「全国若者・ひきこもり協同実践交流会」の実行委員会は、予想以上に参加者が多くて40名近くいました。 10回以上の全国集会を重ねて、組織論も運動論も実践理論も相当の積み重ねを感じました。
それでも“ひきこもり”をテーマとすることの奥の深さは並大抵のことではなさそうです。小手先の対応策に終始しない基本的な視点を重視するスタンスが見えます。 実行委員長の候補と目される太田政男先生(委員長に就くのは遠慮しています…)は、「戦後の教育学の根本から見直しを迫る内容」と、この様子を表現しました。同感です。
実行委員会では10余年の経過をまとめた報告と、課題の要点をまとめた報告がされました。このあたりに運動の蓄積を感じます。 本番の実践交流会は来年3月ですが、1000人規模になる可能性があります。
今回は2日にわたる交流会分科会のテーマを、4つの分類に分けてどのように設定するのかの議論が1つの中心です。1分科会に50~75名程度参加するものとしてテーマを設定します。
(1)居場所に関すること、(2)仕事に関すること、(3)生活(住宅・家族・高齢化・貧困)に関すること、(4)学び方に関すること(特に多様な教育機会を保障する法案)について。
実行委員会の参加者はこの4つに分かれて話し合いです。分科会の設定自体をこのように決めていく方法もまた組織的な積み重ねが表われています。
さて、私はこのうち「仕事に関すること」に加わりました。サポートステーションを運営する団体がいくつかあり若者の働き方に関する視点が出されました。私は仕事おこしの視点から分科会ができるかどうかを考えました。実は2つとも4つの分類に分けて話す提案のときに提示されていたことです。
分科会が設定されれば、各分科会をどのように運営するのかをそれぞれが決めていく準備に移るはずです。しかし、急いで決めるのではなく、特に当事者(この言い方もひとしきり議論になりました)の参加や意見を取り入れるスタンスを明確にしています。議論を重ねることが準備(実行委員会メンバーが問題の所在を共通に確認する過程)になるからです。
情報センターに戻ってから藤原さんにこの実行委員会の様子を話しました。彼女は「訪問活動」分科会を言い出しました。実は私もそのつもりでした。これは「居場所」テーマの一部にしたいのですが、そこには参加できませんでした。第2回実行委員会は6月です。 この協同実践交流会を全体として扱うホームページがありません。不登校情報センターのサイト内に専門コーナーをつくるかもしれません。とりあえず前回の福島大会のを紹介します。
〔第11回全国若者・ひきこもり協同実践交流会・福島大会2016年2月〕 http://www.jycforum.org/business/networking/