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Center:(5)“半社会派的”なMくんの場合

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(5)“半社会派的”なMくんのばあい

半社会派的なMくんの話をしましょう。

頭髪がやや薄いのを気にしていたところ、会社の同僚にそれを指摘されました。
それがきっかけで醜面恐怖(自分の顔が醜いと思い込み、対人不安になる)、そして引きこもりになりました。
そこにはこの事態で醜面恐怖になるMくんの心理的要素も関係しているでしょう。
しかし、“心理派”とはいえない精神的な自立の高さを感じました。
引きこもり状態が続いたあるとき、大学時代の友人から久しぶりにスキーに誘われました。
元来彼は音楽好きでスポーツマンなのです。
一緒にスキーをしていると友人は自分の頭髪のことなぞちっとも気にしていません。
なんだ自分の思い込みかと思い、再び仕事に就こうとしました。
しかしそこで不安がまたぶり返してきます。

彼がとった行動は前向きで、しかも安全な段階をふむ方法でした。
仕事に就くことにとらわれず、社会になれるつもりであちこちの会社に就職面接をする計画をしました。
1か月半で8社を受けるつもりであったと聞いています。
就職面接を社会と自分の関係をみる機会として、会社の正面から堂々と入れる機会をくり返したのです。
面接では頭髪のことで言われたことはなく、むしろ仕事の内容に神経を遣って面接するようになりました。
ようやくこの仕事だったら自分にもできると思い、そこに落ち着きました。
天職かどうかはわかりませんが……。
Mくんが比較的早く社会復帰できたのは、以前に会社勤めをしていた経験が生きている面があります。
そして以前の友人の態度に助けられて、自分を外側から見ることができ、就職面接でそれを確認できたことも大きいでしょう。
最後に「自分に合った仕事」を細かく考えないで「自分にもできる」レベルで考え、そこに入っていけたことです。
この最後の点はとても大きいと思います。
「自分にもできる」レベルから入っていくことこそ「自分に合った仕事」を見つけるより一般的な方法だと思えるからです。

私はここに、Jさん、Kさん、Lくん、Mくんの4人の実例(といっても支障のない程度に加工してある)をあげました。
いずれも、社会参加に入っているかどうかのところで揺らぎ、動いている人です。
対人恐怖的なことは比較的うすく、精神的なコントロールがある程度はとれています。
私は、これらの人は、対人関係の練習がある程度できた人、コミュニケーションがある程度とれるようになった人、友人関係のつくれた人だと思います。
そして少なくとも1人か2人は信頼できる人が生まれ、人間への安心感がある程度備わっているように思います。
これらが全体としてより強固になれば、一般的には社会参加は可能だと思います。
ただしもう一度言います。
それを私には定式化していう段階ではありません。

Center:〔2〕社会参加までの葛藤のタイプ
Center:(1)親しい友人をつくる場
Center:(2)精神的自立の程度を高めていく場
Center:(3)“心理派”のJさんの場合
Center:(4)“社会派”のKさんの場合
Center:(5)“半社会派的”なMくんの場合

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