元引きこもりの訪問サポート

引きこもり経験者を、引きこもりの人への訪問活動に起用するという方法は不登校情報センターが採用している方法です。
19日の「ひきこもりサポーター事業に注目」の続きです。厚生労働省はどこかの先行例を見本にしているのでしょう。私たちの経験によれば、経験者による訪問は開始時期にはかなりうまくいきます。もちろん経験者なら誰でがそうなるのではありません。
訪問者が誰であるかに関係なく、訪問に先立つ手続きは想像以上に手ごわいといっていいでしょう。家族・当事者が手順を理解し、たどるのにかなりの時間を要します。
このあとに訪問者を誰にするのかを決めます(実際には並行して準備することもあります)。この過程で引きこもりや不登校の経験者を訪問者にすることがありました。その積み重ねのなかで「引きこもり経験者を、引きこもりの人への訪問活動に起用する」実例も増えてきたのです。

総じていえることは、引きこもり経験者による引きこもりの人への訪問活動は、開始した時期は相対的にうまく行きます。“作為なき訪問”を実現するからではないかとみています。
訪問を受ける引きこもりの人が警戒するのは“何かをされること”です。何かの目的が最終的に自分にとっていいとしても、初めからそれがわかるわけではありません。信頼感がないところでの行為は無力であり、ときには妨害になります。
「あなたのために…」といって訪問を受けるのは、ごめんこうむりたい気分なのです。それがいかに口先だけのものになるのかは、支援者を名乗って訪問する人の多くに当てはまります。
訪問を受けたとき、訪問者がどういうタイプの人でどういう目的の訪問であるのかは、あいさつのしかたではありません。訪問者の持つ全体の雰囲気や身動きによって的確にキャッチされ、演技は無力です。あなたに会ってみたい気持ちを作為なくできるのは作為が有害であるとよく知っている人で、作為なき人に限ります。

私たちの経験では、訪問者自身の到達したレベル(元引きこもりの人が訪問者になる場合は特徴的に)を超えて、訪問先の引きこもり経験者が動く例はまれです。訪問者が引きこもりの経験者であるとき、関係がこの状態にたどり着いたあたりから次のテーマになります。初めは家族以外の人と会えること、それが特定の人には自然にできることが目標です。初めからそこを超えた目標をもつと訪問自体が終わります。それは訪問を受けた方にも訪問をした方にもマイナスになりやすいのです。
当然いろいろな例が生まれますが、このあたりの見通しがつくならば、厚生労働省のいう事業は前進をすると思います。成果を急ぐと失敗が続出するでしょう。訪問者の方が打撃を受ける可能性も少なからずあります。
成果を急ぐのではなく、むしろ時間をかけて引きこもっている人の側からの動きを待っていただきたいのです。訪問し家族以外の人と顔合わせが重なるうちに、エネルギーはゆっくりとふえていくのです。花の成長は力で茎を引いてはダメになるのと似ています。

文通ボランティアへの手紙

文通ボランティアを本格的に受け入れてから数か月たちました。これは文通ボランティアを希望する人がときどき名乗り出てくれたからです。メンタルな内容が多くなる「ひきコミ」の文通では特に文通が中断になりやすく、文通ボランティアはそこを改善するかもしれないと期待したのです。
しかし当事者にとっては、一般人の文通ボランティアは近寄りがたかったのかもしれません。ほとんど活用はされてきませんでした。
事態を乗り越えるためにあえて当事者にも文通ボランティアに加わっていただくようにしました。昨年の秋ごろから文通ボランティアに変化をもちこんだのです。
数か月すぎました。少し変化を感じます。当事者が文通ボランティアになるのであれば、文通しやすいのではないでしょうか。あまり時間がたっていませんし、活用事例もまだ少ないので結論的なことは言えませんが…。

ひきこもりサポーター事業に注目

厚生労働省はひきこもりの人や家族を支援する「ひきこもりサポーター」を養成、派遣する事業を始めるといいます。
私がこの事業に注目するのは、ひきこもりサポーターに経験者が入っている点です。「経験者のほか、民生委員や地域の福祉活動に携わっている人にもサポーターになってもらい…」としていますが、ひきこもりの経験者をサポーターの候補にしている点が重要です。
支援者と被支援者を隔絶する引きこもりへの対応には、引きこもり状態にある人の前途を閉ざしながら前に進めようとする内容があると感じていました。この点は評価したいと思います。
また都道府県、政令指定都市のひきこもり地域支援センターの役割も明瞭になりそうです。他の点を含めて全体像というか詳細は不明であり、今後に注目しています。
(東京新聞2013年3月18日による)

支援者になりたい人を募集

支援者募集欄に「◎ボランティアカウンセラー募集 不登校やひきこもりの子供の親と関わって、社会参加にむけて一緒に考えていきます。希望年齢は40代、50代くらい。資格:心理学、カウンセリングを学んだ方」を掲載しています。30代や20代でもOKです。
これを見た方と話しました。いろいろな経験や状況を聞かせていただきました。出来そうなことやするための条件にも内容は及びました。
(1)情報センター側からお願いしたいことは、引きこもりへの訪問サポートができないか(資格や経験を問うのではなく、意欲や関心が大事です)。
それに加えて(2)情報収集の事務作業メンバー(引きこもり等の経験者)を数名募集し、見習い作業を始めつつあります。その一員となり、応援していただけないか。
この2点を提案しました。
いずれも安定的な収入とするにはほど遠い内容です。その意味でボランティアとなります。訪問サポートは最大で週1回程度、訪問先が複数になっても収入という面では不十分です。事務作業は1日2時間の週2日ですからこれも収入面で不十分です。
どちらも当事者と直接にかかわる時間を継続してもつことができます。その意味で貴重な機会になるでしょう。相談者・カウンセラーまたは支援者としての経験を重ねる機会にはなると思います。このような話をさせていただきました。
このような条件でも、意味があり役に立つという方の応援を必要としています。可能性や提案のある方は声をかけてください。

情報収集のハードとソフト

FAX・コピーの複合機が新しくなりました。その設定作業にはH2さんに来てもらいました。パソコンと結ぶプリンター機能、スキャナー機能もついていますから、それらにも一手にとりかかりました。同時に入ったパソコンの設定もすみましたから、これらの設備体制はよくなったはずです。

特に先行して使用しているのはFAXです。サイトに掲載されている学校や支援団体の情報を更新するための問い合わせです。HtmlシステムからWikiシステムへの移行作業が山場を越えました。この本格的な情報更新に手がつけられる状態になったことが背景にあります。
FAX送信による問い合わせ作業はかなり膨大であり今月中には終わりそうもありません。それでも当面の更新対象への案内の2割を超えました。FAXの送信速度は前のFAXよりも速いようです。

FAX送信作業の前提は、事務作業です。それをするために事務メンバーを募集していますが、十分ではありません。現在この部分がネックになっています。ただ完全に停止した状態ではないので準備は進行しています。
事務メンバーに説明するための、作業マニュアルを作成しています。マニュアルに基づいて作業をするよりも、まず実際に作業をします。それがすんだところでマニュアルを読み返してどんな作業をしたのかを確認することになります。マニュアルを読むだけでは、事務の準備作業はできないでしょう。マニュアルもサイトに載せます。

いまひとつの対応はスマートフォンに対応することです。スマホでも見やすいサイトにするソースを提示してもらいましたので、まずはスマホ対応ミニ教室をします。

創作展のための冊子づくり

久しぶりに本格的な編集作業に取りかかりました。ブログ「高齢ひきこもり」を冊子にするためです。
A5版64ページの予定ですが、70ページぐらいになりそうです。
編集作業といっても、原稿やゲラを相手にするものではありません。作者の二条さんが29編を選んでいたので、レイアウトと校正が中心です。
パソコンでは印刷所の作業もすることになります。行計算・ページ計算も初稿からして一気に完成させます。編集時代の分業と違い複数の作業になります。
実は、今日は「創作展の準備会」の予定でしたが、参加者が一人もいなくて、創作展に出展する作品作りに取りかかったわけです。このような冊子を新たに4種類以上つくるつもりです。慣れない感じがして疲れました。

ポジティヴな口コミの正体は?

タレントのほしのあきさんが入札のたびに手数料がかかるペニーオークションで自分のブログに「うその落札」を書き込み、謝罪することがありました。
彼女は有名人ですからマスコミに取り上げられたわけですが、一般人による類似の行為が組織的に行われているようです。
実は最近、次の主旨の営業案内を受けました。不登校情報センターのサイトを改善向上させる外形をとりますが、第三者のポジティヴな口コミを偽装する方法です。
まず「デザインなどはもちろん、非常に充実されたコンテンツをお持ちと感じました」と不登校情報センターのサイトを持ち上げます。そのあと次のように提示されます。

「ただ、1点浮上した懸念でございますが、貴社の視点で作成されたホームページは非常にすばらしいのですが、私が調べた限り、客観的な情報が少ないという点です。
ところが、貴社の充実されたホームページに加え、第三者がポジティヴな評価をされていたらいかがでしょうか。
ホームページをご覧になった方がお問い合わせや、成約に結びつく確率が格段にあがるのは代表者様ご自身のご経験からも想像に難くないでしょうか。特に御業界であれば尚更です。
弊社では多大な影響力をもつ口コミサイトなどに「貴社のいい評判を書き込みさせていただくサービス」を提供させていただいております。
SEOなどの広告費をかけ、アクセスをあげられているかと思いますが、そこに第三者からのポジティブな情報があれば、より売上UPにつなげることが可能となります。」

ここにある「いい評判を書き込みさせていただくサービス」が組織的に“やらせ”記事を書く方法です。ネット上の情報にはこのような“やらせ”による書き込みがあり、それを収入源にする人がいます。これを活用して自身のサイトを活性化し、利益を得ている人もいるのでしょう。
客観的な情報=第三者の書いた情報、という偽装工作です。“やらせ”記事はそのように見せかけるけれども客観的な情報ではありません。これはペテンです。自身のサイトを自ら汚し信頼をなくします。一時的に利益を得ようとするものです。不登校情報センターのサイトは長期にわたり事実を掘り起こしていこうとするスタンスです。偽装などという自らのサイトに嫌気を起こすことはしたくないのです。
なお付け加えますと、良し悪しはともかく不登校情報センターのサイトは「SEOなどの広告費をかけ」てはいません。引きこもり経験者の素人集団によるものです。

高校転編入ページの情報提供

3月6日に「高校転編入ニュース!のページ」をつくる案内をしました。
わかりにくいところがあるようで、問い合わせが入っています。いくつかをお答えいたします。
(1)このページは各学校の紹介ページとは独立したページです。
そのうえでサイト内にある各校の情報紹介ページにリンクします。また各校のホームページに有料リンクをしているときは各校のサイト(可能ならば該当か所)にリンクをします。
(2)転編入の内容や条件を書くフォーマット的な用紙は用意できません。
実情が各校により違いますので、それらが集まったところで一定の書式にまとめます。
おおよそ必要なことは、学校名、所在地、連絡先(TEL・メールなど)、転入・編入の対象者・条件、相談会・説明会の予定日時・場所、手続き(試験・面接など)、受入れ学年・人数などになると思います。
(3)情報は箇条書きにして、メールでお送りください。各校の該当ホームページを示して、「ここを見てください」というのは、申し込んだことにはなりません。

事務作業は水金曜の昼に移行

きょうの事務作業は2人が参加しました。しかし、参加連絡のあった2人はまだ参加していません。
今日はFAX送信を試みました。そして送信の記録のしかたです。
FAXは機種変更したばかりの新品ですが、使い勝手かやや違います。私もまだ慣れてはいません。先日、試しに送信をして確認をしたばかりです。
送信したのは、サイトに掲載している情報のコピーを確認し、変更があれば指示をしてもらう主旨です。あわせて関係するところには「転編入情報ページ」のための情報提供も依頼しました。
今回の作業は全体の1~2%ですが、徐々に進めていきます。
なお今後は水曜日と金曜日の週2回、時間帯も昼時間とします。次回は3月15日午後3時から。作業時間は毎回2時間以内とします。
引きこもりの当事者でこれを動いていく動機、機会にしてみようとする人を歓迎します。

カラーセラピー&DJ講座

久しぶりに島田邦子さんのカラーセラピーになりました。
キャンセルや体調つごうで今年初めての実現です。
次回は4月23日(火)を予定しています。
希望者は直接に島田邦子さんまで(mail@pashupara.com)。

DJ講座は密かに継続していまして、次回は3月23日(土)の午後予定になっています。
希望者はメールで連絡を。open@futoko.info

両方とも情報センターの中でのミニイベントとして貴重です。