協賛者として宿泊施設を紹介する説明会に協力します

不登校情報センターの情報紹介している「宿泊型フリースクール」をつくるNPOの代表者に会い、話をする機会がありました。生徒の状態を中心に話題はいろんな面に及んだのですが、最後に「不登校情報センターに出来そうなことは何ですか?」と聞きました。
そうすると「不登校情報センターが生徒募集で力を貸してくれたら、かなり集まるのではないですか」という返事がありました。
これに対する私の実感を答えました。「それは不登校情報センターの役割の買いかぶりです」。それは不登校や引きこもりの中心的な多数の生徒の状態を見誤っていると感じました。そういうことでは生徒は動かないし、不登校情報センターの役割とは違うと思いました。
そこで提案しました。「短期間の宿泊体験の計画をしませんか。その案内をするために説明会か相談会をするのはどうですか」。
それなら出来そうと判断されて、都内で説明会的なことを繰り返していくことになりました。具体化はこれからですが、不登校情報センターは「協賛者」として協力できそうです。
不登校情報センターは学校・支援団体の広報・告知の面でできることをするつもりです。生徒募集などの代行・肩代わりをするのではありません。しかし何ができるかは、話してみないとわからないものです。今回は比較的わかりやすい方法が見つかった気がします。

手作り製本の仕方を一通り説明した製本教室

 製本教室(20日)により数点の本ができコミティアへの出し物がかなりそろいました。
今回の製本教室では、手作り製本の方法と手順を一通り説明しました。私にとってはごく当たり前のことのように思っていたのですが、聞くほうは意外な感じがあったのかもしれません。なるほど、そういうことが必要であり、そこをこう作っている、という感じで聞いていたのでしょう。
「製本作成について仕組みがわかり、とても勉強になりました。また、いつもは一人で作業することが多いので、皆さんと一緒に過ごすことができて、楽しかったです。自分でも早速、本を作ってみます」という感想も寄せていただきました。
文章を書く、絵を描く、物を作る…などの創作活動がないと、製本教室はみすぼらしいものになり、いずれは消滅します。今回は絵本を作ろうという人が来たのがよかったです。
この教室の終了後、詩作をしている人が来ました。そういう人が関わればまた違ったことになるかもしれません。
製本教室は続くのか? その見込みはまだ立たないとしておきましょう。

掃除は引きこもり人間にとって特別の状況を示す

不登校になり引きこもり生活が重なる男子生徒が部屋の掃除をしないとこぼすお母さんの話を聞きました。部屋が汚れていると健康にも影響しますから、母親としては普通の関心に思えます。私も引きこもり状態の子どもには衣食住や健康面からが関わりやすいので、家族の関係としては部屋の掃除を勧めることもあります。
ところが子どもによってはそうは行きません。掃除というテーマの前に子どもにとって自室は自分の生存・生活拠点です。部屋の掃除を名目に拠点の様子が変わる、拠点に家族とはいえ人が自室に入るとそこを脅かされる感覚になる人もいます。そのために掃除をめぐって特別の状況になることもあります。
特別の思い出となる小さいころのまんが本が積んであったりすると、そこは子どもにとっての聖域です。うっかりそれらを片付け、ごみ場に持って行ったお母さんはごみ置き場からその本を引き上げてくるように命じられて困ったことがあります。
自室はこのような“子どもの宝物”という理解しがたい物で埋め尽くされ、家族の共同スペースである居間が子どもに占拠されていることも少なくはありません。
自宅の様子にもよりますからどうすればいいのかは一様には言えません。2部屋と台所だけのアパートに住み、その1室を子どもに占拠された母子家庭のお母さんは、洗濯物の取り入れのときだけ窓側にある子どもの部屋への進入を許可されていました。これで平穏であればそれも一つの対応の仕方です。
引きこもり生活から変わり始めが、子どもが自室を掃除しだした例は少なくないと思います。それから家族の共有スペースである階段や廊下に掃除が広がることもよく見られる進展の仕方です。
掃除を優先して考えるのではなく、子どもの状況に合わせて子どもの居場所をどうするのかの目で見ていくのがいいと思うのですが、どうでしょうか。