関係しています。視力差が大きいとよく見える方だけで見るようになります。
左右の視力差をメガネで補正すると脳内が苦しくなります。「脳内が苦しい」を表現する適切な言葉は見当たりませんが、経験者には言葉が不十分でも伝わります。同じ感覚が理解できるからです。
「脳内が苦しい」ために視力差が大きいと単眼視(右目だけ、左目だけで見る)になりやすいのです。それが斜視に向かい、斜視が固定化する理由です。これにもいろいろな場合があるかもしれません。
斜視のまま両眼視できる人もいます。その場合、見える像が1つにならず二重になることがあります。これは以前にも聞いていましたが、今回も聞きましたので、さらに詳しく聞きたいところです。本人にとっては大変だと思うのですが、どういう苦しさが発生し、どういう表現になるのか…。
このように聞いていくと、視覚障害の一部とみていいように思います。失明や弱視の人が持つ困難に近く、社会的・身体的・生活的な制約が大きいからです。

斜視の集まり(2)ー特に子ども時代について

子どもの場合、斜視を理由とするいじめや嫌な思いをした経験があるのは、私にはよくわからないことでした。私も子どものころから斜視ですが、それらしい経験が思い出せません。
参加した2人からは同級生との関係、教師からのもの、仕事についてからのいじめなどがいくつか話されました。一人はそれがきっかけで不登校になっています。
「右の眼はいいが、左の眼は嫌い」と言われていたことがある。「目が変」「目が怖い」と斜視であることが対人関係に影響したのです。それがいじめや嫌がらせや不登校につながるのです。
とんでもないことですが、斜視をまったく理解していない教師もいるようです。確かに教師になるための予備知識にはそういう項目はないでしょう。子どもの顔をみれば、わかりそうなものですがそうではない教師がいるとは驚きでした。
対応策もあります。例えば右目外斜視の場合、右隣には同級生が座らない教室の右端の席にするという対応があってもいいのではないか。そういう話も出ました。子ども時代、学校での具体的な対応のしかたは、考えて行けばもっといろいろと出てくるでしょう。
斜視であることによる不利益は聞いていけば、まだ出てきそうですが、利益になることは何も出てきませんでした。親から“カタワ”と言われたこともあるとか。このあたりもいろいろな経験を聞いていきたいところです。