新聞取材「イジメの後遺症」

P新聞社の記者から電話取材がありました。テーマは「イジメの後遺症」です。「不登校情報センターのなかにイジメを受けそれで苦しんでいる人はいませんか」という質問から始まりました。当事者ではなく松田への取材です。その答えの私なりの要約をしておきます。

不登校や引きこもりの人の多くは、程度の差はありますがイジメ、嫌がらせ、排除、からかい…の対象となり、その経験があります。本人にとっていまの時点でそれがどう影響しているのかは一律ではありません。何かをきっかけに思い出すこともあります。

しかし、影響が一生の重荷となる人もいます。そういう人の多くはフリースペースには加われないのです。強い人間不信により人格的成長が阻まれます。自分に対しては自己否定感が根付いています。他の人に対しては警戒感、敵愾心、憎悪の感情がわいてきます。それでいて表面的には穏やかに見える人も少なくはありません。これらの感情的、心情的な組み合わせは極めて多様です。程度が相対的に少ない人がフリースペースなどで人と関わって自分なりの成長をとげ、社会と関わる力を身につけていきます。

イジメの影響が大きい人とは、自身の成長発達がストップさせられてしまう人です。その時点までの成長を破壊されることもあります。そして人との接触ができず、社会に入っていけず、社会的に排除されたままになるのです。これはイジメによる自死とともにもっとも重大な被害を受けた人といえます。思春期におけるイジメ被害には、子どもが人格的に成長し社会性が成長するときであるだけに影響はとても大きいです。イジメを軽く見てはいけません。

不登校情報センターが通常接触する範囲にはこのレベルにいる人はいません。訪問活動のなかでそれをうかがわせる人に会ったことはあります。イジメを受けた精神的なダメージの程度の差によるものですが、引きこもりの経験者と重なる部分はあります。そのことが通常接触する引きこもり経験者たちの持つ成長過程での問題やいまの課題を教えてくれました。

美術創作のKHさんが参加予定

KHさんから連絡が来ました。実は連絡を受け取ったのは1週間ほど前のことです。10月3日の創作活動の交流会に参加するという連絡です。

創作を続けていて、自身のホームページには、油絵、アクリル、粘土、クレヨン画の作品が掲載されています。Diary欄にも鉛筆画などが掲載されています。これらの美術創作ページとは別に「種・苗交換」というページもあります。サイト名は「d.アトリエ」(なかなか検索されません)です。

アーカイブをみると昨年10月ごろから断続的に取り組んでいるようですが、その割に掲載作品は多いので、創作は以前からしていたのかもしれません(?)。
10月3日には彼女の話も聞けるでしょう。

趣味でゲームソフトを作るKTさん

9月27日、久しぶりにKTさんが来て、1時間余り様子を聞かせてもらいました。
どうやらいま住んでいるところから移らなくてはいけないようです。それで北陸の実家に戻ろうか迷っているみたいです。
今していることの中心は、ストーリ―のあるゲームソフトづくりのようです。趣味の範囲を超えるのは至難であり、でもあるレベル以上になる可能性も捨ててはいないというところでしょうか。実家に戻るとそれに関心を持つ人との接触や出会いがなくなるかもしれません。家と食べ物はあるけれども、可能性が消えてしまう感じになるのでしょう。
話を聞いているうちに、埼玉県の○△あたりなら家賃が安くて…とか、田舎には伝統工芸の条件はあるがそれが伝統保守でゲームソフトと結びつくのはそれを考える人とつながることだ…とか。周囲のことを雑談の形で検討して見ることができたように思います。
10月2日(日)の引きこもり後を考える会、10月3日(月)の創作活動の意見交流の場の2つに参加してみようというあたりでこの話を終えました。