アンケートは失礼という人もいましたが…

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数日前に電話がありました。「人の事情を知らないで、アンケートと言ってひきこもり呼ばわりは失礼ではないか」という主旨でした。怒っていましたし、「すみません。配慮がたりませんでした」と謝りました。

アンケートは合計500通以上ですが数回に分けて送りました。分けたのは作業量が多いのと送料合計55000円を一回で用意できなかったためです。12月15日に最後の100通余を送ったところで、抗議電話は12月10日ですのでその前の投函分です。

今回のアンケートはいろいろ不備がありました。1回目送付の後、内容の不十分さを強く感じて[改訂] 版を作り直し、初回送付した人にも送り直しました。アンケートの名称は初回は「アンケート(回答者名不要)」でしたが、[改訂]では「長期ひきこもり経験者へのアンケート(無記名)」としました。この変更もしなかった方がよかったのです。気持ちを損じた人はこれに関係するかもしれません。4~5回に分けて送付したことも含めて、私一人で実施するアンケートの不十分さが出たのです。

以上の不十分さや礼を失することになった点もありますが、12月15日には最後の100通余を送りました。40代・50代以上になったひきこもり経験者の現在の困難を知るため、連絡がとぎれているので「事情を知るため」の目標があったことが理由です。これまで受けとったアンケート回答にはその答えがあると確信できます。まだ回答はつづいてくると思いますので全体を示すのは来年になりそうです。ここでは〔自由記述欄〕にある3例を示します。

1つは、現在は社会参加されている方からのものです。「40歳で結婚したので子育てと親の介護が重なってしまって、もっと早く結婚できていればと思います。ひきこもりの時間は当時は知識と経験がなくそうせざるを得ませんでしたが、50歳近くなって振り返ると貴重な時間を無駄にしてしまったと思います」。

もう1つは、事情に変化はないと伝える父親からのものです。「ひきこもりも20年を越え、親も80才手前となり、この先どうなるか不安ですが、本人は以前より家のこと(食器の片づけ、ゴミ出し、洗濯物干し、片づけなど)をやってくれている。親が元気なうちに先が見えればと思いますが、本人次第なので、見守ることしか出来ないのが、はがゆいです」。

こういう人もいます。「今まで完全に長期ひきこもりをしたことは経験上ありません。現在はX市にあるB型作業場に週3回通所しています。20数年あまり不登校情報センターに関わり続けています。ひきこもりではなく普通の社会を回避しがちな性格であり、中年間近かな年齢になった今も普通の社会人として生きる自信がなく、日頃より幻想しながら、日々自分らしくありたいと思う気持ちは強く日常暮らしています」。

抗議電話をしてくれた人からその日のうちに落ち着いた二度目の電話がありました。「忘れないでその後の事情に気をかけてくれて感謝している人もいる」と告げると、少し納得してくれたと感じました。

アンケートの回答が何通になるのかは予測できません。アンケート以外で電話により詳しい事情を話してくれた方もいます。アンケート回答はなくて会って話した人もいます。無記名を前提にしますが、記名の人もいます。切手不要としていましたが、切手をはって送ってくれた人もいますし、資金カンパをしてくれた人もいます。不十分な点はあるけれども必要な意義はあると思い、初めに予定した500通を送付したのです。回答を待っています。

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