アラフォー世代の人が久しぶりに訪ねてきました。これまでいくつかの職につき、いまはアルバイト生活です。家賃6万円台でほかに最低10万円の生活費は必要です。彼によれば正社員は「乾いたタオルを絞るようにされ」、それ以外の働き方は“ワーキングプア”になる。その状態から抜け出す方法を考えてきたのです。
追い回されない働き方で生活条件を確保し、その片側で副業を始めそれを自営業に成長させるのがいい。このあたりは私と同じです。もともとそう考えていたのでしょう。
ネットで実名を出して活動し、就職時に検索されて失敗した例をいくつか見てきたようです。ネット情報はいいことは載らずどうでもいいことが拡散しやすいものです。これまで働いてきたのはネット関係の業務なので、その実例が印象強く残っているのです。
副業としては問題視されることはしないけれども、屋号を使って始めたいといいます。「不登校情報センター」も「あゆみ書店」も、ここでいう屋号にあたります。ネット上で商品・サービスを告知し、金銭の取引をするときは「特定商取引法による表示」が必要です。そこには責任者の個人名を出さなくてはなりません。それがネックで、それに代わる方法をいくつか検討しました。条件を支障なく満たすものはありませんが、なんとか可能な方法はありそうです。
日別アーカイブ: 2013年3月31日
文通とボランティアの経過
北国在住の方から「文通ボランティアの募集」について質問の手紙をいただきました。
これまでの経過を要約して説明しました。
文通ボランティアの問い合わせをいただきました。ありがとうございます。できる方法でご参加いただければ嬉しいです。
文通と文通ボランティアの方法や内容は長い間に少しずつ変わってきました。当初は知人・友人関係づくりのきっかけのつもりでした。もともと対人関係が少ない・苦手の人たち向けの企画です。
それなりの役割があったと思いますが、文通に関して言えばいくつかの状態が現れました。それは3年前に実施したアンケート回答に集約されています。
(1)文通自体の持っている役割の限界もあります。それは承知で文通にできることを生かそうとした取り組みです。その意味で失敗ではありませんが、状況を感じながら工夫と改善を重ねました。文通の特徴には女性の参加が多いこと、メールのやり取りと違い主に直筆の手紙です。手書きの文字は人を表わします。メール(活字)などで絵文字が使われるのはそれを補足する意味もあると思いますが、直筆には及びません。
(2)文通の特性かもしれませんが、最初はひんぱんに、やがて途切れ途切れになり、年賀状の交換だけ、または中止の例が続出します。10年以上前から始めたのですが文通として続いているのはきわめて少ないと思います。他の形になっている人はいますし、それはめざしてきたことです。
(3)手紙の内容は精神的な負担や打撃を受けた経験になりやすいものでした。これを“メンタル文通”と称しています。文通の相手によっては“メンタル文通”が負担になり、文通自体が終わりました。互いに精神的な負担を交し合う形の文通も成立しましたが、どちらかの体調・精神状態が落ちると、中断から中止になりました。
(4)文通ボランティアの人は、気づかなかったのですが初めからいたのでしょう。文通ボランティアの申し出が目立つようになったのは、活発に多くの文通が行われた時期をすぎてからです。初めて文通ボランティアのことばを聞いたころは意味がわかりませんでした。文通ボランティアの申し出が続いてくるうちに意味を考え始めました。そして3年ほど前に名前を登録し、文通を希望する人に紹介し始めたのです。
(5)文通ボランティアの人が役割を始めたころ、時たま聞かれたのは「正しいこと・とるべき道」を示してうまくいかなかった例です。それは“メンタル文通”にはとりわけ不要なことでした。書かれていることへの共感、経験の共有、“弱さでつながる”ことが求められるのです。それは人間が物事を理解し納得していく方法に関係します。理論的に正しいといっても、すぐに理解できず納得できず、実際にできないものです。それは人間の弱さではなく、人間の深さや厚さに根ざすので人間の強さに関係します。
(6)こうしてたどり着いた現在は、不登校や引きこもりの経験者にもできる人に文通ボランティアを勧めています。あなたの場合はそれに準ずる意味がありそうなので、その経験を可能な範囲で書いて送ってください。それを「文通ボランティ紹介コーナー」に掲載します(それらは冊子にし同封しました)。
(7)もうひとつはあなたの経験に基づいて「みんなの質問コーナー」の寄せられた質問のどれかにあなたなりの答えを考えてみてください。実例があるとわかりよいでしょう。