9月に入り、急に忙しくなりました。
相談自体はまだ少ないのですが、支援者から問合せや雑誌の取材があり、それに9月・10月のイベントの準備が重なり忙しいのです。
相談以外のことで、3点をメモ書きしておきます。
その第1は、通信制高校と通信制高校サポート校および全寮制高校の役割についてです。
不登校生、中退生の受け入れに対応しているのはこれらの学校が中心です。
かつてのフリースクールは、多数が通信制高校のサポート校になりました。
もちろんこれ以外の動きもあり無視はできませんが、大きな流れはこれです。
私は、不登校生や中退生の進学や再入学をこれらの学校を紹介するケースが多いです。
そのときの視点は、生徒のいまの状態からの一歩前進です。
私は、不登校情報センターにおいて20代30代以上の不登校、引きこもりの経験者を見ていて、十代がとても重要であると認識しています。
十代のうちに的確に対応しないと、先にすすんでからは社会参加が難しくなります。
この点からすれば、対人関係を形成する上で、密接な人間関係を体験する全寮制高校や山村留学型学校はお勧めです。
しかし、子どもの個別の事情や家族の事情を考えると一律にそうはできません。
子どもの状態からして“一歩前進”を勧めます。
その結果、通信制高校やサポート校を勧めることは多いのです。
* 通信制高校やサポート校の個別状態はさまざまであることは確かです。
現在は通信制高校の時代といってもいいのですが、他方で全寮制高校を“社会的な利益”の面から政策的に支援しなくてはならないと感じています。
“密接な人間関係を体験する場”が社会からどんどん失われているからです。
かつて存在していた、青年たちのそのような場は現代にこそ必要です。
全寮制高校や宿泊型施設は現代的な姿でそれを残しているのです。
多くの全日制高校は不登校に“無力”で、制度的にほとんど手が出せません。
全寮制高校とのこの対比は不登校視点からでないと気づかないでしょう。