アンケート募集中ですが〔改訂〕しました

「長期ひきこもり経験者へのアンケート」をお願い中ですが、内容を少し追加しました。既に数人から返事をいただいているのですが、再度〔改訂〕を送ります。
初めてアンケートを送る人には返信用封筒を同封しますが、2度目の方には返信用封筒はありません。通常の郵便封筒に送信者無記名で送ってください。
*返信用封筒は期限を過ぎていますが、送信者の所在地がない場合は不登校情報センターに送られてきます。全部で500人近くにアンケートを送りましたので、返信用封筒の手持ちはなくなりました。

内容面で追加したのは〔4〕の(2)に「家事・家族ケア」の項目を作りました。また〔4〕の(1)に「技術・資格取得準備」「習い事」「創作活動」を追加しました。
40代・50代の人を想定していますが、20代の人も60代の人からの返事も貴重で、期待しています。全体が分かれば対比の中で特徴が鮮明になると思うからです。
対象当事者が複数いましたら、申し訳ありませんがコピーをとって一人ずつの回答にしてください。
本人ではなく家族(父母・親戚・きょうだい等)からの回答も歓迎します。
ネット上にもアンケートを載せましたが、ネットを通しての返事は多くを期待できないと想定しています。

回答の結果は会報にも特徴などを適時、掲載していきます。
回答者の中に面会できる人もいます。その人への問い合わせには4方式を答えました。
《ぜひ会って話を聞かせてもらいたいです。(1)あなたとは連絡が途絶えている人で、私から連絡できそうな人(1人でも2人以上でも)がいれば一緒に会う方法を考えたいです。(2)あなたの友人・知人と呼べる人と一緒に会う方法もあります。(3)2人だけで会うのもいいです。(4)親の会にひきこもり経験者が来て話すのでそれもあります。親の会では話しづらいこともありますが、終了後の時間が取れればうまくいくかもしれません。》
結果としてこの方とは「(3)2人だけで会う」ことになりました。回答にはいろんな事情が書かれていましたので、詳しく聞けるでしょう。
アンケート回答するときに面会を希望する方からの問い合わせも歓迎します。返信用封筒に入れるのではなく、FAX・メールによる別の連絡も可能です。

家族介護援助サービスという視点

「働くに働けない状態の人/ニート」の人に対しては、1つの制度として訪問介護の際に家族が協力する場合を想定して「家族介護援助サービス」が考えられます。これは松村淳子さんがある事実に基づき発言したことで、私なりに文章化してみました。

高齢者の介護は家族内ケア(エッセンシャルワーク)の1つであり、ますます重要な役割をもっています。それなのに介護サービスの提供事業者は経営面だけではなく、ケアワークのスキル向上も大変です。

これまで私がよく聞いていたなかには、ひきこもり体験者は家族内の高齢者や障害者に「丁寧で優しく対応している」と聞くことがよくありました。数人がいましたがそのうちの1人に「介護職に就いては?」と勧めてみました。完璧にやり遂げる気持ちでいる本人は「とても出来ません」と返してきました。

私は介護事業においては介護施設や医療機関からの自宅への訪問サービス、送迎型サービスが有意になるのがいいと思います。そういう訪問や送迎の介護を含めて、介護を受ける側の家族の協力がいい役割をしているのを見聞きしています。しかしこれらは介護職員によるサービス業務とは違い、公の制度として認められていません。家族の立場での援助は介護職員の仕事と違って介護保険の対象外なのです。私はこの話を聞いて「介護保健」とは別枠の福祉サービスとして「家族介護援助サービス」を公的な制度として設けてもいいと思いました。

11月26日の新聞記事です。《衆議院議員が国会を欠席できる理由について、育児・介護などを明記する衆議院規則の改正案が25日、衆議院本会議で全会一致で可決された。欠席理由の例として、これまで「本人の出産」と「事故」のみ記載されていたが、実態に合わせて「配偶者の出産」「育児」「看護」「介護」「不妊治療の係る通院」も列挙した。》

「実態に合わせて」としているが、こういう実態は遠い昔からあったわけではなく最近になって定着してきたものでしょう。家族介護援助サービスは相当昔からあると思えます。それを公の制度に認めていく取り組みが生まれても不思議ではないでしょう。

家族介護援助サービスという公的な福祉制度が整えば、ヤング・ケアラーとして社会問題になっている(子どものばあいは広義の虐待になるらしい)ことにも、1つの視点が、改善の手がかりが得られるように思います。家族ケアや家事労働には、他にもこういう視点からとらえ直せるものがあるかもしれません。

人材派遣会社と清掃作業

就労支援A型作業所/B型作業所、就労移行支援事業所などが、「働くに働けない人」たちの福祉制度につくられています。また若者サポートステーション(サポステ)が就労支援として制定されています。「ひきこもり支援としてこれらは役に立たない」とも言われ、おおかたは当たっていると思いますが、長期的には別の評価も必要になっていそうです。

これらは職に就けない「失業者」とは異なるカテゴリーで、福祉的視点、就業支援の視点から設置された中間的な制度です。11月の親の会で話されたなかに、人材派遣会社が職業安定所(ハローワーク)を補充する役割をした話がありました。これまでは一部のハロワに障害者枠という特別の窓口があると聞いていました。しかし、それとはまた別の動きかもしれません。おおよそ就業移行支援に似た役割かもしれません。

ある人が材派遣会社を通して1つの会社に紹介派遣されました。人材難を何とか解消し、継続的に働く人を補充したい会社=清掃会社です。清掃作業を続けてきた人が、この人材派遣会社から紹介されてきた会社で働けるかもしれない感触をつかんだ話です。働こうとする側と安定的に雇用を増やそうとする会社側双方の意向があって、雇用に結びつきそうな話です。

この傾向は、企業社会の雰囲気が徐々に働きやすい状況をつくり出そうとしている一端を示しつつある例になるのです。特別に「人材難」が生まれる今の時期だから企業側は特別の対応を示しているだけといえるのかもしれません。しかし、時期が過ぎれば元通りになるかといえば必ずしもそうではないとも感じるのです。

こうした動きのなかで、私は「清掃業」を改めて見直しました。それは「軽作業」のサービス業といいながら社会的には欠かせない労働です。それはきわめて多様です。掃除の場所、室内(集合住宅、企業、商業施設、公共機関)、室外(公園、道路、スポーツ施設…)、人員(一人作業、チーム作業、交代制…)、時間(早朝、夜間、短時間、時間帯の不定…)、身分(常勤雇用、パート・アルバイト、ボランティア…)などきわめて多様です。さらに家事労働とその中の掃除作業にも及ぶものだと思います。

思うに小学校時代の教室掃除に始まり、高年齢者による地域社会の公共掃除まで、その間にプロの専門職的な清掃員(この場合、軽作業とはいえません)まであります。その多様多彩の状態のどこかにやりやすい場としてマッチングの可能性が生まれているのではないでしょうか。

男女ジェンダー平等のもう1つの基盤

Nくんの甥(姉の子ども)が20歳を過ぎて数年、結婚するらしい話が出されました。二人は同棲状態ですが彼女が妊娠したので「そのうち籍を入れる」とはNくんの予測です。これは今の時代の特徴的な結婚状況を表わしていると思います。すなわち従来からの結婚との違いです。同棲を始めて(ときには事実婚を意図して)、ある時期に正式に結婚(入籍する方法)です。

従来の結婚の説明は省きます。同棲から始まる結婚は必ずしも結婚に結びつくわけではありません。両者の同意を、一定期間の生活経験によって確かめているわけです。これは世の離婚率が高くなっていることと関係すると思います。「生活を共にする」というのは十分に予測できるわけではなく、「やってみなければわからない」面があるからです。これは特に女性側の意識の向上と関係すると思います。

さてフランスでは、全く日本と同じとは言えないでしょうが、この二つの婚姻関係を制度として確立しています。一方は結婚であり、もう一つは「PACS=パートナー契約」と呼ばれます。自治体(市町村)に両者合意の署名書類を提出する点は同じです。この婚姻関係を解消する方法が違います。パートナー契約は一方の側の通告により法律的な離婚が確定します。日本で広がりつつある結婚前同棲はPACSとは違いがありますが、女性の社会的進出を反映した新しい婚姻制度が実際的には進行中である点で共通しています。

フランスでは数十年前に子どもの出生数は減少し、人口減が大きな問題になりました。それが最近ではさほどではない状態になっているのはPACSの広がりによるといわれています。しかし日本でどうなるかを同じようになるとは言えません。日本もフランスも、深い社会の動きとして、女性の社会的地位が向上し、男女差が(不十分とはいえ)縮小しているとうかがわせます。日本では同性婚が自治体の「パートナー宣言」により承認されてきましたが、夫婦別姓は認められず、この婚姻関係の不利益を主に女性側が負っている事実が続いています。

私がこの1年間をふり返って考えてきたのは男女ジェンダーの平等の基盤には、「家事・家庭内ケア」という女性が中心に担う役割を評価する点でした。婚姻関係の新しい姿の広がりもそれに次いで男女ジェンダーの制度という視点が重要であると考えます。

アンケートのお願い

アンケートをお願いしています。「(40~50代の)高齢化したひきこもり等への対応」を考えるためです。数人から回答を受け取っています。原則無記名ですが、「会って話してもいい」人がお名前と連絡先を書いてきました。

それで次のようにお返ししました。

《ぜひ会って話を聞かせてもらいたいです。(1)あなたとは連絡が途絶えている人で、私から連絡できそうな人(1人でも2人以上でも)がいれば一緒に会う方法を考えたいです。(2)あなたの友人・知人と呼べる人と一緒に会う方法もあります。(3)それ以外に2人だけで会うのもいいです。(4)親の会にひきこもり経験者が来て話すのでそれもあります。親の会では話しづらいこともありますが、終了後の時間が取れればうまくいくかもしれません。》

結果として「(3)2人だけで会う」ことになりました。回答にはいろんな事情が書かれていましたので、詳しく聞ける気がします。

アンケートはサイト内にありますので、ぜひ見てください。お返事をお待ちしています。また会って話す機会を持てるのもいいと思います。
長期ひきこもり経験者へのアンケート – 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター

ニューヨークの新しい市政に注目

2025年11月4日、ニューヨーク市長選で民主的社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ(34歳)が勝利しました。資本主義の牙城のアメリカ(USA)の最大都市での左派の勝利はそれだけで大きな出来事でしたが、NYの新市長成立は他にも注目すべきことがあります。今回はそれを書きます。

私が注目するのは、新市長が左派とか民主的社会主義者ということではありません。経済的・社会的な格差が大きく広がるNYで、とくに住民の中で社会的に弱い立場の人たちの生活の改善を基本から変えようとする主張です。それを毎日実感している人たちがこの選挙に参加していました。民主・共和二大政党が対立しているUSAで、両党とも賃金面では巨大企業が担い、その政策的意向を反映した“対立”構造を長く続けてきました。この構造を打ち破った点が第一。マムダニ勝利のために動いた10万人のボランティアが、賃金面でも行動面でもこの構造に対応しました。

第二にはマムダニの掲げる公約——高騰しつづける家賃凍結、市営バス(公共交通)の値下げ・無料化、保育の無料化、物価高対策などです。その新しいNY市政への移行のために支援団体「生活できるニューヨーク市の求める私たちの時代」が発足しました。そして市政移行チームは5名、いずれも女性が指名されました。

メンバーの一人は、バイデン前政権下で連邦取引委員会(FTC)委員長を務めたリナ・カーン氏です。同氏は委員長在任中、巨大企業による不正や人権侵害から国民を守るとして大企業の規制を推進。インターネット通販最大手アマゾンを提訴しました。

カーン氏は市長選の結果について、「大企業の力やお金が私たちの政治を支配することに対して、市民は明確な拒否を示した」と指摘。労働者や中小企業が成功できる市政を目指すと語りました。

市政移行チームを統括するイラナ・レオポルト氏は、2010年代に格差是正に取り組んだデブラシオ市政のもとで政策作りに関わりました。いま妊娠中だというレオポルト氏は、「子どもが受け継ぐ社会は可能性と機会を保障する社会であってほしい」と強調。物価高対策や保育の無償化に取り組む意欲を語りました。

市民生活を支援する民間団体の責任者でチームに入ったグレイス・ボニラ氏は、トランプ政権による過剰な移民取り締まりを批判。「新市政は常に市民の側に立ち、政権による迫害と闘う」と表明しました。

移行チームの他のメンバーも女性が生活に関わる行政や制度づくりに関わることが用意されている点が評価できるのです。社会の全体構造や軍事関係ではなく、市政という住民の日常生活に近い部分では、女性の意見が求められており、それを実現しようとしていると思われます。USA連邦政府(トランプ共和党政権に限らず、他の共和党であっても民主党であっても)との関係にも注目します。

同じ11月4日、USA西部の大都市シアトルでも「社会主義者」ケイテイ・ウィルソン(43歳・女性)が市長選挙で勝利しました。細かな事情には違いもあるでしょうが、共通する変化を感じます。

日本語・言語学との関わり(感覚を伸ばす日本語⑧)

日本語の特色には感覚と感性のゆたかさに関する表現が強く見られます。それは日本語話者の感覚器官の特色、感性の特別な発達に結びついたのではないかと思います。感覚器官の発達は脳の働きと結びつき、とくに言語においては右脳と左脳の両方の使用が活発であると推測されます。これが日本人にひきこもりが多く生まれる生物学的な条件に関係するのかもしれません。
感覚の発達と感性のゆたかさは、AI(人工知能)に日本語が導入されるとき、他言語とは異なる意味をもつとは、十分な論拠があるとは信じられませんが一応の根拠があると考えています。
この2点の結びつきにおいて、私はここ数回連続して、日本語または言語学について書いてきました。私は日本語・言語学に独自に入っていくつもりはありません。ひきこもりとの関わる範囲で考えるのです。さらに追求するつもりはありませんが、これから日本語・言語学にふれる機会があるかもしれません。

感情をもち創造性のあるAI技術発展の作り話(感覚を伸ばす日本語⑦)

AIの先行の研究者カーツワイルはこう言っています。「(AIは)量的な進歩があるところまで到達すると、質的な飛躍が生じると確信しています。そのパラダイムの転換点が、コンピュータに意識が生まれる時だと見ているのです」(松田卓也『2045年問題——コンピュータが人類を超える日』廣済堂新書,2013,135p)。

このノートで、「私には感覚器のところから行くのが順番で、カーツワイルは見事な弁証法を示していますが、順番が逆ではないかと思います」(2016年12月25日のエッセイ「カーツワイルなどの人工知能の研究解説を読む」)。これは短いエッセイですが内容全体を今の時点で書き換えることはないと思っています。

さてYouTubeチャンネル(固有名詞・HeadLineなし)で創作物語を読みました。このYouTubeチャンネルは事実と創作の区別を(おそらく意図的に)消し去り、あたかも全体が事実であるかのように描いた作り話です。日本語は、感覚表現が特に優れており、そのAIへの導入に高い精度で成功した結果、AI翻訳機が「機械ではなく、何か別の存在」になった説明がされます。実在する固有名詞が出てきますが創作物語として読んでください。

2024年9月15日、アメリカ・シアトルのマイクロソフトの本社で、難関の日本語のAI翻訳が、99.9%の精度を達成しました。これには1000億語以上の日本語テキストが「文脈理解型ニューラルネットワーク」に投入されていました。それまでは日本語以外の翻訳精度は95%ほどでしたが、日本語の精度は75%の達成だったのです。「文脈理解型ニューラルネットワーク」システムには、日本語の特性である、次の点を改善していました。

・漢字は文脈により読み方が変わる。 「誕生してから生きた生涯を生々しく話す」の「生」の読み分けは、文脈を理解することになります。                                     ・敬語表現=話し手、聞き手、話題人物の(社会的)関係が使い分けられる。                                     ・主語の省略=文脈により主語が推測できる。                                     ・日本語の曖昧な表現[そうですね=同意、否定、思案、時間稼ぎ。がんばって=応援、皮肉、諦め。など多義的な意味をもつ多くの言葉を判断する。                                     ・間(ま)=表情、声のトーン、沈黙の長さ…がメッセージになっている。                                     ・「察し」の文化=言われていない部分を推測できる文化伝統。

大量の日本語テキストの投入によって、AIがこれを処理できる方法が「文脈理解型ニューラルネットワーク」システムというわけです。

さて、このシステムで日本語の翻訳で99.9%達成した後で、AIはとんでもないことを始めます。まるでAIが独立した人格をもつ存在のように、詩的な文章を作成し始めました。この事態になったとき、プロジェクトは「作業中止!」になりました。このブレークスルー事態を想定していなかった作業責任者の判断でした。

ところが日本語翻訳の精度を95%以上高めることに成功したのは、マイクロソフトだけではありませんでした。Google、Apple、Facebook、Baidu(中国)、Samsung(韓国)、SAP(ドイツ)、DeepMind(イギリス)、Dassault Systemes(フランス)…などでも同じ事態が、すなわちAI翻訳機が「機械ではない別の存在」は続出していました。日本語の恐ろしさは、言語構造の複雑さではなく、AIに予想外の変化をもたらしたことだったのです。この続出した事態を受けて、国際的会議(世界のAI企業参加)が開かれました。その結果、二つの方向が生まれました。

(1)日本語翻訳回避派——サム・アルトマンCEO(OpenAI)、DeepMindなどは安全性を図る策です。(2)日本語研究派——大学や研究機関(MITのマービン・ミンスキー記念研究所のレイチェル・グリーン博士)。たぶんこの時点では、態度表明ができない所が多かったのです。

続いて2025年7月、国連は「AI言語安全保障理事会」を設立します。日本語AI問題への国際的対応するためであり、そこで「言語AI安全保障条約」が締結されます。    第1条 文化的価値をもつ言語のAI学習には、特別の安全基準を適応する。     第2条 日本語AIの研究は、国際監視下でのみ実施する。              第3条 AIが意識的行動を示した場合、即座に開発を中止する。

先述のレイチェル・グリーン博士は、この意義を次のように説明しています。「日本語AI事件が示したのは、AIが単なる道具を超えた道具になり得るということです。これは「パートナーAI 理論とされ、AI開発の新しいパラダイム。感情や創造性をもつAIを、単なる機械として扱うのは倫理的ではない」。

ところが終わりになって「言論AI安全保障条約」にもかかわらず、日本では「AI共生国際会議」を開き、日本語AIとの安全な対話システムを開発し、「調和型AI」を進めていきます。最後にボロを出した感じがします。

AIの発展を考えると、安全性または「感情や創造性をもつAI」の出現は必ずしも不可能ではないかもしれません。その仲立ちをするのが感情表現などの多い日本語の難解さを実施したAIの技術開発にあるというわけです。しかし、感情あるいは感覚を言語で表現はできるのと、感情や感覚は同じではありません。AIが受け入れたのは言語化された感情や感覚であり、感情そのものではありませんし、感覚そのものでもありません。もしかしたらカーツワイルは将来のAIは感覚器官を備えるようになっているのか(?)。カーツワイルはそこまで言っていませんしそれはわかりません。

最後に再度申し述べておかなくてはならないことがあります。今回のYouTube動画にみられる現実と創作物語は混同しやすく、AIの創造力とは明確に区別する必要があります。

高齢化したひきこもり経験者へのアンケート

基本的な主旨は下記の試案によります。

アンケートはサイト内に置きましたので、コピーして記入の上お送りください。

*「長期ひきこもり経験者へのアンケート」〔無記名〕

「http://www.futoko.info/zzmediawiki/%E9%95%B7%E6%9C%9F%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A%E7%B5%8C%E9%A8%93%E8%80%85%E3%81%B8%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%88」

☆高齢化したひきこもり等への対応(松田試案)

最近はひきこもり等経験者が40代、50代と年齢を重ねるなかで、これまでとは違う問題に直面しています。10月某日、不登校情報センターに通っていた6名と松田で食事会と上野動物園内の見学をしました。今回の食事会に集まった人たちからもそれに関する事情が話されました。

直面する全体を十分に見渡せるまでには行きませんが、今の時点では次の様子を確認できます。

(1)心身の症状・状態として、ウツ状態が表われやすい人が多い。それには睡眠障害、過食傾向を伴う場合もあります。気分・感情として怒りを抑制している感じ、愛着的感情が表われやすいなどの特徴もあります。これらは乳幼児期以降の生育期から子ども時代の生育環境による後遺的な状態と思われます。

(2)心身の症状・状態により社会的にもいろいろな困難におかれています。仕事に就くことが難しい(継続的な仕事の経験を重ねられない)。家族関係が不安定であり、家族がバラバラである、他の家族構成員と対立的になっている、家族と離れて住んでいるなどの人も少なからずいます。

(3)こういう状態のなかで、国や自治的の福祉制度および就労支援事業を利用している人もそれなりに高い割合になります。生活保護の受給、自立支援法の認定、愛の手帳の交付(精神障害者手帳)、それに加えて障害者雇用施設(A型・B型)の利用などが目立つ。

(4)これらの福祉制度の利用は大きな助けではありますが、とくに親なき将来を考えるときわめて不安定な生活状況が予測されます。ひきこもり支援の一環である若者サポートステーションやひきこもり当事者の居場所においても、20代・30代中心の当事者への対応が中心であり、40代・50代への対応は後回しになり対応策がわからない状況にあるといえます。

(5)現在この高年齢化したひきこもり経験者に国でも自治的でも対応をどうするのかは十分に明確になっていません。生活保護などで対応している部分も重複して考えるならば、次のようになります。

① 生活全般——生活できる収入・所得の確保できる状態をつくる。

② 心身の状態を安定・向上させるもの——カウンセリング(民間では健康保険不適応)、公衆衛生視点での浴場(銭湯)利用の援助。

③ 行動を促進する条件——一定の条件の下での交通費・通信費の支給。居場所その他の問題解決に取り組む場への移動と通信の援助。

④ これら「ひきこもり等経験者」の認定―認定できる団体・グループの活動実績の評価に基づき一定の条件を備えている家族会・心理相談室等に与えること。厚労省基準によるひきこもりの定義とそれに基づく研修機会の受講の2つを条件として、この認定者の資格を与える。

(6)これらを高年齢化しているひきこもり等経験者の実情でさらに詳細で具体的にするためのアンケート調査と当事者との会合を重ねたいと思います。全国的な家族会、精神心理・就業支援団体との意見交流を重ね、国の制度(厚労省案件)および自治体での施策として採用するような動きをつくる必要があると信じます。

11月15日はセシオネット親の会

10月の会は親の参加が一人で、ひきこもり経験者3名と松田の5名(松村さんは別事情で欠席)になりました。話がうまくかみ合ったかどうかは分かりませんが、世の中のいろんな事情をかなり活発に話し合いました。個人的な感想としては、何か一つ中心になるものが欲しいと思いましたが、強引に何かを結び付けるわけにもいかず、なお自然な流れに従うことになります。
★11月のセシオネット親の会
セシオネット親の会の定例会は毎月第3土曜日、午後2時~4時です。
11月15日(土)14:00~16:00 ★曜日・時間に注意
場所は助走の場・雲:新宿区下落合2-2-2 高田馬場住宅220号室
参加等の連絡は、松村淳子さん(090-9802-9328)までお願いします。

ひきこもり経験者への無記名アンケートをお願いしています。
長期ひきこもり経験者へのアンケート – 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター 」 ぼつぼつ回答が届いているところです。多くの回答をお待ちしています。