不登校経験者へのアンケートの依頼を受けました

さきごろ不登校情報センターに依頼して不登校経験者へのアンケートをしたい、条件はどうかという問い合わせがありました。
不登校情報センターにはかなり多数の相談者等の名簿リストがあります。以前にもそういう依頼を受けましたし、内容により協力したこともあります。「卒業論文を書く材料を集めたい」という学生から、大学の研究室や心理相談室などからの依頼もありました。
その協力の条件に定式はありません。実際にアンケート企画案を聞かせていただいたうえで判断します。
内容で聞きたいのはアンケートの主旨が第一です。アンケートを集約した結果の利用方法、回答者に開示する予定なども関係するかもしれませんが、必須ではないでしょう。
アンケート回答の受け取りを誰にするのかが忘れがちです。不登校情報センター(あゆみ書店名)にするのか、アンケートの依頼者にするのか。アンケートの回答者が「取材を受けてもよい」として連絡欄を設けることもありました。
利用料金は1通当たり110円から150円です。送料が大部分を占めますが、封筒、返信用封筒、同封のアンケート用紙、作業費なども必要です。
回答率は高くはなく2~3%程度だと思います。回答率はアンケートの内容(答えやすさ、質問者の意図)に関係するはずです。

「ひきコミ」投稿者などへのアンケート調査は不登校情報センターとして2010年初めに行いました。約600名にアンケートを送り、回答者は66名です。これは依頼を受けて実施したのではなく、参考にできないほど回答は高率でした。
〔「ひきコミ」投稿者等へのアンケートの集約〕
http://www.futoko.info/…/%e6%8a%95%e7%a8%bf%e8%80%85%e7%ad…/

2011年に日々輝学園高校(前身は武蔵国際総合学園)の依頼アンケートは、2000名に送り回答は64名(回答率3.2%)です。

フューチャーセッションIORIの準備会に参加

「業界新聞から地道な宝探しをする人を募集」(4日)と書いた「ひきこもり・不登校の周辺ニュース」記事を探す企画を、「ひきこもりニュース通信員」の案内文にまとめてある会合に出かけました(7日)。この集まりはフューチャーセッションIORIの準備会(正式名は忘れました)。話してみてこの提案は取り下げました。
教えられることは多くありました。2点だけを書きましょう。
提案したのは、次回12月のIORIで設定するテーブルテーマ(分科会)の候補です。テーブルテーマは基本的に参加者がフランクに話し合えるものがいいわけです。「ひきこもりニュース通信員」はそれには該当しません。企画内容の変更はあるとしても、説明会的にならざるをえないからです。提案としては一歩引いて、「ニュースが好きな人がニュースの読み方・集め方を話し合う」…それがテーマとして落ち着くかどうかは別ですが、そんな感じになるでしょう。
この日決まったテーマは、「生活リズムがメチャクチャ」「ドリームアップ」「発達障害・発達紹介」などです。以前からある「はじめてのIORI」も続きます。
フューチャーセッションIORIが強力に存続しているのは、このようなテーマ設定、それを支えるテーブルオーナー(だいたいが発案者)、ファシリテータ―(司会役?)などがそろっている、などによると思います。
もう1点は、不登校情報センターの居場所との対比です。以前は多数の人が集まっていました。10年以上も前の状況ですがこのような下準備はなく、恒常的なスタッフはおらず、当事者は毎日集まっていました。そういうなかで自然成長的に仲間グループ、サークル、パソコン同好グループが生まれました。パソコングループに提案して学校・支援団体を紹介するサイト作業が始まったのです。いくつかの変遷があって今日の居場所ワークになりました。
フューチャーセッションIORIもおそらく独自の変遷をたどるでしょう。それは必ずしも仕事的なものとは限らず、社会運動的なもの、生活共同体的なものかもしれません。いろいろな団体が行き通うプラットホームかもしれません。方向はどうであっても、不登校情報センターがたどった経過とは違い、それぞれの時期に集団的に検討されていくものと予測できます。注目に値すると思いました。