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何もかも若者たちが悪いのか

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何もかも若者たちが悪いのか

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何もかも若者たちが悪いのか(ジャーナリストの斉藤貴男さん)
〔2006年03月19日〕

「国の恥ニートをなくす政策。それはズバリ、徴兵制や」と、著名な戦場カメラマンが週刊誌で叫んでいた。
学生でないが働いていない、職業訓練も受けないという意味の英単語の頭文字「NEET」の若者たちは、今や大衆の憎悪を一手に引き受ける“人民の敵”と相成った。
その数85万人。
怠け者の性根を叩き直せ式の居酒屋談議が沸騰し、裁判員制度のアンケートでは、市民の25%が、「被告が少年なら重罪に」と回答した。
だが、少し立ち止まって考えてみよう。何もかも彼らが悪いのか?
違う。『「ニート」って言うな!』を読むと、一般的なイメージに近い「ニート」など少数派でしかない実相がわかる。
歴とした若年失業者や、定職に就きたくても就けない「フリーター」までが一括(くく)りに語られる結果、雇用情勢の悪化や階層間格差拡大などの諸問題が隠蔽され、陳腐な自己責任論や家族論に回収されてしまった点が、問題であり過ぎる。
真っ当だった議論が歪められ、権力に絡め取られていくメカニズムの恐怖。
「学校経由でない就職ルートの拡充を」等の提言にも基本的に賛成したい。
不安がられる若者たちにだって、それぞれの人生がある。
ひきこもり 当事者と家族の出口』は、長年のカウンセリング活動が結実した精緻(せいち)な分析+処方箋。
「ひきこもりのままでの社会参加」など、実践家ならではの提案が説得的である。

旧満州国とモンゴルの国境付近で1939年に勃発した、関東軍とソビエト赤軍の軍事衝突に関するソ連・モンゴル側の基本文献が『ノモンハンの戦い』だ。
日本兵の屍体で埋まった塹壕の様子まで活写されている。
司馬遼太郎が夢見て書けなかったというノモンハン事件は、本書の訳出によってこそ、世界史的な理解が可能になった。過去の戦争を日本人の内輪話でわかった気になってはいけない。
そう言えば、自民党の武部勤幹事長も一昨年暮れ、大要次のように言い放っていた。
「(若者たちも)自衛隊に入り、サマワみたいなところに行けば、三カ月で(人間性が)変わる」。理解できない存在を十把一絡げにして、その生殺与奪の権まで握った気でいる傲慢。酔っ払いの戯言以下の強権政治に、これ以上は騙されまい。
私たちは何も知らされていないのだ、という認識から出発しよう。

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