IT技術者のTさん=20代後半が“見学”に来ました(10月25日)。
Sさんが「てらネット」で知り合い、来るように誘ったことによります。
ITに関係する技術的なことをいくつか聞きました。それ以上に、彼が現在は飲食関係の仕事でバイトをし、しかも仕事時間が短くなって十分な収入がない状況を知りました。どうすべきか迷っていて、第2のバイト先を探しているようです。
IT関係の技術はどんどん進んでいきます。その仕事に就いていないことがますますIT技術を生かす仕事に就きにくい条件になります。
これは彼の問題ですが、日本の多くの青年の状況でもあります。日本社会が人を育てる社会的な条件を失っているとはこのようなことです。即戦力を求めたこと、むしろ求めすぎたことが技術を持ち社会を支える人の層をすり減らしているようです。
Tさんには、「生活するために働く条件をつくること」とともに、自分の環境条件において、特に好きな分野のIT技術を生かし、伸ばせる形を提案しました。パソコンがあればそれはある程度可能ですし、不登校情報センターのウェブサイトもそれに役立てることが出来るかもしれません。
帰るころになって社交辞令でなくTさんから「今日は参考になりました」といわれ、こちらが思っている以上に彼が行き詰まり感を持っていたと感じさせました。それは「てらネット」からつながりが出来たことですでに感じていたことですが…。
なおTさんの話しを聞きながら、社会からの“避難方法”として引きこもっているように見える人の姿も考えられる気がしました。これはまた別の機会にします。