(13)仕事の学校と就業=就職サポート(説明)
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2012年9月11日 (火) 11:23時点における版
仕事の学校と就業=就職サポート(説明)
〔*『登校拒否関係団体全国リスト』(99~2000年版)第1部「対応する団体・施設」の(13)(1999年3月発行)です。
その後の制度変更、社会状況の変化により、ここに述べてあることはそのままでは通用しないところもあります。〕
不登校生や高校中退者にかぎらず、職業上の技能や知識を身につけ、仕事に就くことは人間にとって基本的なテーマです。
そのような“仕事の学校”は、多くの種類があります。
不登校生や高校中退者にたいして、一部の学校・養成施設で前向きの対応がみられます。
目次 |
高等専修学校
中学校卒業の資格で入学できるところに高等専修学校(専修学校高等課程)があります。
全国に787校あり(97年)、専修学校数が増大しているのに高等専修学校は減少傾向にあります。
多いのは准看護学校(2年制)、和裁・洋裁学校、調理師学校、美容師・理容師学校などです。
高等専修学校の修業年限は1年以上ですが、針灸師・あんまマッサージ指圧師を養成する視力障害センターには5年制のところもあります。
そして3年制以上の高等専修学校で一定基準を満たす場合は、その卒業生に大学入学資格が認められています(高卒同等資格の大学入学資格付与指定校)。
この資格は学科単位で認められており、459学科あります(97年)。
なお理容師・美容師の資格を取得するためには高校(同等)卒業が必要とされるように変わり、理容師・美容師養成の高等専修学校は大学入学資格の取れる3年制高等専修学校または通信制高校との技能連携に移行するものとみられます(現在1年制が多い)。
また現在1年制が多い調理師学校も、調理師免許を高校卒業者対象にする動きがあり、同様の推移を示すものと予想されます。
高等専修学校のなかには、不登校体験者や高校中退者を積極的に受け入れようとする学校がいくつかあります。
*参照高等専修学校(説明)
各種学校
修業年限1年以上で、特定の職種・技能を学ぶ学校に各種学校があります。
入学資格に統一的基準はなく、学校によりますが、学歴を問わないところもかなりあります。従って中学校卒業生や高校中退者で入学できるところが多いようです。
簡易に習得できる技術・技芸は3か月以上の修業期限でもよいことになっています。
全国に2601校(97年)あり、職業技能の分野(課程別)では、和裁・洋裁415校、自動車教習所209校、准看護婦学校204校、編物・手芸学校145校などです。
予備校や外国人学校も各種学校に登録されています。
全生徒数は28万人で、高校卒業以上を入学条件とする課程の生徒数は7万人、ほかは学歴不問です。
職業訓練校
労働省の管轄で、雇用促進事業団や民間の職業訓練法人などが設立し、一定の職種や技能の職業訓練を行う“仕事の学校”です。
公共職業訓練校の5種類と民間の職業訓練校に分けることができます。
公共の5種類は、都道府県と市が設立する職業訓練校、雇用促進事業団が設立する技能開発センター、職業訓練短期大学校と職業訓練大学校、および国と都道府が設置する身体障害者職業訓練校です。
職業訓練の内容は多くに分かれますが、基本的なものは養成訓練で、その普通課程は中学校卒業生2年間、高校卒業生1年間の訓練期間があります。
同じ養成訓練のなかの専門課程は高校卒業生対象で、2年制です。
中学校卒業生、高校中退者、高校卒業生を区別することなく普通課程で訓練するケースが増えてきています。
主な訓練科は、建設系、工業系、サービス系など180科ぐらいありますが、個別の訓練校に設置される訓練科は多くありません。
地場産業との結びつきが比較的強く、陶磁器科(京都、愛知、石川、福岡、佐賀)、竹工芸科(大分)などもあります。
高校中退者を積極的に受け入れようとしている職業訓練校もあります。詳しい情報は職業安定所(ハローワーク)で入手できます。
一部の職業訓練校、企業内職業訓練校は、通信制高校の技能教育施設となり、高校卒業資格がとれます。
3年未満の課程でも技能連携制度を生かして高校の科目単位が取得できるようになっています。
しかし、高校との技能連携でない職業訓練校もあります。
そのほかの“仕事と資格の学校”
学歴を問わず、技能や技術を学ぶ“仕事の学校”はほかにもあります。
たとえばペットスクールは1~2年制のトリーマーなどの養成学校ですが、年齢・学歴は不問です。英会話などの語学学校にも学歴・年齢を問わないところが多いようです。
不動産・建設業で有用な宅地建物取扱主任者の資格試験のための予備校で高校中退者を受け入れている所もあります。
伝統工芸職人への道
織物・染色、陶磁器・漆器、大工、人形などの伝統工芸品は、一人ひとりの職人の手作業によって生み出される世界です。
大量生産、工業化された時代において、手工芸的なこれらの産業は全体的に衰退傾向にあり、後継者不足です。
通産省の「伝統工芸品産業の振興に関する法律」や文化庁の「伝統文化アカデミー事業」による復興のための補助、都道府県や市町村による独自の伝統工芸の指定と支援策などいろいろな援助対策がとられています。
しかし行政的対応で十分な成果をあげている分野はそう多くはありません。
スクールソーシャルワーク研究グループ「KIZASHI」は、アンケートなどにより伝統工芸の保存や後継者などの調査を行い、発表しています(『新たなる生き方――伝統工芸職人の道』学苑社)。
人材養成バンク
不登校情報センターは、学歴不問(中学校卒業、15歳以上)で雇用している事業所の情報を集め、登録会員に情報提供をする人材養成バンクを設立しました。
また自分に向いている仕事を探す若者のために、事業者と共同で、実習や研修の場なども設け、同様に情報提供をしています。
不登校生や高校中退者に対応しているほかの施設のなかにも、仕事探しや就業面で取り組みをしているところがあります。
(1)親の会と体験者の会(説明)
(2)通所施設、宿泊施設(説明)
(3)学習塾、フリースクール、家庭教師(訪問活動)(説明)
(4)大検と大検予備校(説明)
(5)小学校・中学校(説明)
(6)中検と夜間中学校(説明)
(7)義務教育制度を補完する方法(説明)
(8)教育委員会・教育行政(説明)
(9)高等学校(全日制)(説明)
(10)定時制高校(説明)
(11)通信制高校(説明)
(12)技能連携校と通信制サポート校(説明)
(13)仕事の学校と就業=就職サポート(説明)
(14)外国の高校(留学・ホームステイ)(説明)
(15)大学・短期大学・専門学校(説明)
(16)児童福祉施設(説明)
(17)医療・心理・保健機関(説明)
(17-2)臨床心理士とカウンセラー、セラピスト(説明)
(18)司法と人権の機関(説明)
(19)電話・文通・出版・体験発表(説明)