掃除は引きこもり人間にとって特別の状況を示す

このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - 掃除は引きこもり人間にとって特別の状況を示す
Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]
[`yahoo` not found]
[`livedoor` not found]
[`friendfeed` not found]

不登校になり引きこもり生活が重なる男子生徒が部屋の掃除をしないとこぼすお母さんの話を聞きました。部屋が汚れていると健康にも影響しますから、母親としては普通の関心に思えます。私も引きこもり状態の子どもには衣食住や健康面からが関わりやすいので、家族の関係としては部屋の掃除を勧めることもあります。
ところが子どもによってはそうは行きません。掃除というテーマの前に子どもにとって自室は自分の生存・生活拠点です。部屋の掃除を名目に拠点の様子が変わる、拠点に家族とはいえ人が自室に入るとそこを脅かされる感覚になる人もいます。そのために掃除をめぐって特別の状況になることもあります。
特別の思い出となる小さいころのまんが本が積んであったりすると、そこは子どもにとっての聖域です。うっかりそれらを片付け、ごみ場に持って行ったお母さんはごみ置き場からその本を引き上げてくるように命じられて困ったことがあります。
自室はこのような“子どもの宝物”という理解しがたい物で埋め尽くされ、家族の共同スペースである居間が子どもに占拠されていることも少なくはありません。
自宅の様子にもよりますからどうすればいいのかは一様には言えません。2部屋と台所だけのアパートに住み、その1室を子どもに占拠された母子家庭のお母さんは、洗濯物の取り入れのときだけ窓側にある子どもの部屋への進入を許可されていました。これで平穏であればそれも一つの対応の仕方です。
引きこもり生活から変わり始めが、子どもが自室を掃除しだした例は少なくないと思います。それから家族の共有スペースである階段や廊下に掃除が広がることもよく見られる進展の仕方です。
掃除を優先して考えるのではなく、子どもの状況に合わせて子どもの居場所をどうするのかの目で見ていくのがいいと思うのですが、どうでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください